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実千代鍼灸院 Michiyo Acupuncture Clinic

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院長のブログ 実千代院長の最新ブログ

2012年2月27日(月)

Vol.84 「96歳万歳!」

母の時代からの患者さんが2月25日朝亡くなられた。
秋田県出身、秋田美人の代表の様に美しい方。
シワもシミも殆ど無く、白い髪は薄い紫色に染めておられ、真っ白な肌に頬は薄っすらピンク色。
本当に綺麗好きで、節約家。ティッシュ一枚使うのもきちんと折り畳んで両面を使われてた。若い頃は看護師として活躍され、その後、和裁で家計を助けておられた。
関西の生活の方が長いのにず~ず~弁は健在。このお陰で随分馬鹿にされたと大笑されていた。

鍼灸治療をして40年近く。親子二代で診させて頂いた。
口癖は、「一生死にたくない。働きたい!」だった。そして、「もし死んでも心はずっと続くからね」と、永遠の生命観にたった発言をよくされていた。
私は彼女から愚痴を聞いた事が無い。最後の最後まで「ありがとう、ありがとう」と感謝の言葉しかなかった。

ご自分でもいつ逝かれたか多分わからない程眠るように安らかで、お顔を拝見してその美しさに感動して涙が溢れ出る程だった。

年齢がいく程、心根がその人の顔に出ると言われる。
まさしく綺麗な心のままに生き抜かれた方。
そこにはどれ程の努力と忍耐があったのか、想像して深く合掌させて頂いた。

2012年2月6日(月)

Vol.83真剣な眼差し

どの様な人か推し量るひとつに「眼」を挙げたい。
やはり皆、仕事をしている時の眼は真剣でそれなりに魅力を感じる。

昨年、胸がグンと高鳴るような眼の人をメディアで知った。
ニューヨーク在住のアートディレクターの石岡瑛子さん。
彼女の仕事中の眼差しに釘づけになった。年齢を感じさせない魅力を感じた。
それも恐れ多いが、亡き母の雰囲気そのままで、特に眼差しがそっくりだった。
一度、ニューヨークに行く機会があれば訪ねて行きたいと思った程、印象に残る方だった。

先月末、彼女が73歳で膵臓がんで他界された事を知り驚いた。母とほぼ同じ年齢、同じ病だった。妥協を許さない真剣勝負の眼に、その御苦労が偲ばれた。

自分で仕事中の眼は見る事はできない。それでも、患者さんとは眼と眼がしょっ中合う。
患者さんが私を見る眼は、真っ直ぐで真剣そのもの。
いつもそんな正直な眼に応えていきたいと思いながら脈をとらせて頂いてる。

将来、石岡さんのように胸が高鳴ると言ってもらえる様な眼になることを目標に…
ご冥福を心から祈りたい。

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