東日本大震災の津波対策で海岸沿いに高い壁を建設する。。その長さに驚き、とても違和感を感じました。賛否両論の防波堤問題…
目に止まったのは、「森は海の恋人」のキャッチコピーです。
落葉樹による腐葉土(発酵した天然の肥料)を通った水は、海に流れて多くのプランクトンを育てるそうです。そのプランクトンを餌に牡蠣等、海の生き物が育つのです。
地球上の全てのものは、持ちつ持たれつ…何ひとつ無駄なく循環しています。
恋人同志の森と海の分断…なんて悲しい事でしょう。
自然と人も分断され、心の安らぎを何処に求めていけばいいのでしょう。
砂浜で遊ぶ子ども達の無邪気な声を無くして何処に平和を求めるのでしょう。
その土地の美しさを誰より知り、愛している人達の思いが一番大切です。
結合は善、分断は悪でしょう。自然のリズムに反すれば自然が 怒るのは当然です…よね。
叡智を結集して、未来まで誇れる対策をと祈ります。
小さい頃から、人は死んだら何処に行くのかとよく考えたものです。
それは、きっと小さい時、祖母の死や、母の友人の死に立ち合った頃から芽生えたように思います。
自分の死を一番身近に感じたのは、阪神淡路大震災の時です。きっと後数秒揺れていたら私は今ここに居なかったでしょう。
一瞬にして、大切な友人が亡くなり、余震の度に、自分の死も直ぐそこに迫ってくるようでした。
大人になって、生きることと死ぬことは、どちらも繋がっていて切り離せないものだと感じるようになりました。
生きる事は、死に向かって歩いてるわけで、誰人も避けられませんが、死もまた生に向かっているのです。
お昼よく活動したら、夜いい睡眠がとれるのと同じ様に、精一杯生きて、自分の使命を果たしたら、休息期間にはいり、充電できたらまた生まれて来る、と教えてもらいました。
たとえ、若くして、また、不慮の事故等で命を亡くしたとしても、後の人が、必ずその人の死を意味あるものにしていく…そうして使命を果たす人もいるのではと感じてます。そう考えないと悲し過ぎますし、私はそうします。
今もっと、死ぬ事と生きる事の両方を大切に考えれば、世の中は変わると思えてなりません。
よく患者さんに、その問題、考えても急に解決しない事なら、しばらく考えない方がいいですよとお伝えする事があります。
考え過ぎて迷路に入って抜けれなくなり、体に変調をきたしているからです。
何も考えずに様子をみて、次に起こる変化に対応する。
ごく自然に、なるようになる…無責任のようですが、それもひとつの手なのです。
実はこれ、鍼治療にも言えることで、変にあれこれ考えないで、整体の変化を伺うやり方です。
鍼治療の目的は、身体全体の歪みを調える事…本来の姿に戻すお手伝いをする事です。
であれば尚更、考え過ぎて迷うなら、作為的にならず、先ずそのままを感じていく事が大切です。
考えてもどうにもならない事は、焦らず一旦捨てる勇気大切です。自然に逆らわない事でしょう。
川に流された時、一番助かる方法はジタバタせず、流れるままにいれば自然と浅瀬に着く…と同じことです。
考え過ぎて、自然に逆らうから、歪みが生じると、私自身も銘記したいです。
夏休みに入って、毎日、鍼灸院は賑やか至極です。
子どものパワーは、10人力。ここは狭いので大変です。
その中に、最近、並外れたパワーの男の子がきています。
主訴は、弟を噛む…です。確かに、吸血鬼のように、弟の頚部に噛み付いてます。弟が泣き叫ぶと、今度は足に噛み付き、歯型がくっきり。。
それを冷静にみている肝の座った0才の妹…。こんな3人の子育てに奮闘している若いお母さん、本当に立派です。
とに角、イタズラ三昧で治療になりません。逃げ足速く、何も出来ない状態ですが、ここは腕の見せ所。
この様な子は、とても敏感なので、実は大人をよく見ています。
心さえ掴めば半分は治ります。残り半分は鍼で必ず良くなります。
抱きしめた少しの隙に、接触鍼(古代鍼)をします。これが本当の接触鍼と笑いながら。
1~2回の治療で、噛む回数がグンと減り、喜んで毎日のように来てくれます。
テンションが高い子ども程、大歓迎です。気の動きが速い彼等は、鍼の証明者ですから。