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Michiyo Cafe -院長と患者さんのホンネのおしゃべり- 第3回:不妊症

Michiyo Cafe -院長と患者さんのホンネのおしゃべり- 第3回:不妊症

不妊症で来院された八恵さん。31歳で結婚し、35歳の時、子どもが出来ないので病院で検査したところ、夫婦共異常は無いものの、ご本人が慢性甲状腺炎(橋本病)と診断されチラージンの服用を始めました。36歳からは、ご主人の上海駐在に3年間帯同。その間2回体外受精するも1回目は着床せず、2回目は採卵できず。日本帰国後、体外受精を7回されましたが一度も着床せず、ホームページを見て当院に来院されました。 八恵さん親子×実千代院長(対話は日本に帰国してからを掲載しています)

不妊症で来院された八恵さん。31歳で結婚し、35歳の時、子どもが出来ないので病院で検査したところ、夫婦共異常は無いものの、ご本人が慢性甲状腺炎(橋本病)と診断されチラージンの服用を始めました。36歳からは、ご主人の上海駐在に3年間帯同。その間2回体外受精するも1回目は着床せず、2回目は採卵できず。日本帰国後、体外受精を7回されましたが一度も着床せず、ホームページを見て当院に来院されました。 八恵さん親子×実千代院長(対話は日本に帰国してからを掲載しています)

4. メンタル面がとっても大切(1)

■実:とにかく、出産まで各週3回来てくださってますね。一昨年から週1~2になって。本当にすごい患者さんだなって感心してました。

■八:そうですか。

■実:でも、去年の3月ぐらいに、また私を驚かせてくれましたよね?

■八:えっ?

■実:二子目欲しいんですって。

■八:あー、そうでしたね。

■実:それでまたやりましたね~。

■八:やりましたね。

■実:体外受精。あの、1から?また採卵からでした?

■八:そうです。3個採れて1個ずつ戻しました。計3回。

■実:もう何か1回目2回目すごかったですね。あっ、これもう無理です!って自分で言ってたりして(笑)。経験値で?

■八:そうそう。もうはっきり分かってた。というか、着床の診断を受けてからわかったんですけど、実は今迄も何回か着床してたみたいです。ほんとに3日間とか、2日間とか、そんな短さですけど。この感覚が着床だったんだって。だから今回は絶対着床してないわ、と。

■実:なるほどね。それで、3回目、卵がもうなくなった時に、スパッって。

■八:スパッ!もう、止めます!って。

■実:覚えてますね。その、八恵さんの節目、節目の言葉。潔い言葉の数々(笑)。

■八:あっ、そうですか(笑)。

■実:そういう経過をたどって、今があるわけですよね。もう、拍手送りたいぐらい。まぁ、成功の影には、決めたらトコトン明るく頑張るその性格と、さっきの色んな条件もありますね。

■八:恵まれてました。

■実:でも、実はあなたのそういう性格が恵まれた環境を作っていってるんですよ。結局。

■八:そうなんですね。

■実:うん。本当に。夫婦によって事情は異なりますけどね。実際、旦那さんが帰ってくるのが遅かったり、出張ばっかりだったり、あと、夫婦の仲が悪いっていうのもありましたね。

■八:そう。なんで結婚したん?って思う人いますもんね。

■実:そう。そんなに仲悪いのにどうして子供欲しいの?っていう。

■八:うんうん。

■実:そこを改善しようとするんじゃなくって、子供だけが欲しいって。もう、意味が分からないけど現実?

■八:そんなこと言ってる人もいましたよ。

■実:子供が欲しいのは奥さんの方で、旦那さんはそんなに欲しくない。っていうパターン結構ありますね。だから、問診の時に、ご主人も望んでますか?ご主人の協力ありますか?っていう所を聞かないと。それが本当か嘘かは分かりませんが一応聞かないとね。でも、とにかくご主人疲れ果ててますね。だから精子も疲れてる。これじゃ妊娠しないのも当然ですね。

■八:はい。確かに。当たり前ですよね。

■実:肉体構造的には、実際男性の方が遥かに性欲があって当たり前ですからね。

■八:そうですよね。本能がもうおかしい。

■実:そう。だから、やっぱり、夫婦間の話し合いとか、合意を置き去りにして、こういう人工的なものに走っていく事に対して、疑問を持って欲しいです。でも、女性の場合は年齢的なものが大きいですからね~。35とか過ぎるとかなり焦りますよね。男性はいいですけど。

■八:そうそう。

■実:それと八恵さんもそうだったんですが、不妊症の患者さんの多くが、甲状腺ホルモン異常があるんですよ。

■八:あ~。

■実:たまに機能亢進もありますが、ほとんど、甲状腺機能低下。橋本病の方ですね。

■八:はい。私も、2003年に検査行ったとき、機能低下って言われて。

■実:うちに来たときも飲んでましたね。チラージン。

■八:はい。上海にいる間もずっと飲んでました。よく飲み忘れたりもしましたけど、数週間単位で(笑)。今は薬飲んでないし、甲状腺の検査もしてない。実際、かくれ橋本病の人もけっこう多いらしいんですけど、自覚症状なくて病院行ってない人もいるから、私も知らんかったことにしとこうって。

■実:女性側の原因としては、女性は排卵障害っていうのがトップなんですが、その排卵障害の原因っていうのが2つあるようです。一つは子宮内膜症。多いでしょ。

■八:あーよく聞きますよね。

■実:子宮内膜症によって卵管が侵されて排卵障害になるっていうパターンですね。で、もうひとつが、ホルモン異常なんですよ。

■八:はい。

■実:黄体ホルモン機能不全とか、高プロラクチン血症とかも色々あるようですが。それで、この子宮内膜症も、自己免疫疾患って言っている医者も多くいるんですよ。

■八:ふーん。

■実:自己免疫疾患って言えば、異物に対して自分を守らなくっちゃいけない免疫機能が、自分を攻撃するようになっていくわけでしょ。アトピーとかのアレルギー疾患や、膠原病、リュウマチ、潰陽性大腸炎、クローン病も。全部、自己免疫疾患ですね。この子宮内膜症も免疫疾患で、それが不妊症の原因になっているっていうデーターなんですよ。なるほどと思って。あと、不育症ですね、何回も流産しちゃう。この不育症も、染色体異常っていうのが殆んどらしいんですが、実は、胎児の心音が、聞こえた後に流産ばっかりしちゃう人っていうのは、この、自己免疫疾患が関与してるっていうデーターがあります。

■八:ふ~ん。

■実:なるほどって思いました。やはり、過剰なストレスが生んだ疾患ですからね。ストレスが長く解消されずにいると、これが、自己免疫異常になっていく可能性は大ですね。

■八:やっぱりストレスがいちばんよくないですよね。

■実:自分を守るはずの免疫が自分攻撃するって、心の問題として捉えたら、自分を責めすぎてないかな?と思うわけです。

■八:あ、私が悪いんやって?

■実:そう、私が悪い。私のせいで子供できないとかね。

■八:あ~そうやってこう、自分を責めることが細胞単位で自分を責めることになって、その病気を生むと。納得出来る~。

■実:そう、自分を攻め過ぎ。今はあまり褒めない社会だから。

■八:そうですね。

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