ある同業者の勧めで、『消えたい』ー虐待された人の生き方から知る心の幸せー(高橋和巳著)という本を購入しました。
虐待…。した方もされた方も言い出しにくい問題ですが、想像以上に、驚く程多いのではと感じています。
虐待は身体的虐待だけではありません。ネグレクト、心理的虐待、性的虐待、心理的ネグレクトの5つを挙げられ、
患者さんの症例を中心に、非常に分かりやすく書かれてあります。
著者(精神科医)の患者さんを理解される能力、人を見つめる眼差しが本当に素晴らしいです。
今まで、患者さんと接する中で、疑問に思っていた事が明確になり、教えて頂くことばかりでした。
今後、鍼灸治療を進めていく上でも、考えさせられる事が多くありました。
この虐待の問題…避けては通れないです。
先日、1年後に軽度の認知症に罹患する確率は62%と言われました…と話される方が来院されました。
62%?何この数字。。何やら頭に電極を取り付けられ検査されるようです。
すごい時代です。不安を煽るだけ。情報が氾濫してるので危機迫ってます。
少し物忘れをしたら家族にも言われ、自分も不安になる…この悪循環。
それにしても、今の医療に安心感って無いのでしょうか。
不安を煽って商業ベースに乗せられる。これが現状ですね。
安心感無き医療に、ちょっと待って!と言いたいです。
2003年、SARSによる新型感染症に中医学で挑まれた中国の第1期国医大師、とう鉄涛教授は、
「四診合参而以見病知源」という一文を師匠、藤本蓮風先生に送られました。
望診、聞診、問診、切診という4つの診察法を合わせて病を見て、その原因を理解していく事の重要性を言われたものです。
師匠が実践され、抜群の効果を上げておられる診察法です。
このひとつでも欠ければ、正確な病状の把握は困難です。
患者さんの立居振舞やお顔を拝見し、お話を聞いてその環境などのバックボーンを知り、
舌、脈、ツボなどの体表観察を合わせて、病の原因を見出す方法。
これが、どれ程優れた診察方法か、日々実感しています。
将来、この診察方法を医療関係者は取り入れるべきですね。
美しさと棘…粹なバラ。
人生は日々変化の連続。良いこと嫌なこと、めまぐるしい…人には感情があるから当然ですね。
そんな中、度々こじれた問題も発生します。がんじがらめというか。。。
患者さんのお話を聞いていたら、問題の無い方なんておられませんね。
皆さん、其々に様々な思いを秘めながら生きておられます。合掌する思いですが、
ホントの問題は、その問題とどう向き合ってるか…です。
解決なんて無理と思うような事は、諦めてほっとく以外無いのかも知れませんが、
問題から逃げる程、その問題を人のせいにしたくなるものです。
問題は乗り越えるためにある、とは師匠の言葉ですが、
向き合って悩むほど、人は乗り越える力を発揮すると信じます。
近所の川にて。
平和な風景です。
2週間ぶりに師匠の鍼を受けました!
すると、自分の家で寝てるかのような熟睡度…8時半から10時半まで爆睡でした(^^;;
その後も眠い…と言いながら帰宅し、用事があったのに、そのままソファーで2時間起きれず(^^;;
自分では元気と思い、日曜日に遠出したり、休みなく動き回っていたので、疲れがドッと出たのでしょう。
鍼は身体を緩める効果が抜群にあります。
身体が緩めば精神も緩みます。緩みはゆとりを生みます。緩みあってこそ、集中力も発揮されます。
反対に、普段から長い間、緊張し過ぎてる人は中々眠れません。
私の院にも、爆睡して起こすのを憚る患者さん、1年以上治療してやっと眠れるようになった患者さん、様々ですが、
一本の鍼のこの緩み効果こそ、鍼の本当にすごい所でしょうね!