今年も、この小さな鍼灸院に、下は0歳から上は104歳までの方々が、来てくださいました。
痛いです、めまいがします、シビれます、眠れません等々と訴えられても、この細い診台の上ではスヤスヤ気持ち良さげです。
そのような患者さんのお顔を拝見する度に、鍼灸師で良かったと思います。
たくさんは話されなくても、皆さん様々な思いを抱えて、心も体も疲れ果てて来られます。
世間の雑踏も、心無い言葉も、せわしない日常も、ここに来れば本来の人間らしい姿にリセット出来る。生き返りましたぁと笑顔になる。いつもそんな鍼灸院でありたいです。
皆さんのために、来年も新しい心で、何より自分という人間を磨きに磨き精進して参ります。
この一年もコツコツ通って下さった全ての患者さんに心から感謝いたします。
本当に本当に有難うございました。
お母さんのお腹にいる前から治療をしてきた、小1の男の子から微笑ましいお電話がありました。
「もしもし…治療に行きたいんです。気分は蕁麻疹です」と。可愛くて笑えます。
お家に帰ると、お母さんに「先生は魔法使いや~」と痒みが無くなった喜びを語っていたそうです。
学校では、かなりの理屈コネで先生を困らせているようですが、
生まれる前から治療をしていたからでしょう。彼の事はよく理解できますので、本当にここでは素直です。
小学一年生が、何かあれば、自分から鍼に行くと言ってくれる時代。と、言ってもまだ数名の子供たちだけですが。。。
子どもは正直です。喘息発作が起こると、慌てて病院に行こうとする親を制して、チョンチョン(鍼の事)行くと言ってくれるのですから。
どんどん子供たちを味方にして、「最近、鍼いってないからイライラするわ」「あかんやん、僕は昨日も受けてきたし」なんて会話、
日常に飛び交う時代がきますように。きっと、来るでしょう。
昨日、今年最後の勉強会で東京に行ってきました。
今回は、午前中と午後共に、「奇経八脈」「八脈交会八穴」についての「八」絡みの研修で、とても楽しみに参加しました。
というのも、北辰会(私の所属する学術団体)では、この八つのツボを重視し、実際、これらのツボを使って治療させて頂く頻度がかなり高いからです。
『奇経八脈考』という私にとっては難しい本を再度読了して参加しましたが、尾崎先生、竹下先生共に分かりやすいスッキリとした講義でとても勉強になりました。
北辰会には、素晴らしい人材が陸続と続いている。この事実に、改めて師匠の素晴らしさを実感します。
それにしても、この八つのツボ、未だ未だ謎だらけの様で興味が尽きないのですが、本当に驚く程の臨床効果があります。
講義の中に「人体を小宇宙と考える時、その調節中枢は奇経である‼︎(By李時珍先生)」とありましたが、
このダイナミックな一言と、「八」の数字には何か深い繋がりがあるのかな…と妄想しつつ。。明年への活力を頂いたようです。
長年、精神疾患のため鍼灸治療を受けて下さってる患者さんの嬉しい報告です。
当初、その方は何種類もの抗うつ剤や安定剤、睡眠薬など、10種類以上のお薬を服用し続けておられました。
治療をする中、先ず仕事を休まずに行けるようになりました。
段々、イライラして物を破壊したり、家族にあたることも無くなりました。
気がつけば、睡眠薬だけで他の薬は不必要になりました。
そして、今年の9月頃から治療回数を週3-4回に増やすと、何と、10年以上手放せなかった眠剤が無くても、眠れるようになったのです。
この数ヶ月、全く薬が無くてもお元気で安定しています。
精神疾患に多量に出る薬に疑問を感じていただけに、患者さんの喜びは私にとっても最高の喜びです。
これが、鍼の効果です。疑いようの無い事実なのです。
最近、コラムを書くのをおサボりして、患者さんや同業者、友人達から、ご心配のお声がかかります。
実は、最近、敢えてパソコンを必要最低限しか使わないようにしています。代わりに読書にハマっています。
すると、目の疲れは無くなり、頭はスッキリ。その上、手の感覚が頗る良くなります。ピンポイントでツボの反応を感じます。
最近、電磁波過敏症という患者さんが来院されました。
今の時代、電磁波の無い所はほぼ無いので大変です。パソコン作業が無理なためにお仕事も出来ない状態でした。
治療する度に改善され、今は見違えるように良くなられましたが、
1日10時間以上、パソコンを見てるという患者さんの何と多いことでしょう。驚きです。
今、電子機器を避けて生活は出来ませんが、人間は自然の子です。
たまには、身も心も自然に解放してあげてみては如何でしょう。