患者さん撮影
素敵な蓮に感謝して…
今、何件か、往診に行かせて頂いています。ご家庭に伺うと、様々な発見があり、治療に大いに役立つものです。
昨日も、動く事の出来ない難病患者さんのお家に行かせて頂きました。
ご本人は勿論ですが、ご家族の大変さは、経験しないと分かるものではありません。
それが、この患者さんの奥さんの明るさ…優しいひまわりの様です。
また、ご家族の連携プレーは、本当に素晴らしく、毎回感心してしまいます。ご家族皆さんが、見事に陰陽調和がとれているのです。
この様なご家庭を長年かけて作ってこられた、ご夫婦。私は他人ですが、大きな声で自慢したくなります。
私こそ、この御家族の皆さんに支えられながら、治療をさせて頂き、感謝しかありません。
一旦は病に倒れたようですが、実は、多くのものを掴んで立ち上がる為だったと、
御家族全員がこう確信するための闘い…これが、私の治療の根本精神です。妥協など微塵もありません。
患者さんと、そのご家族こそが、誰よりも胸を張れる、最高に誇らしい方々なのですから。
病状と感情の関係…この仕事をする程、深い関わりを感じます。
特に、怒りの感情は、どの様にして生じるのでしょうか。
怒は、東洋医学では、肝の臓と関係が深く、将軍の肝と言われる様に、非常に猛々しいのです。
肝の臓は、条達と言って、伸び伸びとした自由を好みます。
それが阻害されると、イライラします。また、発散出来ずに、長期に抱え込んでいると、他臓にも影響し、身体に変調をきたします。
私達のバイブル、『素問』の中に、「暴怒は陰を傷り、暴喜は陽を傷る」とあります。
陰を傷ると…固める作用が低下して、大出血を起こしたり、便や尿が漏れたり、陰が傷つくため陽が暴走して、炎症性の疾患等がおきます。
それにしても、深く押さえ込んだ怒を持っている人…幼少期に、怒を沈めざるを得ない経験をした人なのでしょうか。。。
私は、経験が甘いので多分、気持ちの共有は出来ないかもしれません。
ただ、そんな人こそ、多くの人を救っていける人だと感じます。全ての出来事に、最高の意味を持たせる為、生命力満々と生きましょう。
雷雨の後に大きな虹
虹の後に綺麗な夕焼け
鍼は、重症である程、もっと言えば、お医者さんから、見放された方に、驚くような効果を発揮します。
その事をご自身の実践から、教えて下さっているのが、師匠の藤本蓮風先生です。本当に凄い鍼師です。
何故、その様な方に抜群の効果があるのでしょうか…
最近では、脳梗塞、ALS、抗がん剤でボロボロになったお身体。。。皆さん、鍼の素晴らしさを身体で感じて下さっています。
未だ未だ、私は未熟ですので、全て師匠のご指導あっての効果である事は外せませんが…鍼の効果は半端ではありません。
何故でしょうか。なぜ鍼はこんなに優しいのでしょうか。。。
真心には、その何倍もの真心で応えてくれます。
鍼には、こちらの思いを伝えてくれる不思議な力が有る様に思えてなりません。
死ぬまで追求して行きたい、と思わせてくれます。
こんな鍼を心から愛します。
喜びが爆発する…この表現がピッタリな経験をつい最近しました。
その場に居合わせた全員が、きっと同じ思いだったと思います。
全く私的な事ですが、全員が他人の事で心底、喜んでいた空間…円満具足の時間…でした。
人の幸せを自分の事の様に喜べる、この心には、足し算では無く、掛け算の勢いが生まれます。
私の職場も、その様な空気に満たされています。これは、唯一の自慢ですし、誇りです。いい人達の集まりだからでしょう。全ての患者さんに感謝です。
本来、人間の心は、人の幸せを心底喜べるものです。
小さな自分に囚われて、その事を忘れてしまう…それは、本来の自分では無いのでしょう。
曇った鏡にいくら自分を映しても、本来の自分は見えません。
本来の自分が映る鏡。。。色んな方法があるかもしれませんが。。。
喜びが充満している所に身を置く…これもひとつです。大いに巻き込まれましょうよ。
九寨溝の湖
九寨溝の滝
「今の心」と読んで念とすれば、念は目に見えません。でも、時間差で目に見えるようになります。
本当は、時間差が有るだけで、思った瞬間に、何処にでも、届くのが念なのかも知れません。その強弱や、感度の善し悪しがあるのは当然として…
患者さんの中にも、驚くほど感度がいい方がおられます。
思って、声に出して、スタッフに話したら、次に来られた時、聞こえてたかの様に変わってる…皆驚きです。
このような、以心伝心は、誰も経験があると思いますが、私も、たまに有ります。
そう考えると、今、何を思っているかは、とても重要な事です。
目に見える事の前に、自分の今の心、念の変革こそが必要なのでしょう。
特に、敏感な方、重症な患者さんに接する時の念…瞬時に伝わります。
甘い覚悟なら踏み込めません。大げさですか?影響力が大き過ぎるからです。
鍼を持つ事と、自分の人生は同じなんだ、との師匠のいつかの言葉を思い出します。