先日、同業者の鍼灸院の見学に行ってきました。それも、若手、新進気鋭の鍼灸師です。
鍼灸師も時代でしょうか、ひと昔前とは全く違ってきました。まるでアーティスト…センスの良さに、頼もしさを感じました。
診察室、待合室、化粧室に至るまで、細かい拘りの数々には、驚きでしたが、何より、患者さん目線の心配りには、感動しました。
男性鍼灸師なのに、ここまで考えられるのかと…。
私には不可能なほどの拘りでしたが、知るほどに、患者さんを大切にする空間作りには、本当に勉強になりました。
ひとりを大切にする。この簡単そうで当たり前の事が、今、とても難しい時代です。
大切にされてない人の欲求不満が、蔓延している時代だこらこそ、益々、ひとりを大切に、心を大切にしなければと感じます。
ともかく、とても心にタッチした鍼灸院…益々の大発展を期待致します。
大きな手…
鶴が舞い降りてるよう。
最近、慢性疲労症候群という病名で遠方から来院されている患者さんがいらっしゃいます。
お聞きすると、6年程まえ、身体の疲れが酷いものの、検査をしても異常なしと出るため、とある病院の「疲労症候群科」に行かれ、
数多くの項目チェック欄に〇を付けて、その数の多さと問診により診断されたそうです。
疲労症候群とあるだけに、症状は、「しんどくて横になりたい、体中が痛む(特に上半身)、頭がフワフワする、一日中微熱、寝付きが悪い、しゃべる気が失せる、何事も意欲が湧かず、家事が全く出来ない」という状態でこられました。
家事も仕事も、そして、子育ても出来ない状態が、何年も続きどれ程、毎日、葛藤された事でしょう。
横になりながらお話を伺い、体表観察させていただきました。すると、様々なツボに触れる中、ツボの反応がコロコロと変化していきます。
虚(何らかの弱り)と実(何らかの邪気)を鑑み、これは、実中心であって、治りが速いと予測しました。様々な理由から、彼女のエネルギーの使い方が、極端に偏ったために、上記のような症状が現れたのだと思われます。(東洋医学的な説明は省きますが。)
鍼を1本、置鍼しました。すると、帰りには、目がしっかりして光ってきました。
まだ、数回の治療ですが、「不思議、ここに来るのがしんどく無い」と言われ、初診時の時とは別人のようです。
このような症状の方が現在多く、外来科まで出来ている。。。東洋医学でお手伝いできればこんな嬉しいことはありません。
占いが好きという方、結構おられます。それは、個人の自由ですが、ハマってしまうと、占いに頼り、先の運勢が気になって仕方が無くなります。
悪い運勢の日は、怖がり閉じこもる。こんな風に、反対に、占いに縛られてしまうケースも多くあります。
何か心が落ち着かず、不安感が湧いてきて、眠れなくなる…そんな人が、もしかしたらハマるのかも知れません。
東洋医学では、この様な症状を気鬱(きうつ)と表現します。数多く見受けられる症状です。
人生の舵取りの主体者は自分です。でも、心が弱ってる時は、きっと、何かに頼りたくなるのでしょう。
占いに囚われている方、少し精神が不安定な方は、敢えて、占いの本を買わない事、見ない事が、自分を守る事になると思います。
人間は、自分が思っている何倍も、強く、たくましく、つくられていると、私は信じてます。鍼もそのお手伝いに貢献してくれること大です。
たくさんあるツボの中から、たったひとつのツボを選んで、そこに鍼をします。
それぞれのツボには、それぞれ深い意味があり、その効能は違ってきます。
どのようにして一本の鍼のツボを決めるのかは、様々な角度から、身体のアンバランスが何処にあるのかを総合的に見て、選穴します。
それも、選ぶ鍼は、各先生によって違うのですから…鍼の奥深さと面白さを感じます。
選んだツボが、ある所にハマれば、身体だけでなく心や魂(深層)の部分をも動かす事があります。
私も先日、ベテランの先生達に、足臨泣という所に鍼をしてもらいました。
この一本の鍼、様々に反応し、色々と影響がありました。鍼の凄さと不思議さ、また教えて頂きました。感謝します。
神や仏と言っても、何処か遠くにいるのではなく、ごく身近にいて助けてくれるのでは、といつも感じてます。
自慢になりますが、うちのスタッフ達は、私にとって、最強の守り神です。
彼等は、無口で、静かで、淡々と、常に黙々と働いてます。性格は、私とは正反対。
時には、わがまま言ったり、嫌な顔したり、言いたい事を言ってと、本当に思いますが、そんな事は皆無なのです。
何時も、どんな時も、変わらないのですから。。。ここまで変わらない事に、最近では、無下にしたら罰が当たる気さえしてきました。
きっと、私の見えない所で倒れてるのだと思いますが、心から感謝したいです。
本当にいつもありがとう。