「日々の心いろいろ」より (わたらせ)
先日、知り合いの鍼灸師の方が「進化論がどうしても腑に落ちない」という事を言われてました。私も同感です。
ダーウィンの進化論は、「生物のそれぞれの種は、原始生物から環境に適応しながら自然淘汰(とうた)を経て進化してきたとする学説。」とされてます。
自然淘汰。。。生存競争に勝ち抜いたものが生き残る。これが大自然の法則という事です。
この進化論と全く別の考え方が1960年代に出てきたそうですが、
それは、「生物は優勢劣勝で進化してきたのではなく、互いに助け合いながら進化してきた」とするもので「共生的進化論」と呼ばれているそうです。
更に、村上和雄先生の著書「生命の暗号」には、「ケニアのトゥルカナ湖で発見された150万年前の類人猿の遺跡を調査した研究者によると、互いに食べ物を分かち合い、助け合って暮らした痕跡は見つかったが、強いものが弱いものを圧迫したり、闘争したりした形跡は全く見つからなかった」と書かれてました。
今の時代、どんどん弱肉強食化してますね。野獣化。。。野獣に申し訳ないっ(笑)人間は「保身」と「傲慢」が加わるのでタチが悪いですね。
「日々の心いろいろ」より (カキツバタ)
遺伝子学のスペシャリスト村上和雄先生が、著書の中でトマトが持ってる「つつしみ」という表現をされてますが、
自然には目に見えるものと見えないものがあって、トマトの「実」は見える自然。トマトの「つつしみ」は見えない自然と言われています。
自然の中で育つトマトは、人間の様に自分だけが大きくなって他の種類の植物の養分を奪ってやろうとは考えない。つまり、トマトが「つつしみ」を持って自然の中で生きてると言われています。
先生は、「生物は自分達だけが増えすぎると、逆に生存が危うくなるので、その事を生物の遺伝子はちゃんとわかってコントロールしている」
また「目に見えないものを、ないものと扱って無視し、自分たちに都合のいいように生きてるのは人間だけかもしれない」と言われています。
村上先生は、医療の分野でも、目に見えない患者さんの気持ちや考え方が病気を左右すると強調しておられます。
これから益々目に見えないものに心傾く時代になっていくと思います。
時々患者さんから鍼って好転反応でますか?と聞かれます。
好転反応は、治療の過程で一時的に身体に何らかの反応が起こる事で、1日から数日で反応は消えるとされてます。
今日もある患者さんが、「先生、先日初めて鍼をしてもらった後、凄く怠くなって寝ていたら、その後下痢をして、身体がスッキリして驚きました!」と喜ばれてました。
この方の主訴は起きてられない程の疲労感です。
私も時々師匠に鍼を受けてますが、かなり疲れている時はそのまま2時間程(笑)寝てます。というか起きれない(笑)疲れてる自覚が無いからやっかいですが。。。
鍼をすると気の巡りが良くなって沈んでいた熱や邪が浮いてきたり、緊張が緩んで疲れがドッと出たりします。いわゆる好転反応ですね。
その患者さんの日頃からの緊張度合いを考えてその辺は調節していきますが、緊張度合いが大き過ぎる人は気を付けないと好転反応で悪化したと動揺されます。
先日もスタッフ鍼灸師がした初診治療で好転反応に驚かれた患者さんがいましたが、実はとっても効果があったという事です。2診目からは大丈夫です。
それをちゃんと納得して頂けるかどうかはこちら側の問題ですね。
鍼灸治療は奥が本当に深いです。
水が美しいって平和です。
最近の気温変化には振り回されますね。数日前に慌てて灯油を買いに走った人、衣替えでしまった服を引っ張り出した人、一日の内にも10℃以上の差があって大変です。
二十四節気で言えば今は「立夏」夏の始まりの時期です。七十二候では「蚯蚓出(みみずいずる)」で、土が温かくなり、冬眠していたみみずが土の中から出てくる頃です。
きっとみみずさんも寒いから顔を出すのを躊躇してるでしょうね。
人間だけでなく自然界の生態系も適応するのに一生懸命だと思います。
この様な気温の激しい変化は、身体に影響を及ぼすだけでなく、精神も揺れ動きます。
寒くなれば体は緊張し、温かくなれば緩みますが、コロコロ変わる気温に適応させようと不安定を強いられます。
患者さん達も、何故か体が重くてという方、風邪を引かれる方、皮膚疾患が悪化される方、頭痛や目眩の人、様々症状が吹き出てます。
また天気が「雨」から「晴」になると気圧が上がり、「晴」から「雨」に変わると気圧が下がります。
心の状態を天気で表す言葉も多いですね。「気が晴れる」「無念が晴れる」「表情が曇る」「心は雨模様」等々…
気候が体と心に影響がある事は明らかです。こんな時は、自分を責めて心乱すことなく、疲れに逆らわない事も大切ですね。
適度な運動や充分な睡眠、バランスのとれた食事という基本的を大切にして生くことです。