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実千代鍼灸院 Michiyo Acupuncture Clinic

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院長のブログ 実千代院長の最新ブログ

2013年3月6日(水)

24.師匠に感謝して

今月3月1日に発刊された『医道の日本』という鍼灸専門雑誌に「実千代鍼灸院」が初めて登場しました。

作家の小川洋子さんが、初めて受けた鍼についてのエッセイを昨年、毎日新聞に投稿して下さった事がきっかけです。

私の記事は、小川洋子さんにどの様な治療をしたのかという内容の掲載です。

私は鍼灸師を両親に持つ家庭に生まれましたが、鍼灸師として独り立ちして、まだたった8年。

そんな私が、患者さんを診させて頂き、少しでも喜んで頂けるのは、北辰会という鍼灸学術団体を設立して下さった師匠、藤本蓮風先生や先輩方のお陰です。

今回の記事に対してインタビューを受けた時、2時間程、鍼灸の素晴らしさを熱弁してしまいました。編集の方はさすがに「人の話を聞く」プロですね。
最後に鍼ってすごいんですね!と言って下さった事が何より嬉しかったです。

鍼の素晴らしさを師匠から教えて頂きながら、日々、様々な患者さんの病と闘っています。

この記事に触れて、北辰会方式に少しでも興味を持って頂ければこれ以上嬉しい事はありません。

師匠が後進の私たちの為に何十冊も著書を書いて下さり、本当に今は恵まれています。(北辰会方式を網羅した三部作『北辰会方式ー実践編ー』『北辰会方式ー理論編ー』『体表観察学』も昨年完成)

北辰会も西洋医学で難治とされる難病に果敢に取り組んでいます。鍼灸は医療ですから簡単な筈がありません。
生涯勉強と決めてこれからも自分を磨いていきたいです。師匠に感謝しながら…

2013年3月4日(月)

23.距離感 無用

大人は程良い距離感を保って関係を築いていくものですが、距離感不必要なのが子どもです。

子どもは見たまま、感じたままの余りにもストレートな表現力を持っています。そして、笑ってしまうほどマイペースです。
小さければ小さい程、本能のような直観力が輝いています。

子どもには全く距離感を考えなくてもいいので本当に楽です。何故なのでしょうか。

今日も、あるちびっ子患者さんに、「よく来たね~」と言うと、ちょこちょこと、満面笑顔で両手を広げて私の足に抱きついてきました。もう、可愛くて可愛くて、距離感なんて考える隙間も与えてくれません。それが子どもの大きな魅力のひとつです。

そして、子どもには、嘘が無いです。でも結構、大人達に気も使っていたりして苦労してるものです。
子どもは大人よりたくさん大人の部分を持っているのです。

大人達も子供のように、素直に、素朴に思いを表現できれば、距離感を考えなくてもいい関係が作れるのかもしれません。

きっと、大きくなると言葉を使えるようになって、身体で喜怒哀楽を表現する方法を忘れて…そこから距離感が生まれてきたのかも知れませんね。

2013年3月2日(土)

22.さじ加減

時々、神戸は北区から来られる患者さんから手作りの美味しいお弁当を頂きます。
その方のお弁当の美味しさは抜群でいつも感動してしまいます。

先日も、スタッフと少しお塩のきいた豆ご飯を頂きながら、何事も、微妙なさじ加減が美味しさを決定していくねと話してました。

鍼の世界も、このさじ加減がものを言います。
師匠の治療を見学に行かせていただく事の目的もここに有ります。

言葉には出来ない程の微妙な鍼の刺し方、置鍼時間、患者さんとの間の取り方、呼吸、空間…全てにさじ加減の良さを感じます。さじ加減の良さはセンスの良さなのでしょう。

では、このさじ加減、どの様にしたらいいのでしょう。センスの磨き方を考えたいものです。

先ずは、良いもの、それもその道の一流に触れる事が第一ではないでしょうか。それも、一回や二回ではダメです。一流に触れ続けて、そのセンスを身体に叩き込むのです。染み込ませるというのか…

さじ加減は、思考や学問を超えたところから滲み出るもの。勿論、ある程度の経験値が有っての事です。

更に、所謂一流と言われる方々を拝見すると、どの方も、優しさに深さを感じます。
お弁当の味も、鍼の味も、根底には愛情の深さが合俟って絶妙なさじ加減になるのでしょう。

いつも朝早く起きて、遠方から私達の為にお弁当を運んで下さる患者さんに合掌する思いです。

沢山の愛情いただいて、心もお腹もとっても豊かになりました。
ありがとうございました!

2013年2月28日(木)

21.胡蝶蘭に感謝

先日研修会でご一緒した先生からサプライズプレゼントがありました。ピンクの胡蝶蘭。とっても元気が出る色です。

実は、大切な方のお誕生日が続いて、ピンクの胡蝶蘭を二つプレゼントしたところでした。私も欲しいなっと思いつつ買わなかっただけに本当に嬉しかったです。

胡蝶蘭は、その花びらが蝶が舞っているように見える事から命名されたようです。

東洋医学でもゆかりの深い荘子の「胡蝶の夢」の説話が思い浮かびました。

荘子の見た夢の中にひらひらと飛んでいた蝶。目が覚めて、はたして自分は蝶になった夢をみていたのか、それとも今の自分は蝶が見ている夢なのか、と考えます。

ここに夢と現実との対立がありますが、荘子は、どちらが真実の姿かというのは、問題ではなく、そのいずれも真実であるとしています。

ですから、どちらが真の世界であるかを論ずるよりも、いずれをも肯定して受け容れ、それぞれの場で満足して生きればよいという事です。生と死、大と小、美と醜、貴と賎などに囚われずに。

荘子は、「無為自然」や「万物斉同」の考えでよく知られてます。簡単に言えば、つくろわず自然のままに、森羅万象の一切がひとしく同じとの意です。荘子はこの境地に達すれば自在に生きていけると言っています。ちょっと難しそうですが。

ところで、胡蝶蘭の花言葉は、「幸せが飛んでくる」だそうです。送って下さった先生がそうでありますように…

2013年2月26日(火)

20.師匠のブログに便乗

師匠がご自分のブログ上に「流行る鍼灸院とはやらない鍼灸院」の連載をして下さり、20回目になりました。
「鍼狂人の独り言」
http://blog.livedoor.jp/fujimoto1005/archives/cat_10047434.html

色々な角度から書いて下さり、楽しくて、毎朝、目が覚めたら直ぐ拝見しています。

師匠がこのブログに関して、「人間は機械じゃない事を分かって貰いたい」と言われた一言が心に深く残ってます。

ちょっと私も便乗して「流行る鍼灸院について」をこれからの人の為に、思うままに書いてみたいと思います。自分の事はさて置いてです。

先ず、よく勉強している事、プラス、感覚センスに優れていて、きちんと病気を治している事が一番だと思います。

その上で、術者自身にみなぎる生命力と情熱(誇り)がある事。これは、表面に出ている人と、奥に潜んでいる人のタイプがあるように感じます。案外、表面が静かな人の心の奥は炎のように燃えているものです。

最後に、人間に対して謙虚であって、傲慢さが全く無い事ではないでしょうか。

これらの要素が揃っていれば、将来必ず多くの患者さんが集まって来られると確信します。いつも人で溢れている師匠の鍼灸院の如くに。

患者さんは本当によく「感じている」ものです。それは、その診察が体表観察が中心で、直接手で肌を触れ合わせているから尚の事でしょう。冷静にこちらを感じて下さっていると思います。

こんな鋭い患者さんに日々ドキドキしながら、これからも師匠のブログを慎んで拝していきたいです。

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