吉田綾乃です。
先日、北辰会の勉強会に参加してきました。秋晴れの三連休最後の日にも拘らず、実技指導、講義を担当して下さった先生方、ありがとうございますm(_ _)m
そして、毎回遠方から勉強会に参加の先生方の熱心さにも自分自身も鼓舞されます。
今回は、『飲食』と『気・血・津液(しんえき)』についての講義でした。
人は食べ物から体内で身体に必要な気、血、津液を作り出します。その中でも皆さんには耳慣れない「津液」について、勉強してきた事を一部紹介します。
身体に必要な水分の事を東洋医学では総じて「津液」と言います。
津液は、「津」と「液」に分けられます。細かく言えば、「津」は脈外の皮膚や肌肉を潤し、栄養を補給します。「液」は、脈中に入り筋骨を潤して関節の動きを滑らかにし、脳や骨髄を栄養する働きがあります。
津液が滞りなく体を巡っていると、お肌プリプリ、足腰滑らかに動くという事です。まるで高級な化粧水のようです(^.^)
また津液は体温を一定に保つ為に重要な役目を持ちます。
例えば、夏、気温が高い時は、体温も上がります。そうすると、津液の一部である汗をかいて、体温下げようと働きます。一方、冬、気温が低い時は、体内にも冷えが生じ、冷えの元になる津液を尿として排出し、体温を上げようとしてくれます。(津液は陰なので、陰を出すと身体の陽気が高まるという陰陽理論です)
私はいつもお風呂上りに暑くて水分を摂りますが、最近、寝ている間にトイレに起きてしまいます。冷えですね~(~_~;)年齢がいくと、喉はカラカラになるものの下半身は冷えて頻尿になるという。。。。とほほ。。。
このように、津液は体温の調節、つまり陰陽のバランスを保つ大きな役割があります。
津液を体内でよりよく保つためには、睡眠、散歩、ストレスを溜めない、胃腸に負担をかけない事を特に気をつけて下さいね。
私も津液をよりよく保って、健康優良婦人を目指します。
こんにちは!橋本伸浩です。
私は美術館めぐりが趣味です。今年の秋は関西中心に大注目の展覧会が目白押しとなっています。11月10日現在行われているものでオススメは、大エルミタージュ美術館展、北斎~富士を越えて、ボストン美術館の至宝展、正倉院展、国宝展です!
特にテレビや新聞などでもとりあげられていますが、今回、京都国立博物館で行われている特別展覧会「国宝」に感動しましたのですこし紹介させて頂きます(´∀`)
この特別展覧会「国宝」は京都国立博物館開館120周年を記念して、展示物がすべて国宝という至上稀に見る貴重な展覧会となっています。日本全国からよりすぐりの逸品が集結していて、どれもこれも本当にすばらしかったです。私個人としては縄文土器「深鉢形土器」と桜図壁貼付 長谷川久蔵筆がとくによかったです!
また京都国立博物館の旧本館と正門も重要文化財で片山東熊という、赤坂にある迎賓館(←これも国宝)など、明治時代に活躍した建築家が設計したもので見所です!
正門と旧本館を結ぶ線上にロダン作「考える人」もあり、展示会以外でも楽しめますよ!
このように「国宝」は、日本の歴史上重要なものばかり、その国宝のなかに実は東洋医学にまつわるものも、複数存在しており、特に「医心方」と呼ばれる書物は984年に丹波康頼という鍼灸師が朝廷に献上したものです。「医心方」は平安時代、中国から「素問」「霊枢」から抜粋改編したものですが、「素問」「霊枢」は原書がほとんど失われていて、歴史の中で改修されています。そのため「医心方」は「素問」「霊枢」の原書を現代に伝えるものとして、世界的に見ても医学史上非常に価値の高いものとなっています。
残念ながら今回の「国宝」展には「医心方」は出ていませんが、出品物すべてが歴史上の価値において大変重要なものとなっています。せっかくの機会ですのでみなさまも、是非足を運んでみてはいかかでしょうか?
平野真奈です。
先日テレビで、「化学物質過敏症」の日常生活に密着したドキュメントがありました。
洗剤や壁紙、スーパーのレジで打たれた領収書のインクなど、身近な化学物質で呼吸困難や頭痛・動悸になったり…
様々症状を引き起こすそうです。
化学物質過敏症で悩んでいる人は推定で100万人おり、特に20代から50代の主婦に増えてきているとのこと。
様々な過敏症がありますが、この方は化学物質の中でも匂いに敏感な方で、なかなか大変そうでした。
外出しても、すれ違う人の柔軟剤で症状が出る為、マスクを5枚重ねなければならなかったり。
スーパーなどに買い物に行っても、洗剤や芳香剤など様々な臭いで入店出来ない。
商品の一つひとつ、臭いを嗅いで、選んだ 商品で症状が出ないかどうかを確認しなければならない。
と日常生活を送る中で、何かと不便がたくさんあるそうです。
過敏症といっても種類もたくさんあり、化学物質や電磁波など、人工的に作られた物による症状が多いように思います。
腸に出る人、皮膚に出る人、精神的に不安になる人など…その方の弱い部分に症状として現れやすいのかもしれません。
先日、電磁波に敏感だった方が鍼灸治療を受け「全く電磁波が気にならなくなった」と喜んでおられました。
なかなか周りに理解してもらいにくい症状だからこそ、人知れず悩み続けてさらにしんどくなって…と悪循環のループにハマリがちです。
鍼灸治療で体を整えていけば、心も落ち着き、過敏すぎるのも落ち着いていきます。
こんなに優しくて安心できる治療。ぜひとも受けていただきたいです。
吉田綾乃です。
貝原益軒の養生訓に、腹八分目でやめる事が養生になるも記されています。腹八分で止めると暫くすれば満腹になり、満腹まで食べるとその後不調になる、という事です。
食べ物が足りていない江戸時代に、腹八分が健康の秘訣と説いたとは、自制心と真面目さがみてとれます。
また、体の弱かった益軒夫妻が2人で実践して得た知識は説得力があります。
私は幼い頃からいつも満腹まで食べる習慣があり、更に食欲不振知らずでした。先日もイタリアンのランチブッフェに行って来ました。好きな物を好きなだけ食べられるブッフェは、魅力的です。意外に年配の女性が多く、サラダからピザ、パスタ、唐揚げ、スイーツまで幅広く、そしてしっかり召し上がっていました。皆さん、食欲旺盛でお元気です。
私も食欲が勝ち、お皿にいっぱい入れてしまいましたが、ここ数年、満腹の後は胃腸の不調が長引くようになってしまいました。
東洋医学でいう消化吸収の働きは脾の蔵ですが、脾が丈夫だと、十分な気や血を作り出す事が出来、またそれを腎の蔵に蓄えておく事も出来ます。
生まれながらに体が弱くても、脾を健康に保ち、食べ物の栄養を吸収し、気血を作り出す事が出来れば、弱った臓腑をフォローする事が出来ます。元々体が弱くても、養生一つで大きく変わってくるという事です。
私も脾の蔵を出来るだけ長く健康に保つ為にも、ブッフェはたまにして、身体が疲れている時は胃腸をいたわって、腹八分目を実践して行こうと思います。
こんにちは!橋本伸浩です。
前回食欲の秋について書きましたが、みなさんは秋と言えば
どんな食材を思い浮かべますか?
栗やサツマイモ、柿、松茸、サンマなどが秋の味覚と云われている食材ですが、今回はその中でもサンマについて少しお話します。
毎年秋になると食卓に並ぶサンマですが、近年漁獲量の減少で価格が高騰し、以前のようになかなか食べることができなくなっていまいました。
そもそもなぜ漁獲量が減少したか。日本はもともと沿岸部でサンマ漁をしていましたが、近年台湾や中国が、公海でサンマを取る量が急増し、沿岸部までサンマがこないという指摘がされています。
中国では日本旅行をきっかけにサンマを知り、栄養価が高く、健康にもよいため、ここ5年でサンマ漁が約30倍に増えています。たしかに秋に食べるサンマのおいしさを知ると国を超えて流行るのもわかります(゚∀゚)
サンマは江戸時代には「サンマが出るとあんまが引っ込む」といわれたくらい、栄養価が高い魚として有名でした。栄養のあるサンマでも食べれば、あんまや医者に行かなくとも健康でいられると言う意味です。
サンマの身にはEPAと呼ばれる必須脂肪酸が豊富に含まれていて、血液をサラサラにし、血管を柔らかくする効果、さらに抗炎症効果まであります。
また内蔵にはビタミンDやヘム鉄を含み、骨粗しょう症、貧血にもよいとされています。
東洋医学ではサンマは五味で甘味であり、脾胃(胃腸)の働きを助けて補い、脾虚(疲れやすい、すぐ下痢になる、食欲不振、雨の日だるい)の人を改善させる働きがあるとされています。
旬のものを食べることは身体の調子を整えることにもなるので、是非ともサンマの塩焼きに大根おろしを添えて、胃腸を元気にし、食欲の秋を満喫していきましょう!