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実千代鍼灸院 Michiyo Acupuncture Clinic

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院長のブログ 実千代院長の最新ブログ

2012年11月28日(水)

Vol.110歩く=精神の安定=無病

日頃から患者さんに、歩きましょうねと、「ゆっくり散歩」を勧めている関係上、仕事が終わってからの遅い時間でも歩く習慣が身についてしまった。自分がしてない事は言えませんし。

元々歩くだけでは面白く無いと思っていただけに、こんなに続いている自分に驚いている。長く自転車にも乗らないので私の自転車、今自然パンクしているほど。

歩く事は師匠がほぼ全員の患者さんに勧められている健康法で、ゆっくり歩く事で気の流れが良くなり、下半身も鍛えられるというもの。

以前見たドキュメンタリー番組で、ニューヨークのある大学で「歩く」をテーマに実験をしていた。
結論は、歩くと様々な悲観的な感情や雑念が除去され、いいアイディアが浮かぶというものだった。

ある医者も、「歩くことで全身の筋肉の7割を使い、心肺機能を強化し、血圧を安定させ、脳を活性化させます。」と言われている。

「憲政の神様」と謳われた尾崎行雄氏も「人生はよく歩いたものの勝ちだ」と言われよく歩かれていたとのこと。幼少から病弱だった彼が95歳まで衆議院議員を務め日本記録を打ち立てたのも歩く健康法が習慣になっていたからかもしれない。

今患者さんの中に、頭だけで考えて心がついていけてない方が結構おられる。寒くなってきて身体に熱が篭るせいかイライラしたり、ざわざわしたりと、精神のバランスを崩しておられる方が目立っている。精神のバランスが崩れると体調に不調が現れる。歩く事を本当に実行して欲しいもの。

実は私も何かと忙しく、ここ10日間ほど全く歩いていなかった。珍しいこと。すると、右の肩甲骨辺りがズキズキと痛んできた。スタッフに触れてもらうとすごい熱感らしかった。

早速、冷たい風の中、1時間程夜道を歩いてきた。右の肩甲骨の痛みはすっかり消えていた。こうして寒い中歩くと風邪も殆ど引かなくなる。鍼の効果も数倍になる。
何よりこんなに気持ちのいい爽快な気分を味わって欲しいもの。

2012年11月26日(月)

Vol.109いぶし銀のお店

昨日、お肉食べたい!との友人の誘いに、ステーキハウスに連行された(笑)。実はここ、ずっと前から気になっていたものの扉が硬く入りづらい感じのお店だった。入ってみるとお客さんは誰も居ない…ゴールデンタイムに何故?中は重厚感溢れる中にもスッキリした雰囲気のお店だった。

真っ先に目に入ったのは、素晴らしく綺麗な鉄板。
マスターに、ここは何年になるのですか?とお聞きすると、もう40年になりますと。え?40年でこの綺麗な鉄板?と驚いた。「鉄板綺麗ですね」とお伝えした。
そして、もう一つ綺麗なのはマスターのお顔。
まさにできる料理人の風貌だった。70は過ぎておられるとの事。綺麗な鉄板とお顔。興味が湧いてきた。

で、メニューはコースひとつだけ。これのみ?軽い気持ちで入っただけにちょっと驚いた。それを察知してか、何かしら緊張感が漂っている。奥様らしき方も笑いが全く無い。つまり愛想無し。私のジーパン姿がいけなかったのか。それにしてもこの緊張感…面白い!と心の中で更に興味が湧いてきた。

苦手な生肉からコースはスタート。美味しい!キャベツ、大根、ナスなどの焼き野菜も野菜の味が何とも感動的。赤ワインのグラスに口を付けると、思わず「このワインオイシイ~」と言う私に初めて笑顔になった奥様が、オーストラリアのです。と応えてくださった。
ここから私達がどれ程意気投合したか、話は広がって多岐に渡った。はじめのギャップが大き過ぎて笑えた。

マスターが、今作っているガーリックライス皆さんから好評なんですよと出してくださった。確かに塩味も薄くて最高だった。こうなったら私の興味は尽きなくなる。
「毎回こんなに美味しく作れるのは何故ですか?」と問うてみた。皆さん、そのお鍋がいいの?とか火加減がいいねとか言われるんですが・・・と奥様。
マスターは「ずっと、どうすれば美味しくなるか考えて炒めてます」と言われた。40年間ずっと、こうして同じものを毎日何万回真心で作っておられる。心に滲みた。

ひとつひとつの拘りが最高!大満足でお店を出た。
友人が、拘ってる店だから私達がどの様なお客さんか見られていたのでは?という。ともかくプロを感じた。
私とて、院には拘りがある。それは、まだまだ未熟ではあるものの、これが私の治療ですという信念を持ってる故決して曲げられない。

ここのお店は、マスターが新鮮な心で最高を常に目指しておられるのを感じた。保守や停滞が無い。魅力的ないぶし銀のお店と感じた。「いぶし銀」とは一見すると華やかさに欠けて見えるが、実際はとても実力や味わい(魅力)がある人の比喩らしい。大切な人を是非連れて行きたいと思えるお店がこんな近くにあって嬉しくなった。

2012年11月19日(月)

Vol.108患者さんに感謝

先日、ある患者さんから「先生のお陰です」と電話があった。この言葉は私にとっては「鍼はすごいです」に聞こえるから何より嬉しい。

この患者さん、酷い椎間板ヘルニアで来院され、良くなられたので二年以上前に治療を一旦終了されたある小学校の音楽の先生。

当時、画像を拝見した。本当に大きなヘルニアで、立って指揮を振ることすら困難な状態だった。医者からは手術しか方法はないと言われながらも、遠方から鍼を信じて通ってくださり、立って指揮が振れるように回復。

手術もせず、鍼治療で飛び出していたヘルニア自体が組織に吸収され無くなってしまった。

患者さんから、このように鍼の凄さを教えて頂く事は数しれず、感謝するのはこちらの方なのに…この患者さんの律儀さは並ではない。驚くばかりの大誠実の方。

先日は、日本管楽コンテストで最優秀賞をとられた事を感謝されてのお電話だった。

二年間、治療に来られてないのに、毎回毎回、こちらが恐縮する程、コンテスト度ごとにお電話を下さる。

一日でも休むと余計に疲れるので、マグロの様ですと笑われるほど、子ども達のために生き抜いておられる先生。
朝練のために、早朝から100人近い 子ども達の点呼をとられ、駅から一緒に学校に行かれる日常。
遅刻、欠席者が殆どいないというから驚く。
子ども達は何て幸せなのか。

患者さんがお電話の向こうで、頭を下げられてる御姿が見えるよう。私より少し歳上の男性にも関わらず…恐縮するばかり。

私心なく大目的に生きておられる方は限りなく謙虚だと感じる。

益々のご活躍とご健康を心からお祈り申しあげ、私自身成長して恩返しする事を誓う。

2012年11月12日(月)

Vol.107お誕生日に寄せて

ー真心の数々ー
先日、鍼灸院スタッフ、友人、家族がお誕生日会を開いてくれました!手作りのご馳走、一生懸命選んでくれたんだろうな~って感じるプレゼント、そしてショートコントの披露まで。お腹の底から笑わせて貰いました!
ひとつひとつに真心が込もっていて感動してしまいました。真心…言うのは簡単ですが、中々行動に表すのは難しかったりするものです。改めて皆んなの真心が深く心に染みました。

ーショートコントー
何と言っても大爆笑になったのは、「実千代先生のよくする行動シリーズ」コント。いつも本当に静かなスタッフ達が、私の日頃の行動の特徴をかなり的確に把握していて…本当に笑ってしまいました!
朝の出勤時の私、子供が来た時の私、至福の時、仕草、よく言う言葉、最も印象深い行動等々…スタッフは冷静に私を見てるんだと今更ながら怖くなりました。自分を知るためにもたまにコントして欲しいです。

ー責任ある顔ー
若い時と違って年齢を重ねる度に、よく言われるように40を超えたら自分の顔は自分で責任を持たなくちゃと痛切に感じます。この言葉は、第16代アメリカ大統領リンカーンの言葉。実際、ある人が推薦した男性をリンカーンは「顔が悪い」と採用しなかったといいますから。勿論、顔の造りの良し悪しではありません。男女ともに40、50、になって人相が悪いのは内面を磨いてきてない証拠だとの厳しい言葉です。怖いほど心が如実に顔に現れてしまうそんな年齢に突入しました!

ー美しい顔ー
最近「大人のディスコパーティー」とやらが神戸で開催。懐かしの曲に盛り上がって踊ってきました!
そこに、有名なアパレル関係の創業者が来られていたのです。何と、91歳!音楽ガンガンのあの場所に悠然と。創業は1947年と言いますから65年。さすがに踊るのは遠慮されてましたが、そのお顔の美しい事。柔和で艶があって吸い込まれるようでした。色々お話しさせて頂きましたが、91歳でも女性をウットリさせる風格のある美しいお顔の殿方でした。

ー陰陽のスパークー
師匠、藤本蓮風先生の著書『鍼の力』(緑書房出版)の中に、江戸時代の思想家、安藤昌益が男女と書いてヒトとルビをふっている事を紹介されて、「生まれて死ぬまで「男」「女」であること、これが大事なんです。年とってお化粧したらマンダラになる場合がありますが、それでもお化粧しましょう。男性は女性からカッコイイと思われるほど、カッコつけましょう。このような陰陽のスパークこそが、人間を健康にするんです。」とありました。ユニットに富んだ先生らしい表現に納得し笑っちゃいました。お誕生日の決意は、マンダラになっても化粧します!です(笑)

2012年10月26日(金)

Vol.106一流との感応

昨夜は本当に素敵な夜だった。
素晴らしい出逢いに心から感謝したい。

それは、大阪のど真ん中にあるのに、別世界の空間…日本料理店との出会いだった。
私の心が今求めているものに出会ってその興奮が冷めない程。

音も無く微かなお香が優しく香るたった8席のお店。
なんていう安らぎの気が流れてるのかと…

秋の旬の食材を活かした優しい味付けの数々。心が尽くされた器。特に、江戸時代のもので鶴の文様の入った光沢のある深緑の器をこの日、私へのお祝いにと初めて使って下さった。

今まで食したことの無い、室町時代の蘇という美味なるチーズ。
どれを口にしても想像を超える生きた味い、心豊かになる美味しさ。
その上、出されるタイミングと、その量の加減の絶妙さは、素晴らしく感心するばかり。

一流には、一流という空間に心から人を感動させる気が流れているもの。
その気はひとことで言えば「優しさ」なのかもしれない。
真の優しさは当然薄っぺらさなど微塵も無いもの。
むしろ鍛え抜かれた厳しさを感じる。
欠けるものが無い見事なる調和ーこれが真の優しさだと教えられる。

日本料理店に行って、その優しい気に感応して涙が出そうになるなんて初めての事。

たまにそっと見せて下さる店長のお顔を拝見して腑に落ちた。誠実さがお顔と態度に溢れ出ている方。この方の鍛え抜かれた内面が、全てを生み出しているのだと…

何年かかっても一流になりたいと、心から思わせて頂いた日。
私をここに連れてきて下さった西本さん、友人に心から感謝して…
益々一流に触れて心を磨いていきたい。

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