ENGLISH

MAIL

WEB診療予約

実千代鍼灸院 Michiyo Acupuncture Clinic

MENU

院長のブログ 実千代院長の最新ブログ

2013年8月14日(水)

103.白河の叔母さん

このお盆、やっと、母のふるさと、福島県白河市に来れました。7年振りです。

ここに、祖父母のお墓があります。地震の爪痕は、倒れたままになっている墓石からも感じられました。

蚊に襲撃されながら、お掃除すること数時間…祖父母の嬉しそうな顔が浮かびます。

厳格な祖父は、福島県では有名な鍼灸師だったらしく、その後を継いでいる叔母の診療所にもお邪魔しました。

骨が変形している重症なリュウマチや、ベーチェット病、統合失調症、心疾患等も治されています。

祖父が重んじていた、夢分流という腹診からも、様々に病気を掴んで、治療に用いておられました。

思えば、久方振りに訪ねた我が母を見て、医者よりずっと速く、お母さんきっとガンだよと、言い当てた叔母です。

よく母と叔母を間違って、手を繋いでいた、自分の小さい頃を思い出しました。

昨日、その叔母さんの手を握ったのは、それ以来です。行って良かったと心から感じました。

2013年8月10日(土)

102.無~有~無の鍼

師匠の鍼については何回か書きましたが、今日の鍼…忘れられない鍼として残しておきたいです。

まだ、右の肩甲骨辺りに痛みがありますとお伝えすると、丁寧に且つ、ざっくりと体表観察して下さいました。

師匠の診察は、触られただけで、何処がどの様に詰まっているか、その深さまで私自身が感じれるスゴワザです。

刺鍼された時、身体が中から大きくねじられるような感覚でした。実際、鍼も真っ直ぐ刺したのではなく、捻じっておられたように感じました。初めての感覚…。見れば、短鍼の細い鍼ですから驚きです。

置鍼直後、眠るという次元ではなく、殆ど意識不明状態に。麻酔鍼を思わせるような。。。途中、目が覚めても脱力して身体が動かないのです。珍しく終了間際まで横になってました。

この日、何も心配いらないんだ、全て上手くいくに決まってるんだからと何度も言われました。

私、何も言ってないのに…です。
上手くいく…は、自分の意思を超えた所のものでしょう。

この確信ある一言を、鍼で、私の身体に、叩き込んで下さった感じがしました。

宇宙のリズムに一旦乗っかれば、人の小さな考えなど取るに足らない事。。。その事を、師匠の今日の鍼は教えてくれてました。

2013年8月8日(木)

101.森は海の恋人

東日本大震災の津波対策で海岸沿いに高い壁を建設する。。その長さに驚き、とても違和感を感じました。賛否両論の防波堤問題…

目に止まったのは、「森は海の恋人」のキャッチコピーです。

落葉樹による腐葉土(発酵した天然の肥料)を通った水は、海に流れて多くのプランクトンを育てるそうです。そのプランクトンを餌に牡蠣等、海の生き物が育つのです。

地球上の全てのものは、持ちつ持たれつ…何ひとつ無駄なく循環しています。

恋人同志の森と海の分断…なんて悲しい事でしょう。

自然と人も分断され、心の安らぎを何処に求めていけばいいのでしょう。

砂浜で遊ぶ子ども達の無邪気な声を無くして何処に平和を求めるのでしょう。

その土地の美しさを誰より知り、愛している人達の思いが一番大切です。

結合は善、分断は悪でしょう。自然のリズムに反すれば自然が 怒るのは当然です…よね。

叡智を結集して、未来まで誇れる対策をと祈ります。

2013年8月5日(月)

100.死ぬ事と生きる事

小さい頃から、人は死んだら何処に行くのかとよく考えたものです。

それは、きっと小さい時、祖母の死や、母の友人の死に立ち合った頃から芽生えたように思います。

自分の死を一番身近に感じたのは、阪神淡路大震災の時です。きっと後数秒揺れていたら私は今ここに居なかったでしょう。

一瞬にして、大切な友人が亡くなり、余震の度に、自分の死も直ぐそこに迫ってくるようでした。

大人になって、生きることと死ぬことは、どちらも繋がっていて切り離せないものだと感じるようになりました。

生きる事は、死に向かって歩いてるわけで、誰人も避けられませんが、死もまた生に向かっているのです。

お昼よく活動したら、夜いい睡眠がとれるのと同じ様に、精一杯生きて、自分の使命を果たしたら、休息期間にはいり、充電できたらまた生まれて来る、と教えてもらいました。

たとえ、若くして、また、不慮の事故等で命を亡くしたとしても、後の人が、必ずその人の死を意味あるものにしていく…そうして使命を果たす人もいるのではと感じてます。そう考えないと悲し過ぎますし、私はそうします。

今もっと、死ぬ事と生きる事の両方を大切に考えれば、世の中は変わると思えてなりません。

2013年8月3日(土)

99.考えない事

よく患者さんに、その問題、考えても急に解決しない事なら、しばらく考えない方がいいですよとお伝えする事があります。

考え過ぎて迷路に入って抜けれなくなり、体に変調をきたしているからです。

何も考えずに様子をみて、次に起こる変化に対応する。

ごく自然に、なるようになる…無責任のようですが、それもひとつの手なのです。

実はこれ、鍼治療にも言えることで、変にあれこれ考えないで、整体の変化を伺うやり方です。

鍼治療の目的は、身体全体の歪みを調える事…本来の姿に戻すお手伝いをする事です。

であれば尚更、考え過ぎて迷うなら、作為的にならず、先ずそのままを感じていく事が大切です。

考えてもどうにもならない事は、焦らず一旦捨てる勇気大切です。自然に逆らわない事でしょう。

川に流された時、一番助かる方法はジタバタせず、流れるままにいれば自然と浅瀬に着く…と同じことです。

考え過ぎて、自然に逆らうから、歪みが生じると、私自身も銘記したいです。

記事検索

最近の記事

月別バックナンバー