母の大好きな桔梗の季節です。
初心の頃、師匠から「風邪が主訴で患者さんが来るようになったら、まぁまぁ一人前としていいな」と言われた言葉を時々思い出します。
まだまだ師匠に褒められる域には全く達していませんが、
風邪引きましたと、医者に行く前に患者さんが来て下さる様になってきました。
先日も、5歳の男の子から高熱が出たとお電話がありました。今、突然の発熱やおたふく風邪、ヘルパンギーナ等々大流行りです。子どもは陽体なので熱病に罹り易いですね。
電話の後ろで大騒ぎしている男の子、電話に変われとせがんでいる様で(笑)、
変わると、可愛い声で、「せんせ、行くからね!」と…40度超えとは思えない行動力。来られました。
今日も、朝お母さんを待たずに玄関で靴を履いていたようで…鍼大好き男の子です。
子どもの鍼は刺さない鍼を使用してますので、痛みは全くなく、その上、子どもの気の動きは頗る速いため効果抜群です。
純粋無垢な子供達から鍼の凄さを教えてもらっています。
師匠の言葉は後になって実感する事ばかりですが、師匠の鍼に対する思いをひとつひとつ体現していきたいです。
「日々の心いろいろ」より(セイヨウサンザシ)
間中喜雄先生の「精神身体医学と鍼灸」という書の中に、
「少なくとも患者を扱う職にある人は次のような事だけは心にしみて覚えていた方がよい」として、
①患者の言うことを良く聞いてやること。しゃべること自身がひとつの治療法となるかもしれない。診断に関係ない訴えも軽くみないで聞く事。
②患者に告げること、告げる態度には十分気を付ける。
③患者と医は人と人との接触でなければいけない、人が「病」を取り扱うというのでは不十分である。
④患者の生活、殊に心理的の歴史を知ることは病を理解する上に必要である。患者に精神的な指導をうけようという心構えを起こさせれば、心の悩みの半分は治ってしまっている。
とありました。全部大事ですね。4番目の指摘。。。納得します。
人は本当に辛い思いは中々吐き出せないものです。余程の信頼関係が無いと言えませんし、況してや一対一の場所でないと当然言えません。
私の鍼灸院も狭くて筒抜けですので(笑)申し訳ないですが、でも、きっとこの患者さんは深く傷ついておられるんだろうなと、思いを寄せる事はできます。
たくさん心がボロボロになってる方がおられます。
そんな患者さんの為に、もっともっと心を磨いて、その心に寄り添っていきたいです。
キュウリが苦手な人でもレモンの香りが爽やかでとっても飲みやすいです。
新生姜はそろそろ時期が終わります。胃腸に優しいので是非。
夏はスイカやゴーヤ、冬瓜、キュウリなどのウリ系で熱を冷ましましょう。
アイスクリームより冷凍庫にはこれを入れておいてね。
世界的にも記録的暑さになるらしいこの夏、日本も数日前から酷い猛暑です。
私の兄橋本浩一氏の専門分野ですが、気候と身体の関係は絶対切り離せません。
今年の夏はラニャーニャ現象と言って、南米ペルー沖の気温が低くなる為に温かい海水が太平洋西側に押しやられ猛暑になるらしいです。
エルニーニョ現象の反対ですね!それにしてもどっちも舌噛みそう…
さて、この暑さはこれから約3ヶ月は続きます。この夏を適当に過ごしていては早々に夏バテするか、秋に動けなくなります。
油断大敵、身体はいつもいつも闘ってます。
健気に闘ってる身体にちょっとした手助けをしてあげると、
益々元気に本来の能力を発揮してバランスを取ってくれます。鍼とて同じです。自身の自然治癒力発揮の為の援助です。
という意味で適当に過ごさず意識してこの夏を乗り越えて頂きたいです。
因みに、私は写真でアップしたように、レモンときゅうりのデトックスウォーターを日々作って飲んでます。
また、冷房で冷やされ過ぎ防止に、新生姜の甘酢ずけをお漬物代わりに食べてます。みずみずしいので乾燥した生姜より熱に傾きません。
果物ではスイカが最高です。ウリ系ですので体の熱を冷まし水分も補います。少しお塩をかけて甘みを増しながら塩分も補給しましょう。昔ながらの食べ方最高~
また、これは往診に行ってる80歳越えの御夫婦二人暮しの患者さんにお持ちしましたが、熱帯夜は頭にアイスノンをすると寝やすいですね。また、万が一停電した時にも役立ちます。
出来る限りキンキンに冷えた物は控えて夏バテしない様に養生して下さいね。どうかどうかこの夏もお元気で。
往診の帰りに…
平和そのもの。
昨日は北辰会のスタンダードコース勉強会でした。最高に暑い中、皆さん熱心に聴講されてました。
午後からの講義は、若いけどいつもお父さんの様に頼ってる(笑)輝鍼灸院院長の原元気先生の心・小腸の講義でした。ホント素晴らしかったです!
内容の充実と共にジョークも入れて笑わせながら、3時間あっという間に過ぎました。やっぱり楽しい時間は短く感じますね。
講義の中で新たな発見や、如何に「心の蔵」が重要かという事を改めて感じました!
最後に紹介された症例も患者さんとの信頼関係に心を配りながら、見事に治癒させた素晴らしい内容でした。
私は後ろの席で聞いてましたが寝てる人は殆ど居なかったですね。皆さん正直です。
原元気先生お疲れ様でした。リンゲルでも飲んでまた頑張って下さいね(笑)
これで8月末の夏期研修会まで暫く講義はありませんので、終了後は皆でビアガーデンに。50人以上集まりました~
こんな席でも皆さん先輩方に鍼灸の質問を熱心にされてました。みんな凄いです。
こうやって、直接話しをするとその人となりが良く分かって、様々な誤解が解けたり、新しい発見が様々あったり、とっても大切な場だと思います。
漢祥院前のザクロの木…小さかったのにこんなに沢山実を付けてくれました。
体のあちこちが針で刺されるように痛むという患者さんが昨年から来院されてます。
痛みが継続すると精神不安定にもなります。また食欲も減退し、体重減少、疲労感で食事の準備も途中で座り込む状態です。
様々総合して、我が院で5本の指に入る程のある面重症な患者さんでしたが、
根気よく通って下さり、根気よくその痛みに耐えて下さいました。
約8ヶ月間は、「如何ですか?」との問いに、「先生…痛い…」の繰り返しで全く進展が見られない状態でした。
病気治しは、患者さんもこちらもある面根比べです(笑)が、本当に辛い気持ちを少しでも分かって治してあげたいとの気持ちだけでした。
そんな患者さんでしたが6月初め頃から、開口一番痛い…だったのが、痛い…が無くなって来ました。
笑顔が出てきました!そして出来ることが増えてきましたとの返答。
まだ完璧ではありませんが、最近は表情も行動も受け答えも本当に明るく溌剌と見違える程です。今日は特に、別人みたい…とスタッフと共に喜びあいました。
患者さんが元気になる姿に感動出来るこの仕事に感謝しかありません。