「日々の心いろいろ」より (セイヨウオキナグサ)
随分前から「サイバネティックス理論」から中医理論を解明する論文が多く発表されてるようです。
先日の院内勉強会で話題に上りました。
サイバネティックス理論は、1948年ノーバート・ウィナー博士が、渡り鳥をヒントに構築されたものです。
私も以前から、どうして渡り鳥はチャンと同じ場所にたどり着くのか疑問だったので感動した事を覚えてます。天気も気圧も風力も違うのに…ね。渡り鳥達偉い。
偉いで終わらないウィナー博士はもっと偉い(笑)14歳でハーバード大学院に入ったみたい…天才。
鳥達はそれら外部状態とコミュニケーション(通信)しながら小刻みに繰り返し軌道修正(制御)しながら目的地に到達してるそうです。「通信しながら制御」の論説ですね。
中医学でも身体と外環境との動態の平衡状態が健康で、この平衡が崩れると病になると考えます。
バランスをとる事こそが東洋医学の真骨頂なんですね。
私達は毎日、自分も含めて(笑)患者さんのバランスの崩れを是正していってます。
先日の研修会で師匠蓮風先生が、講義の中で言われた「崩れながら崩れない」という言葉と重なります。
人も日々変化変化の中で自分と闘っているんだと思うと健気で何とも言えない気持ちになります。
人間頑張れー(笑)
「日々の心いろいろ」より(アセビ)
3月4日(日)に、近畿医療専門学校で北辰会説明会を開催することになりました。 初の試みです!素晴らしい‼
鍼灸治療には西洋医学のようにガイドラインがありませんし、保険適用も無い為、10人鍼灸師がいたら10通りの治療方法があるほど統一されていません。
いずれにしても、患者さんは、「症状が良くなる事」と「痛くない恐くない」鍼こそ望まれています。また安全性と安心感も大切ですね。
私は専門学生時代、様々な鍼に出会ってきましたがその中でも北辰会方式の鍼はダントツで魅力的でした。
何しろ鍼灸一家で育ってきたために生まれた時から鍼灸治療攻め。その鍼の恐ろしい事 (笑)。鍼灸師になるのが遅れた原因です。
それが北辰会方式の鍼に出会って1本の優しい鍼、子どもや敏感な人は刺さない古代鍼や打診まで。。。そして治っていくのですから北辰会方式には心から感謝してます。
前置き長くなりましたが、北辰会副代表の新風先生と若手実力派の山本先生(紹介した患者さん治癒率100%です)が北辰会方式の鍼灸治療を今回初めて一般公開されます。それも無料です。
「本当の鍼」の効果が知りたい方 、 鍼灸は「医療なんだ!」ということを実感したい方 、北辰会での学習に興味のある方、これから鍼灸の道を考えておられる方も是非参加して下さい。どなたでも参加できます。
日時 平成30年3月4日日曜日 13:00~15:00(受付12:30~)
場所 近畿医療専門学校 3階実技室
内容
① 概要説明:北辰会方式の特徴・魅力・カリキュラム等を分かりやすくお伝えします
② 公開臨床:その場で北辰会方式の四診、鍼実技を公開致します
③ 質疑応答:個別にお応えいたします。なんでもお気軽にお尋ねください
だそうです。私も行きたい(笑)
「日々の心いろいろ」より
学生時代からの大親友の御主人が今末期癌で自宅で闘病中です。私も両親で経験済みなのでその大変さ分かります。
先日の研修の帰りお見舞い兼治療に行きました。
友人とはしょっ中やり取りをしてますが、実際自宅に行くと全体が把握できます。
今の状況で、ご本人を始め関係するご家族にとって他人の一言一言は影響力大です。良くも悪くも。
患者さんは脳梗塞を併発(癌の邪熱と水分量が追いつかず血栓ができ発症)し、殆ど話せません。
衰弱されてる時は、お布団も重く感じ、音楽や人の声までシンドイです。触るのも余程軽く触らないと…石が載ってる程の重さだと思います。
また癌と闘ってる患者さんに対して変な感情を抱いてる人が入室すると悪化します。余計なお情けは患者さんには不必要です。
毎週くる医者やお見舞いの人もその辺を把握してないと患者さんに拒絶されます。
実際拒絶されてます(笑)
現在、信頼する関東の鍼灸の先生に往診をお願いしてご苦労お掛けしてますが、
御主人は「鍼…」とだけ言われるそうです。
実際、鍼治療で楽になるのでしょうね。
癌と闘いながらもお部屋の中はとても平和な空気が流れていました。優しさに包まれているような。。。
地平線までクリアに。
美しく咲く熱海桜。
先日の連休は北辰会冬季強化合宿「第20回 順雪会」に参加してきました。
当初は雨予報でしたが当日は春の陽気で海辺に咲く熱海桜がほぼ満開でした。師匠の蓮風先生は超晴れ男ですので。
師匠は必ずこの順雪会の所以を語られます。冬の寒い時期に亡くなられた順一先生のお名前を取って順雪会と命名されたそうですが、
師匠と順一先生の友情の深さは師匠のお言葉から容易に察する事が出来ます。
御二人の深い深い繋がりがこの研修会の骨格となって人材が育っていってるのでしょうね。
今年の100人を超える過去最高の参加者がそれを物語っていました。知らない若手メンバーもいっぱい。北辰会の躍進が手に取るようでした。
師匠は「患者さんに如何に向き合うか」というタイトルで講演して下さいました。
今回は今迄とは違った感じで、師匠の人生の総決算としての率直な思いを語って下さいました。
「直感とは本来の自分に戻る事」の一言を心に刻みました。
師匠には益々お元気でいて頂きたいです。時に出る鍼狂人毒舌も(笑)ずっと聞いていたい。ワクワクします!
臨床実技では水本淳先生に大変お世話になりました。私の湯当たり(笑)を見事に治して下さり感謝しかありません。
かなり前に水本先生が一本鍼の配穴ポイントを師匠に質問されてた事を覚えてますが、今回の刺鍼実技で惜しみなく教えて下さいました。
ベテランの先生でも悩み常に研鑽され、ご自分のものにしておられる姿勢には感動しました。
また油谷先生の古代鍼の実技も素晴らしく、見て全体の感覚を掴む事の大切さも感じました。
宿泊型研修の良さですが、夜中まで先生方と有意義な対話をし、朝は露天風呂から相模湾に登る朝日を共に浴びる等、思い出に残る2日間になりました。
今回の研修に背中を押して下さった先生方には感謝します。
講師の先生方本当に有難うございました。お疲れ様でした。
「日々の心いろいろ」より(葉牡丹)
鍼灸治療では、四診(望診、聞診、問診、切診)合参してどのツボに鍼をするか決めます。
ですから同じ病名でもその機序が違うので使うツボも違ってきます。完全オーダメイドですね。
先日長年ニューヨークに住む友人が、心臓の圧迫感で動けなくなり急遽必死の思いで帰国され、着いた夜救急搬送されました。
アメリカで救急搬送され検査されると300万は優に超えるらしく。。。(怖っ)
圧迫感や動作時の異常なしんどさが取れず検査待ちの間に治療に来られました。
心臓の病は虚実をしっかり見極めて的確に治療するとその場で楽になります。
体表観察すると心不全より狭心症タイプでした。簡単に言えば虚より実という事です。でも実も嵩じれば虚に転化しますので危険です。
足に一本鍼をすると、脈状、舌、背部や腹部のツボ、手のツボ全て心臓に関係するツボが整いました。診断即治療です。
「うそみたい。。。メチャクチャ心臓楽!(笑)」と。
ニューヨークは今冬マイナス17℃らしいですが日本の方が寒く感じると言われます。
向こうは風と湿気が無いからでしょうか。体調具合でしょうか。
寒い冬ニューヨークで鍼灸治療いいですね!