今年、強力な感染力を持つ「G2ー4型」のノロウイルスが全国で猛威を振るっています。
11月13日から19日迄だけで約5万人、12月に入ってからの1週間では約6万6千人が発熱、嘔吐、下痢などの胃腸症状を訴え、過去最悪のペースで広がっているとのこと。
まだまだ増加し続け、12月末には最もピークになるらしい。
原因として東洋医学の観点から簡単にいえば、秋冬は乾燥の時期であるにもかかわらず今年は湿気が多く、また温暖化の影響からか平年より気温が数度高く12月に入ってからも暖かいことから、ウイルスが非常に繁殖し易い、「湿熱」という条件下にあるといえます。
人体の面から言えば、今年は夏が暑かったため、発汗が多く「気虚」(元気不足)となっているところに、飲食過多などで脾胃(一般には胃腸)を痛め、胃腸症状を発症するこのウイルスに感染しやすくなっているのです。
したがって、平素から湿熱体質で、脾胃を弱らせている人がたやすくウイルスに感染してしまいます。
その上、子供や老人、病気の人などは抵抗力が弱っているので、非常に症状がきつく治りにくいといえます。
下記に予防法を紹介します。
1、手洗いうがいの励行。
2、脾胃を傷けることを避ける(暴飲暴食、寝不足、強烈な ストレス、運動不足)
3、魚介類などの生ものを食さない。
4、梅肉エキスを毎日、少しづつなめる。
5、乾燥している時は、部屋を保湿する。
以上のことを守れば、強力なウイルスであっても感染をかなり避けることができます。特に梅肉エキスは身体の熱(体温とは関係ない)を取りますので感染しにくくなるのです。
ぜひお試しください。
風邪は「万病の元」「百病の長」といわれ、様々な病を引き起こす元となり、死に至る時さえあります。
しかし鍼灸は、まさにこの風邪を見事に治癒させることが出来るのです。
西暦196~204年にかけて、張仲景(ちょうちゅうけい)という人が「傷寒論」という書を著しました。彼が生きた後漢末は伝染病などが流行し、多くの人命が失われた時代でした。張仲景の一家も、もとは200人以上の大家族だったのが、10年足らずで3分の2が死亡し、そのうち70パーセントが傷寒(風邪)による病死だったとされています。
そこで著わされたのがこの「傷寒論」だったのです。
内容は省きますが、1年以上通ってくださっている私の患者さんも、風邪を引いたら医者には行かず、飛んできて下さるようになりました。鍼がどれ程風邪に有効か、身をもって感じておられるからでしょう。
ここでは、風邪を引かないための予防法をご紹介します。
当たり前のことですが、実行している人は風邪を引きませんので、もう一度見直していきましょう。
1、外出後は手洗い、うがいを必ずすること。
(うがい は咽喉の奥まで塩水か番茶などで)
2、睡眠を充分にとること。
3、身体を冷やさないようにすること。特に首の後ろと足元。
4、風邪は絶対引かないと決めること。
5、温かい所から寒い所に出るときは、気合いを入れる。
6、室内を乾燥させない。
規則正しい生活をすることは当然の事として、以上のことなどを守れば、風邪はかなり避けることができます。
自分に抵抗力があれば、人が風邪を引いても罹患することはありません。もし風邪を引いて熱が出た時は、解熱剤にすぐ頼らず、にんじんジュースを何度も飲んでください。西洋にんじんを沢山買いこんで、すりおろしてガーゼで絞ってください。りんごを混ぜると飲み易くなります。面倒ですが、手ですりおろしたジュースは効果抜群です。胃腸にも良いですし、高熱が出なくなります。
この冬、一度も風邪を引かなかったと言えるよう気をつけていきましょう。