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実千代鍼灸院 Michiyo Acupuncture Clinic

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院長のブログ 実千代院長の最新ブログ

2012年4月23日(月)

Vol.87カリスマについて

先日、東京にカリスマ美容師がいるとの事で用事のついでに出向いていった。
カリスマってどんな感じかな?というのが私の興味の対象だった。

カリスマを調べると「超自然的・超人間的な資質」「人々を率いて時代に大きな変革をもたらす力」「人を惹きつける魅力」とあった。

まず、美容室の椅子に座ったら、勢いよくカリスマが現れた。おもむろに、私の髪型を見て自分の主張の一部を言い残して(前髪ですね~)立ち去って行った。

シャンプー後、こちらの言い分も少し聞きながらもいきなり前髪をバサッとカットしていく。(小学校以来こんなに前髪が短くなった事ない)
殆どの美容師は前髪は最後に切る。何故かというと1番難しく、ここで失敗するとうるさいお客さんに何を言われるか分からないから慎重にいくのは当たり前。「大胆にいかれますね~」と言うと、前髪を初めに切る自分の凄さを何気にアピールされる。
途中、似合うね~とか、いいね~を連発されながら私を乗せていこうとする。「すごいマインドコントロールされるんですね」と私も負けてない。(あまり似合ってるとは思えない為)
ちょっと私の勢いにたじろぐカリスマ。そこが人間的で良かった。「また東京きたら寄って下さいね!」と言われ別れた。

結果、私のカリスマ論は、①爽やかな勢いがある事。②ポリシー(自信)を持って楽しんでる事。③そのポリシーを相手に共有させる力がある事。④言ってる事と結果が一致してる事。(相手が満足したかどうか)これが1番大事。⑤優しい事(ちょっとお人良し)ここが本当のカリスマと偽との分かれ道。⑥いい人が側にいる事。

何れにしても、生命力が満タンで、如何に上手に距離感を持って、相手にその生命力の威光を注げるか。かな?

私自身にはカリスマ力が有るとは思えないが、カリスマを沢山排出したいと心から念じている。

2012年4月13日(金)

Vol.86人を育てること

素晴らしい先輩達に育てて頂いた思い出は数え切れない。何気ない一言に内面を見抜かれて檄を飛ばされた事、一緒に笑って泣いて、一緒にお風呂に入って行動を共にして下さった。時には、先輩の良いと所と悪いとこ両方見た方がいいよと言われ、先輩の悩みまで打ち明けて下さった事も。
まさに20代は手塩に掛けられて育ってきた。

今、人を育てる事の難しさと重要性をひしひしと感じている。。
私の人を育てる事の考えの一端は、
第一に、人材を探し出すこちらの眼が重要。
第二に、人を愛する心がこちらにあるかどうか。
第三に、愛しながらも人を客観的に見る冷静な眼を持つこと。
結局相手ではないかなと感じてしまう。

今、桜が満開を迎えている。先輩がかつて私に、桜は咲きたいと思って咲いてる、でも、春が来て温暖にという条件が調わないと咲かないもの。人も同じで、成長したいとの思いと、成長させたいとの両者があって初めて桜のように満開になると語られた。

でも、人を育てると言っても、そんな奥がましい事でなくて、自分自身が生き生きと、好奇心一杯日々ワクワクして、何歳になっても輝き成長してる事が一番大事なことなのかもと最近は感じる。

2012年3月26日(月)

Vol.85体表観察の基本は「愛」

昨日、志を同じくする鍼灸師仲間が集って研修会が開かれた。
夏季研修会に向けてどのように後進の鍼灸師に伝えていくかをポイントにした勉強会だった。中心は体表観察。内臓の異常が体表(身体にあるツボや皮膚、舌、脈、顔色等の事)に現れる論に重点がおかれた。

我が鍼灸グループの理念のひとつに、「東洋医学における身体と心、魂の救済を目指す」とある。人間の深層、魂の領域までを常々考え感じていこうとするメンバーと鍼を互いにする事の愉しさは格別だった。

いつも鍼をする立場の私が体表観察や鍼を受けると、様々な事が発見でき、手技を越えて見えるものが大きい。
ツボの触れ方、脈の取り方などなど、身体に触れる事の怖さと重要さをいつも感じる。

今回、ある先生に脈をとられただけで、まず心が驚くほど安定し、安心感に満たされた。多分、その先生の意識を超えた魂の部分と、私の魂が感応したのだと直感した。インパクトの大きい体験だった。

体表に触れる事、師匠はその魂の根本は「愛」と表現された。
愛を患者さんは、我々を通じて確実に感じておられる。
気負い無くありのまま、魂から滲み出てくる愛こそ本物と信じて精進したい。

2012年2月27日(月)

Vol.84 「96歳万歳!」

母の時代からの患者さんが2月25日朝亡くなられた。
秋田県出身、秋田美人の代表の様に美しい方。
シワもシミも殆ど無く、白い髪は薄い紫色に染めておられ、真っ白な肌に頬は薄っすらピンク色。
本当に綺麗好きで、節約家。ティッシュ一枚使うのもきちんと折り畳んで両面を使われてた。若い頃は看護師として活躍され、その後、和裁で家計を助けておられた。
関西の生活の方が長いのにず~ず~弁は健在。このお陰で随分馬鹿にされたと大笑されていた。

鍼灸治療をして40年近く。親子二代で診させて頂いた。
口癖は、「一生死にたくない。働きたい!」だった。そして、「もし死んでも心はずっと続くからね」と、永遠の生命観にたった発言をよくされていた。
私は彼女から愚痴を聞いた事が無い。最後の最後まで「ありがとう、ありがとう」と感謝の言葉しかなかった。

ご自分でもいつ逝かれたか多分わからない程眠るように安らかで、お顔を拝見してその美しさに感動して涙が溢れ出る程だった。

年齢がいく程、心根がその人の顔に出ると言われる。
まさしく綺麗な心のままに生き抜かれた方。
そこにはどれ程の努力と忍耐があったのか、想像して深く合掌させて頂いた。

2012年2月6日(月)

Vol.83真剣な眼差し

どの様な人か推し量るひとつに「眼」を挙げたい。
やはり皆、仕事をしている時の眼は真剣でそれなりに魅力を感じる。

昨年、胸がグンと高鳴るような眼の人をメディアで知った。
ニューヨーク在住のアートディレクターの石岡瑛子さん。
彼女の仕事中の眼差しに釘づけになった。年齢を感じさせない魅力を感じた。
それも恐れ多いが、亡き母の雰囲気そのままで、特に眼差しがそっくりだった。
一度、ニューヨークに行く機会があれば訪ねて行きたいと思った程、印象に残る方だった。

先月末、彼女が73歳で膵臓がんで他界された事を知り驚いた。母とほぼ同じ年齢、同じ病だった。妥協を許さない真剣勝負の眼に、その御苦労が偲ばれた。

自分で仕事中の眼は見る事はできない。それでも、患者さんとは眼と眼がしょっ中合う。
患者さんが私を見る眼は、真っ直ぐで真剣そのもの。
いつもそんな正直な眼に応えていきたいと思いながら脈をとらせて頂いてる。

将来、石岡さんのように胸が高鳴ると言ってもらえる様な眼になることを目標に…
ご冥福を心から祈りたい。

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