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実千代鍼灸院TOP > 東洋医学のマメ知識 1. はじめに・病気の原因って何?

東洋医学のマメ知識 1. はじめに・病気の原因って何?

東洋医学のまめ知識

1.はじめに・病気の原因って何?

はじめに

はじめに

現在、「健康ブーム」と称し、あらゆる情報が飛び交う様は、まさに多くの人達が健康に関して不安に感じておられる現れなのでしょう。
と共に、何もかもが便利になり、スピード化される中、失われつつあるもの、それは一言で言えば「自然(ありのまま)」なのかもしれません。

 

それは、単なる自然ではなく、人間の内面や広げて言えば、宇宙全体をも包括した「自然」=「大自然の法則」とも言うべきもの・・・・
三千年以上の歴史をもつ東洋医学は、自然をありのままに見つめ得られたこの「大自然の法則」に基づいて生み出された医学なのです。
その一つでもある、自然治癒力=人間が本来持っている修復しようとする力、を引き出すのが東洋医学です。

はじめに なぜ整体のバランスが崩れ病気になったのか、その原因を自ら見つけ出し、大事に至る前に防いでいく、東洋医学にはその知恵が散りばめられているのです。
私は、おひとりおひとりが自分の身体の信号を正しく感じていく事こそ、病人を減少させる最も近道だと確信しています。
「東洋医学のまめ知識」や、今後、随時掲載する予定のコラムが皆様の東洋医学に対する理解を、ますます深めるためのものになりますよう祈ってやみません。

病気の原因って何?

病気の原因って何?

東洋医学では、身体全体の調和が崩れ、ある一線を越えて自然に元の健康状態に復元できない状態、つまり、自然治癒力が働かなくなった状態になる事を疾病と考えます。 では、なぜそのように調和が崩れてしまうのか。その原因として大きく3つの因子が考えられています。

1-外因(主として人体の外にあり病気の原因となるもの)2-内因(人体の内にあって病気の原因となるもの)3-不内外因(内因でも外因でも無いものが、病気の原因となるもの)

  • 1-外因(主として人体の外にあり病気の原因となるもの)
  • 2-内因(人体の内にあって病気の原因となるもの)
  • 3-不内外因(内因でも外因でも無いものが、病気の原因となるもの)

これらを三因(3つの原因)と呼びます。具体的に見ていきましょう。

1 外因は「六淫(ろくいん)」と「癘気(れいき)」

1 外因は「六淫(ろくいん)」と「癘気(れいき)」

「六淫」

「六淫」

自然界で人体に影響を与える大気を六気(風・湿・燥・火・暑・寒)といいます。この六気が<ⅰ>過多あるいは不足になった時。<ⅱ>人体が六気に対し著しく抵抗力を失った時、六気は「六淫」となり、それぞれが風邪・湿邪・燥邪・火邪・暑邪・寒邪として病気を引き起こす原因となっていきます。
人は体質がそれぞれ違います。したがって、その人が持っている体質により六淫の影響の受けかたに違いが出てきます。

例えば、身体が熱証(暑がり)の人は、夏の暑邪、火邪に犯されやすく、もし熱性の病気(アトピーなど)があれば、悪化しやすくなるといえます。
反対に寒証(寒がり)の人は冬の寒邪に影響を受けやすいといえます。
そこで、自分の現在の体質を知ることが、健康を守るために必要となってきます。(但し、体質は生涯同じではありません)


「癘気」

「癘気」

外因のひとつで六淫とは異なる。世間に広く流行している疾病の原因であり、感染経路は口鼻とされる。コレラ、マラリア、ジフテリアなど。

2 内因は「七情」

2 内因は「七情」

七情とは人間の喜・怒・憂・思・悲・恐・驚の七つの精神情志活動のことです。 これらのバランスが取れていれば、生理的な活動として発病には至りませんが、<ⅰ>突然激しく精神的なショックな出来事があった時。<ⅱ>長期にわたり精神的なストレスが続いた時などに、この七情は五臓六腑にまで、大きな影響を及ぼし、病気の原因となっていきます。皆さんも経験された事があると思いますが、1つの事を思い続けると胃が痛んだり、ひどくなると潰瘍を起こしたり、出血したりするなど、心と身体は切っても切れない深い関係があることがお分かりだと思います。

怒り過ぎれば肝を傷り 喜び過ぎれば心を傷り 思い過ぎれば脾を傷り 
悲しみ過ぎれば肺を傷り 恐れすぎれば腎を傷る

怒り過ぎれば肝を傷り
喜び過ぎれば心を傷り
思い過ぎれば脾を傷り
悲しみ過ぎれば肺を傷り
恐れすぎれば腎を傷る

 

と古典の中にありますが、「過ぎれば」が病気の原因となっていくのです。
また、反対に、例えば肝の臓が悪い人は怒りっぽくなるといっていいでしょう。東洋医学での五臓六腑は、西洋医学での、例えば肝藏そのもののみを指すのではなく、肝臓を含めたもっと幅広い肝の機能を指します。他の臓器に関しても同じです。

ここで、特に身体の中心となる「脾」について簡単に述べておきます。
「脾」は胃とセットで脾胃と呼ばれ、最も守らなければならない臓腑です。
なぜなら、ここで作られる気は「胃の気」と呼ばれ、元気の大本であり、生命力そのものを指します。胃の気の有無は、生命力の盛衰に深く関係するからです。

胃は胃袋というように、飲食物を受け取る袋であり、食べたものを消化させます。脾はその栄養物から出た精微な物質や津液(体液)を全身に運搬します。胃と脾は共同してそれぞれの機能を完成させているのです。
他の臓腑に関しても、後にコラムなどで説明していきます。

3 不内外因は「飲食物・疲労・房事不節・外傷・寄生虫・中毒・遺伝など」にあたります。

3 不内外因は「飲食物・疲労・房事不節・外傷・寄生虫・中毒・遺伝など」にあたります。

「飲食物」

「飲食物」

欲するままに飲んだり、食べたり、偏ったり、不足し過ぎても病気を起こす原因になっていきます。また、五味(酸、苦、甘、辛、鹹(塩からい))の偏りもバランスを崩します。 しかし、自然体である人間は、バランスを取る為に、それぞれの臓腑が好む五味があるとされます(下記の通り)。これらも、取り過ぎると反対に臓腑を傷め、身体の調和を乱します。特に甘いものの取り過ぎは、脾を傷め、塩辛いものの取りすぎは腎を傷めます。 全ては「偏らず、バランスよく」が大切です。

肝は酸を好む 心は苦を好む 脾(胃)は甘を好む 肺は辛を好む 腎は鹹を好む

肝は酸を好む
心は苦を好む
脾(胃)は甘を好む
肺は辛を好む
腎は鹹を好む

「疲労」・・

「疲労」・・

過度な労働、労働環境の偏りなど(冷凍、高温多湿環境での長時間の労働)

「房事不節」・・

「房事不節」・・

セックスの過多のこと。腎を主に傷つけます。

「外傷」・・

「外傷」・・

怪我、打僕などにより様々な症状を起こします。

「中毒」・・

「中毒」・・

大きくは毒キノコなどの飲食物と有害物質を内服した為など、薬物中毒に分けられます。

「遺伝」・・

「遺伝」・・

性格、顏などが両親と似るように体質なども受け継ぐことが多いです。
両親が、なぜその様な病気になったのか、生活習慣などに問題は無かったのか、を考え同じ病気にならない様に予防していきたいものです。

   

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  • 1. はじめに・病気の原因って何?
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  • 5. 自分の身体は自分で守ろう

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