夜ひとりで散歩するのも
結構楽しいもの
北風が肌に
心地よくって
時々
行き交う人たちも
頑張ってるんだって
微笑ましくって
夜ひとりで散歩するのは
ちょっと贅沢な感じ
夜の景色は
お昼とまるで違ってて
高い空に月と雲
ライトに照らされた
花たちも
違う顔を魅せててね
こんなひとりの時間
こんな静かな時間
大切にしなくっちゃ
誰かに話すとスッとする
誰かに話すと涙が出て
素直になれる
あなたはジッと聞いて
辛かったね、と一言だけ
そんな人が何処かにいてくれたら
みんな心が豊かになれるね
そんな人に
今そばにいる人の為に
まだ見ぬ人の為に
たくさんの子ども達の
悲鳴が聞こえる
誰にも言えないこと
抱えて
毎日耐えてる
小さな小さな
学校という集団の中で
苦しんでる
仲良しだった子も
突然知らん顔
優し過ぎて
親に心配かけたくなくて
人が良すぎて
どんな理由があっても
いじめる方が
100パーセント悪いのに
人はいじめられるのも
理由があるっていう
理由なんて何処にもない
誰が何て言っても
いじめる方が100パーセント
悪いに決まってる
いじめる方が可哀想で
いじめられる方は
優しい子に決まってる
夜遅くにひとり
サッカーボールで遊んでた
真っ白な肌の美少年
後ろ姿があまりにも
淋しくて
そこから目が離せず
立ち止まり
声をかけよかどうしよか
迷って声をかけないまま
エレベーターに乗り込んで
次に会ったら
何て言おうか
一晩中考えた
毎日帰宅を楽しみに
こんばんわと笑顔を
送ろうと
少年を探した
しばらくして
少年が自ら命を絶ったと
聞かされた
家の壁にたくさんの
傷跡残して逝ったと
聞かされた
12月は貴方を想って
時が止まる
今年で20回目の
私の心を受けとめて
許してくれますか
まん丸顔と
短い手足
澄んだコロコロ声と
好奇心いっぱいの瞳
何て自然で
何て柔軟
憎まれ口と
とりあえず返事
散らかしギャングと
取り合いケンカ
何て賑やかで
何て自由奔放
誰もみんな
抱きしめたい
ぎゅっと強く
抱きしめたい