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実千代鍼灸院 Michiyo Acupuncture Clinic

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2018年9月29日(土)

芸術の秋

こんにちは、大杉朋史です。

季節はもう秋になりましたね。

秋と言えば食欲の秋、読書の秋など色々ありますが、私は芸術の秋を楽しみました。

先日、兵庫県立美術館のプラド美術館展に行ってきました。
プラド美術館は、スペインの首都マドリードにある歴代のスペイン王室が収集した7000点以上の絵画を所蔵している世界屈指の美術館で、開館したのは約200年前だそうです。

今回、美術館に行こうと思ったきっかけは、先輩鍼灸師の方に「陽の趣味と陰の趣味をもちなさい」とアドバイスをされ私の場合、陽の趣味だとスポーツ(野球やフットサルをすること)ですが、陰の趣味は何かと問われると・・・ありませんでした。
「芸術に触れると感性が磨かれ、陰を養うよ」とも教えて頂き、ちょうど秋でしたので、芸術の秋に触れてきました。

プラド美術館展には61点の油彩画と9点の資料が展示されていました。
まず、部屋に入ると驚かされたのが、とにかく1枚1枚の絵が「デカい」のです。その大きさに少し圧倒されました(笑)

ただ、素晴らしい絵を鑑賞すると心が落ち着き、安らかな気持ちになりました。
普段から陽が高ぶりやすい方(イライラしやすい)は、芸術に触れて陰を養うのも良いと思いますよ。

皆さんも、「〇〇の秋」を楽しんで過ごして下さい。

2018年9月23日(日)

秋と月

こんにちは、橋本伸浩です。

9月に入り猛暑だった夏はどこへいったのか急に涼しくなりましたね。
自宅では夜になると鈴虫のリーンリーンという鳴き声が聞こえてきて秋を感じます。
もう9月下旬となり9月23日が秋分の日、9月24日は中秋の名月となります。

中秋の名月とはなにか?
世間でよく耳にしますが、具体的に中秋の名月についていままで知りませんでした。
ボーっと生きてんじゃねえよ!と叱られますね

調べてみると中秋の名月とは秋の真ん中に出る満月を指します。
旧暦では秋は7月~9月で秋の真ん中は8月15日です。
よって秋の真ん中に出る満月のことを十五夜とも呼ぶようになりました。
旧暦と現在の暦では一ヶ月ほどズレがあり、満月になる日にちも年によって変化するため毎年中秋の名月は日付が異なりますが今年は9月24日となります。

ではなぜ秋だけ月見をする文化があるのか?

中秋の名月(旧暦8月15日)は初穂祭の日にあたり、秋の収穫をお祝いする行事でした。
江戸時代に入りお祭りに加え月見を楽しむようになったといわれています。
また秋は乾燥していて天気がよい日も多いため、月見に適した環境というのも秋に月見が行われる理由のひとつだそうです。

なるほどなーといったところですが「月」、特に「満月」は身体に影響を与えていることをみなさんはご存知でしょうか?

東洋医学で「月」と身体の関係は現存する中国最古の医学書「素問」八正神明論に記載があります。
そこには満月になると気血は充実して肌肉も養われ頑強となる。満月から月が欠け始めると気血も去り肌肉は衰え身体の防衛力も失われるとあります。

このように満月では気血が充実し皮膚は緻密になり、筋肉はしっかりするとありますが、本当??って思いますよね。
実際に臨床で患者さんや自分を観察してみるとかなり関係性があることがわかります。
私の場合は4km程度のマラソンをしていて、日によって走っている最中のシンドさが違うなと思い、月齢を確認すると満月の前後は走ってもしんどくなく、新月前になるとしんどさを感じていたことがわかりました。

現代科学的にも満月の日は攻撃性が高まり犯罪率が有意に上昇することが報告されていたり、出産率が高くなることも報告されています。

逆に新月になると気血が減少し体力も衰えるため、風邪や体調不良にならないように睡眠をしっかり取ることが大切です。

中秋の名月を眺めながら月と体調の関係について考えてみても面白いかもしれませんね!
おはぎと月見団子を食べすぎないようにだけお気をつけ下さい☆ミ

2018年9月14日(金)

うんこ(笑)で健康チェック

吉田綾乃です。

実千代鍼灸院では、月に3回午前診と午後診の間に勉強会を行っています。

今週の勉強会の内容で特に印象深かったのは、中医学基礎理論の便秘と下痢についてです。

東洋医学では、これら排泄物の情報からも、身体のバランスの乱れの原因を探っていきます。体の状態が寒に傾いているか?熱邪が勢いを増しているのか?或いは、気の不足?気の停滞?等々です。

問診時に便の状態を聞かれる事が多いと思います。

便の性状には様々あります。ウサギの糞のようなコロコロした形、しっかり形はあるがねっとりして便器につくような便、形のない泥状便、未消化物が混ざった水のような便、等々です。

また、排便の状態も原因の診断の参考にします。例えば、排便が数日に1回でそして排便も困難、または、排便が1日に数回あるが毎回すっきりしないです。他にも、夜明け前に決まって下痢をするなどの症状もあります。

そして、臭い。これも重要な診断点です。腐ったような酸っぱい臭いだったり、異臭だったり、逆に臭いがないなどです。

臭いを質問すると、他の人と比較したことがないのでわかりません、と言われる方もいます。確かにら自分の便を臭いです!(笑)と断言するのはなかなか勇気が必要かもしれません。それに、腐ったような酸っぱい臭いってどんな臭い??とも思うでしょう。臭いの判断はなかなか難しいと私も感じます。

臭いに加えて色もまた重要です。漆のような真っ黒な色、白い膿や血液が混ざっていないか、などです。

私は、むかしむかし、食あたりで嘔吐、発熱、下痢で病院にかかった時に、医師に便の色を聞かれましたが、「見ていません!」と気恥ずかしさから、突っ込まれないように答えた記憶があります。

便の事は普段は話題にしにくいですが、健康管理に大切なのは、便の変化です。是非これからは便の形、臭い、色、回数を気にして下さい。そして、体調も便の変化に敏感になって下さい。そして、健康管理に役立てて欲しいと思います。

最後に一番大事な正常な便とは、こんな状態です。

① 形はバナナ様で盛り上がる感じ。
② 色は黄褐色。
③ 臭いは極端に強くない。
④ 飲食の内容によりますが、便が水に沈む。
⑤ 排便後、トイレットペーパーに便があまりつかない。

等々です。あなたの便の状態はどうですか? 是非、一度チェックしみて下さいね。

2018年9月8日(土)

眠れない人どうぞ

こんにちは、平山杏です。

巨大な天変地異が続いていますね。
不安な思いを未だ抱えたまま過ごしておられる方も多くいらっしゃることと思います。

今の時期は夏の疲れによる症状が出てくる頃でもあります。
多くは夏の暑さにより陰分を消耗したために発症しているケースです。
陰と陽はシーソーのようにお互いにバランスを取っています。
陰分が不足すると陽を収めることが出来なくなり、陽が過多になります。
陽が過多になると、様々な熱疾患が起こってきます。
陽過多陰不足の典型的な疾患は、睡眠障害です。

日が昇っている間は陽の時間、沈んでいる間は陰の時間です。
本来は、陰の時間に近付くにつれ、交感神経から副交感神経に切り替わり、体温が下がり、眠りにつくことが出来ます。
陰の時間に熟睡することで、陰分は補うことができます。
陰分不足になるとそれが正常に行えなくなり、眠れなくなることで更に陰分が不足し、悪循環となってしまいます。

不眠は、心との関係が深く、日常的なストレスや、今回のように予知不可能な自然災害によるショックなど、心が動揺することにより、寝付けなくなったり、眠りの質の低下を招きます。

鍼灸ではこういった陰陽の過不足を調整し、睡眠の改善とともに症状の改善をはかることができます。

また、自分なりのリラックス方法が見つかるとさらに良いですね。

私は最近いいものを見つけまして、
超熟睡音楽というものを就寝時に流すようにしたところ、眠れない~眠たくない~どうしよう~といったときも割とすぐに寝付けるようになり、朝も起きやすくなりました。

YouTubeで『超熟睡』と入力すると、たくさん出てきます。
眠れない方、ぜひ一度お試しください。

2018年9月6日(木)

台風と「天気痛」

こんにちは。橋本伸浩です。

昨日台風21号が四国近畿、北日本を襲いました。
被害に遭われた方々に、心よりお見舞い申し上げます。

今回の台風は非常に強い勢力を保ったまま上陸したため、暴風による被害が各地で起きました。関西国際空港もえらいこっちゃ…な状態に。
中心気圧も神戸市上陸時で955hPaとなりました。これは標高約500m付近と同じ気圧です。

天候変化による影響で、痛みや体調不良を訴える状態を「天気痛」と呼ばれています。
とくに「天気痛」を引き起こす原因と考えられているのが「気圧」とされています。

簡単にメカニズムを説明すると、敏感な人は気圧の変化を耳の奥にある内耳が感知しストレス反応が起きて痛みを感じるそうです。

「天気痛」の極端な例は高山病です。高山は気圧が低く、頭痛や吐き気、嘔吐、めまいなどが起こります。

では東洋医学では「天気痛」をどのように考えるか。

これはあくまで仮説ですが、「気圧」が低下すると身体が少なからず膨張します。
飛行機でのペットボトルやスナック袋見たいな状態ですね。

身体が膨張すると緩んでいた状態から緊張状態となり、「気」の流れを統括する「肝」の機能が正常に働かなくなります。
「肝」が正常に機能しなくなると「気」の流れが悪くなり「気滞」が発生して頭痛や関節痛などの症状が現れます。

この「気の滞り=気滞」が「天気痛」を引き起こしていると考えられています。
つまり「気滞」を起こしにくい身体にすることが「天気痛」の予防につながります。

さきほどもありましたが「気滞」を起こさないためには「肝」の臓の働きが大切です。

「肝」の臓は精神面と大きく関わっていて、のびのびしていることが大切となります。
逆にイライラして怒ったり、抑うつ状態にあると正常に機能しなくなります。

つまり運動することで、「気」の流れをよくしてストレス解消してのびのびすることが「天気痛」に対して効果的であると考えられます。
実際、高山病の予防として高地に移動した日は休憩せず30~1時間ほど歩き回ることが経験的に知られています。
まさに東洋医学の考えと一致しています。

これから年々異常気象が増加していくと推測されています。
身体から「気滞」をなくして「天気痛」にならない体質にしていきましょう(`・ω・´)!

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