(葛藤との闘い)
最近、何人かの友人達が、親の認知症による介護の問題に直面している。
いつのまに自分達もそんな年齢になったのかと思う間もなく、その現実を身近に見て目が覚めた。
11月11日は「いい日いい日」ということで「介護の日」に設定され、連日のように各新聞に介護に関する記事が掲載されている。
「介護の日々は“葛藤との闘い”」「介護とは結局のところ“排泄物の処理”に尽きる」との言葉が飛び込んできた。
毎日、被介護者と真剣に向き合うが故に、憎しみ、怒り、悲しみ、憤りといったあらゆる感情が入り混じって噴出するのが介護の現実。故に全くよく言い当てた一言だと感じた。
(認知症は自己防衛)
私は専門家ではないが、少し考えてみた。
認知症は「急激な変化」に対応する能力の欠如や低下にあるのでは?と。
いや、もしかしたら、むしろ急激な変化に対応する為の自己防衛(生きる為)の姿なのかもしれない。
ある友人のお父さんは、頼りにしていた伴侶である奥さんを亡くした後、発症した。
奥さんが亡くなった事を受け入れたくない、認めたくない。
そして実際認めていない。
でも現実に奥さんの姿はない。
このギャップに無気力になって、動かなくなり、話さなくなり、考えなくなる。
手足も口も頭も使わなければ退化してくるのは必然だ。
(東洋医学で考える認知症)
東洋医学では、認知症を「心神の不安定」と「腎精の不足」の両面から捉えていると考える。
反対からいえば、この両面がしっかりしていれば、認知症にはなりにくいということだ。
・腎精の不足
東洋医学では「人の生成~発育~衰退」の流れには、腎気(腎の気)が大きく関与すると古典「素問」にある。ここでは、両親の精から授かった生殖の「精」は、生まれ持った「エネルギーの本」と考える。
このエネルギーの本である精は、腎気から作られるとされる。
腎気はエネルギーの本である精を作り出すのだ。
生まれつき、この精が不足していると、未熟児だったり、先天性の疾患があったり、発育不全、または不妊症などになる。
加齢のためこの精が不足してくると、白髪になる、腰痛、精力が無くなる、気力が無くなる、忘れっぽくなる、骨がもろくなる、尿が出にくい、漏れる、頻尿などのいわゆる老化現象を引き起こす。
・心神の不安定
東洋医学では、精神的に意識がはっきりしている状態を「心神の安定した状態」と表現する。実はこの心神の「神」も古典によれば、「父母の両精、相合して神を為す」とあり、
上記の「エネルギーの本である精」が「精神の安定の本である神」を作るとされている。
(精と心神)
鍼の師匠はこの「精」と「心神」の関係について、分かりやすく次のように述べている。
「精をしっかり保つ為には「心神」が常に安定しなくてはならない。
くよくよ考えたり、マイナス思考をすると「精」が消耗する。
ところが、「心神」を正しく保ち、毎日充実した生活を送っていると「精」が逆に増してくるのである。(中略)
反対に、もともと腎が弱く「心神」を上手く制御できない場合がある。正常な判断ができなくなったり、すぐに切れたりする。上に上に気が上がってカッカするのを制御できなくなる。(中略)実は、これをうまく制御しているのが腎なのである」と。
このように、東洋医学によれば、根本的には、加齢等による腎精の弱り(不足)が心神を不安定にさせ、また環境の変化や精神的なショックなどにより、心神が不安定になる事で腎精の不足を増すという、この悪循環が、認知症の様な症状を引き起こすと考えていいのではないか。
(ならば腎精を守らなきゃ)
・普段からプラス思考の癖をつけよう。(考え方も癖のもの)
・適度な運動(特にウォーキング)習慣を身につけよう。
・塩分を控えよう。
・冷たい物の多飲多食や身体を冷やす事を出来るだけ避けよ う。
・山芋、栗、黒豆、黒ゴマなどの腎によい食物を多く摂取しよ う。 ・
・過度の房事(セックス)は避けよう。
・夜更かしは止めよう。
(風邪と抗生物質)
ほとんどの風邪に抗生物質などの抗菌薬は効果がない事を知っていますか?
先日、ある新聞に小児科の開業医等で作る日本外来小児科学会の調査で、熱があっても0~5%の患者にしか抗生物質を出さないドクターは30%、一方95~100%の患者に出したドクターは14%とあった。
これは、数年前と数値が全く逆になっている。
「ほとんどの風邪に抗菌剤は効かない、という常識が浸透してきたことの表れ」と書かれてあった。
風邪の殆どはウイルスが原因なので細菌の増殖を抑える抗生剤では効果が無いということだ。
(子供の風邪)
ドイツ、スイスなどに在住している友人たちが言うには、「現地に住んで何と言っても驚いたのは、高熱で咳が止まらない子供を病院に連れて行っても「安静にしていたら治ります」と薬が全く出ない」との事だった。
何年も住んでいる今では、薬無しは常識に思えると言う。
うちの鍼灸院にも、大人子供かかわらず、風邪で来院される患者さんも多く来られる。
最近、子供たちが同じような症状でやってくる。
それは、咽痛は少ないが高熱で食欲不振というものだ。咳がひどい子もいる。
診ると40°を超える熱なのに乾燥して汗が全く出ていない。
あるお母さんは、いつも抗生物質で熱を下げているけど、発汗せず、またすぐ発熱するの繰り返しだという。
今回、私に「薬無くても大丈夫でしょうか?」と不安で真剣な目を向けられた。
(風邪の治療)
数回、刺さない小児鍼で散鍼=さんしん(皮膚表面を軽く刺激すること)した。
「これで水分をよく飲ませて安静にしていたら、大量に発汗しますから何度も着替えてください。それで熱は下がって元気になりますよ」と伝えた。
自宅に帰るなり多量に発汗し、着替える事4~5回。翌日元気に運動会も参加できましたと本当に驚いておられた。
また、双子ちゃんの子供さんで、2人とも高熱を出すと必ず中耳炎になって大変な騒ぎになるらしい。それも年に何回も起こるという。鍼に通い出してから1度だけ軽く熱を出しただけで中耳炎にも全くならなくなった。
子供は本当に正直で、元気さはその行動やツボの反応(特に熱感)ですぐ分かる。
特に、ぐったりしているが、目がしっかりしているものは大丈夫。目がにごってトロンとしているものは医者に任せたほうがいいと判断している。
いずれにしても、大人子供ともに普段、元気であればあるほど高熱が出る。
それは、東洋医学では、普通(強い伝染性以外)の高熱は邪気に対抗する力=生気が本人にあるから出るのだと考えるからだ。
(耐性菌って?)
耐性菌にかかると薬を使っても病気が治らなくなる。
これは、抗生物質などの薬の乱用によって、菌が薬に対して抵抗力を持ってしまい薬が効かなくなるのだ。
菌も生き延びるのに必死なのだろう。殺そうとするほど強い菌が生まれて来るようだ。
有名な耐性菌には、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)がある。
なんと日本人は65%の人がこのMRSAを持っているらしく「世界ワースト1」になっている。
またペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP)は中耳炎などを引き起こすらしい。
先日の新聞によれば、このPRSPの各国の割合は、日本70%、フランス40%、アメリカ25%、イギリス5%、ノルウェー、ドイツは5%以下との結果だった。
抗生物質の処方が多い国ほど耐性菌の割合が高いのだ。
院内感染による入院患者の死者が各地で増加していることが大きな問題になっているが、これは耐性菌が増加したことによることは周知の事実だ。
(ピロリ菌)
現在、胃の内視鏡検査で日本人の7割近い人からピロリ菌が見つかり、ピロリ菌を滅菌するために同じ抗生物質がどこの病院でも必ずと言っていいほど処方されている。
胃のつかえや、食欲不振などの症状が改善され重宝されているようだが、このピロリは、経口感染するらしく、滅菌してもしても…果たしてどうなるのか?と疑問が残る。
それも、医者曰くは、ピロリ菌は数の多さは問題でなく、「いるか」「いないのか」が問題らしい。
今の常識が、とんでもない非常識になる事がよくよく見受けられる今の医療の体制をどう見極めていくかが益々問われていくと感じる。
(震える手)
男性、女性にかかわらず、自分の仕事に熱中している人の姿、とりわけその真剣な目にとても魅力を感じる。
今年「永世名人」の資格を得た棋士、羽生喜治もそのひとりだ。
名人戦に出るだけでも大変なこと。その名人を通算5期就位した棋士がこの永世名人を襲名するらしい。
羽生喜治は勝利を確信した瞬間、駒を持つ手が急に震えだす。
私も何度かその震える手を見た事がある。
今回の「永世名人」の時も同様だったが、この時の震えはマス目にきちんと駒を置けないほど大きいものだったらしい。
羽生は震える自分の手に関して、「勝ちを読みきる時」と同時に「油断してはいけないと思った時」に震えるのだと言っている。
(過緊張と興奮)
かなりの興奮状態した時や緊張が過ぎた時などに、手が震えた経験をした人は多くいるのでは?原稿を持つ手が震えたり、心臓の鼓動が速くなるような場面に出くわした時、また怒りが爆発したり、ひどくイライラした時などなど。
いづれにしても、急激な緊張時や興奮時に意思と関係なく手が震える時がある。
毎週火曜日は2時間のみ診療して私は奈良へ飛んで行く。
鍼灸の師匠が、勉強会を開いて下さっているからだ。一番前でお講義を聞かせて頂いている私は、何度も師の手が震えているのを目撃する。
我々がいたらなくイライラされて、なのかもしれないが・・・毎回、すごい気迫と真剣勝負そのものでお講義をされるからだと感じる。または、難病を次々と治される師匠の鍼のすごさに対する興奮なのかもしれない。
(肝風=かんぷう)
東洋医学では手の震えの原因に関して、6通りほどの考え方が示されている。
羽生喜治の様な、日常的に過緊張で起こるのは病的とまでは言えないが、これは「肝風」によるものと表現されている。
「肝風」を簡単に説明すると、多忙や過緊張の連続により肝気を平素から高ぶらせている事によって身体の中に熱を生じる。(内風という)例えば怒りで頭が熱くなったり、目が血走ったりするように怒りや緊張は熱を生じる。
その熱が更なる急激な緊張により亢進し、風をおこす。
つまり、「内熱が風を生じさせ手が震える」という病理と捉える。
火を燃やすと上部の方がゆらゆら揺れ、陽炎のような現象を起こすのに似ている。
緊張が取れたら震えが無くなる程度のものならいいが、普段から高血圧の人や、飲酒過多、肥厚甘味の油物を過食している人などは、肝風がただの震えでは治まらず、脳卒中などで倒れてしまうことは多く見られる。
(予防)
緊張したら手がすぐ震え出すような人は、平素から内熱(身体の中に余分な熱を溜てしまう)体質を改善することが大事だ。
肉食やアルコール過多を避け、適度に運動して肝の気を伸び伸びさせ(別の言い方をすれば、身も心も風通し良くわだかまりを持たないこと)便秘などしないことが、その予防につながる。
うちに来られる患者さん、特に50歳過ぎの男性は高血圧、内熱体質の方が多いので、意識して内熱を除去する治療をしてその予防に努めている。
羽生喜治のように、病気とまではいかない「肝風」なら人生の高みを目指して挑戦また挑戦の興奮として歓迎したい。
限られた生命、そんな魅力ある生き方を目指したいと思う。
(消えたバナナ)
1週間ほど前、大手スーパーに買い物に行くと、いつも山積みにされていたバナナのコーナーがすっからかん。
バナナが1本も無い事に「あ、あれかっ」と直ぐに見当がついた。
前日に、ある人気番組がダイエット特集を組んでいた。
その中に、朝、バナナと水を摂取したら昼、夜と何を食べても痩せれるバナナダイエットというものがあった。
またテレビの影響力の大きさに驚いた。
実は私も納豆や寒天などが紹介された時など、とりあえず買いに行ってしまう。
影響を受けている自分に可笑しくなってしまうが。
1週間経った今日も、1本もバナナが無かった。「まだ、みんな続けているんだ~」と心の中で思った。
(バナナは陰性?)
しかし思うに、当然の事ながら、全ての人に、良いと言われている食べ物が同じように効果があったりするとは限らない。
このバナナもその1つ。
バナナは南国で採れるもの。暑い国で成長する食物。それは暑い国で必要だからこそ成長するのだ。暑さを冷ますために。
つまり、バナナは身体を冷やすのだ。
私の鍼灸の師が「食物は乾燥させるとその本質が良く分かる」といわれた事がある。
バナナチップも口に入れたら確かにヒヤッとする。陰性のものだ。
患者さんの中に、去年ぎっくり腰で動けなくなった若い女性がいた。
本当に一歩も動けなかったので往診に行かせて頂いた。
往診もなかなか勉強になる。ぎっくり腰は東洋医学では様々な原因があり一様ではないが、この患者さんは簡単に言うと、強烈なストレスがかかっていたところ、身体が冷え切っていたというのが原因だった。
自宅は一軒家で、ベットは窓の際、カーテンも無し。その上、毎日毎日冬にバナナを食べ続けていた。すぐ止めるように助言した。
(食物の性質)
今は一年中、様々な野菜や果物が売られ、季節感が分からない人も多くなってきている。
夏には夏野菜、冬は冬野菜を食べるのが一番自然なのに。
夏野菜はトマト、きゅうり、ナス、スイカ、冬瓜などなど地上に出来る物が主。
つまり、太陽に向かって伸びていく日向性。
太陽という陽を求めるのは陰性の食物。陰性だから身体を冷やす。陰は陽を求め、陽は陰を求める。(異極相求=違う性質の者がお互いに求め合うこと)
私たちも、普段焼肉やステーキなどと一緒にキャベツやレタスなどの生野菜を自然と採っている。肉は陽性が強い、だから陰性の夏野菜を食してバランスをとっている。
反対に地の下に育つごぼうや大根、にんじんといった根菜類は、太陽と反対の方へ根をどんどん這っていく。
陽の太陽を避ける根菜類は陽性の食物になる。
だから、冬は身体を温める陽性の根菜類を食すのが一般には良い。
「お寿司やさんにガリ」というのもバランスが絶妙と思う。
お寿司などの生ものは基本的に身体を冷やすので生姜で身体を温めるように置いてあるんだと考える。
(自分の身体を考える)
自分の事を考えても、今年の夏はさすがに暑く、果物やヨーグルト、生野菜を身体が求め、多く摂取した。少し寒くなると、これらの物は自然と食べたくなくなる。
肉食や油物が好物と言う人は、陽性(内熱)体質なので多くの野菜を食してバランスをとるべきだ。
ましてや、アトピーなど熱性の疾患がある人は陽気の強いニンニク、油物、肉食を過食すれば悪化することは必然だ。
現代は、食べ物が豊富でストレス社会。どちらも熱化する原因となってしまう。
また、陰(寒)は重く下へ、陽(熱)は軽く上へ向かう性質があるので、足元を冷やして頭ばかりが熱くカッカしている人が多い。
頭寒足熱の反対(足寒頭熱)になって不安定な状態だ。
これではちょっとした事でイライラしたり、切れてしまう。動物でも肉食動物はどう猛であるように。
熱性の人は排泄物(尿、便、痰、目やに、おりものなど)の臭いがきつく、色が濃く、粘っている。自分の毎日の排泄物をよくよく見つめ、自分の体質を自分で知る事こそ大事だと感じる。
(逆流性食道炎って?)
最近、「逆流性食道炎」と病名をつけられて来られる患者さんが多い。
それも、皆、何ヶ所も病院を回って精神的にも疲れ果てて我が院に来られる。
ある方は、それぞれの病院で様々な薬を処方されたが、最後に行った有名な某大学病院では、「薬は全て止めてください」と言われ今までの治療に不信感を持ったとの事。
また、ある方は、半断食を勧められ体重は激減、今は食べる事に恐怖感がある上、痛みから解放されないと来院された。
胃酸は金属をも溶かす程の強い酸。そんな胃酸が必要以上に分泌されれば潰瘍が出来るのも当然だろう。
逆流性食道炎は字の如く、この胃酸が何らかの原因で食道へ逆流することで食道粘膜が炎症を起こし、胸焼け、呑酸(ゲップ)、食欲不振、胸痛などを起こす疾患だ。
(誤診恐るべし)
逆流性食道炎と言えば、膵臓癌で亡くなった母のことを思い出す。
普段から、食欲不振や胸焼けをよく起こしていた母の一番の訴えは胸痛だった。初めていった病院では「狭心症の疑い」との診断を受け、ニトロを服用するも効果は全く無く、母を心配する兄の方がニトロを服用してみて楽になる始末。
この狭心症との診断から4~5箇所全て循環器系に紹介状を次々と回された。
誤診恐るべし。
病人が多い為かどうか、オートマティカルな大病院の診察に驚くことばかりだった。
弱りきった母に何度も何度も自転車こぎなどの負荷試験をさせた。
絶対、循環器系ではないと思い、近くのクリニックに母を連れて行った。
胸痛は「逆流性食道炎」との診断だった。結局大本は膵臓癌が悪さをしていた。
母の病名は信じられなかったが、的確な診断に今までのもつれた疑問の糸が解けていった当時の感覚を忘れる事は出来ない。
(薬は一生飲む物ではない)
先日、このドクターの一般市民向けの胃・十二指腸潰瘍、逆流性食道炎のお話を少し聞きに行った。
今の時点では、日本人の8割の人が持っているという「ピロリ菌」の存在も潰瘍や食道炎の原因のひとつになっている事。
また、それは、ストレス、お酒、脂っこい物の過飲過食などが原因で、粘膜を「防御(守り)する因子」より「攻撃する因子」が多くなりバランスを崩し潰瘍を作る事。
自分で、ある程度生活を見直してみて症状が取れなかったら検査して、ピロリ菌を滅菌する薬を一週間程服用すれば殆どピロリはいなくなる事などなど。
また、薬に関して、薬は一生止められない物では無く、ある程度良くなったら「ほっとく」のが良いらしい。
理由は無かったが、こんな正直なドクターもいるのだと可笑しくなった。
薬で攻撃し過ぎてしまうと、かえって防御因子まで攻撃して自分で立ち直る力(自然治癒力)が無くなってしまうからだろう。
(ソフトパワーとハードパワーのバランス)
西洋医学が細菌や病巣を攻撃するハードパワーとしたら、東洋医学は自分の中にある自然治癒力を高めて、病気にかからないようにしたり、かかっても治そうとする力を誘引するソフトパワーと言えるかもしれない。
実際、私も、先月リンパ管炎で足が腫れあがり、生まれて初めて滅菌する抗生物質を使ったが、はじめの驚くほどの効果に感謝感謝だった。
しかし、未だに完治しない足に、自分の防御因子(自然治癒力)が相当弱っているのだと大反省している。
いづれにしても、薬漬けにされて来院される多くの患者さんの訴えを聞けば聞くほど、防御因子までをも破壊しない程度の、ひとりひとりに対しての心ある薬の使い方の重要性を痛切に感じる。と共に、今後近い将来、益々防御因子を高める東洋医学の思想が見直されることは必然だと実感する。