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実千代鍼灸院 Michiyo Acupuncture Clinic

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院長のブログ 実千代院長の最新ブログ

2014年4月2日(水)

17.PMS(生理前症候群)と決別

桜が満開の最高の春の日和。こんなポカポカ陽気に、ある患者さんが、「先生、寒くて寒くて北極に居るみたい。」と言われます。

確かに手足やお腹を触ると氷のようです。ガタガタ震えてタオルを何枚もかぶっておられます。

舌は酷い紫色、脈を診ても、風邪が入ってるとは思えません。聞くと、生理前との事。ガッテンがいきました。

患者さんは、私たち鍼灸師の師匠でもあります。日々、様々な事を、様々な形で教えて下さいます。

これは、強烈な、レベルの非常に高い、気の滞りからくる悪寒とみました。

後渓というツボに鍼を一本。気が巡ったのでしょう。帰りには、手足ポカポカ、北極から脱出しましたと笑顔です。

この患者さんは、高校生の頃から、生理前の、いわゆる、PMS(生理前症候群)に悩まされてきました。

このPMSは、ただの生理前の過食やイライラなどでは済まされない、日常生活に支障をきたす程の酷い症状です。

「先生、生理前にあのイライラが無い…こんな日が来るなんて信じられない…」と静かに驚かれてました。

何十年も、毎月毎月、ひとり、どれ程辛い思いをしてこられた事でしょう。想像を超える大変な闘いです。今この様な患者さんで溢れてます。

「良かったね。もっともっと、信じられない程、元気になるからね。」と言ってあげられるこの仕事に感謝します。

辛い辛い思いを抱えている患者さんは、鍼の絶対の証明者です。

いくら感謝してもしきれません。

2014年3月29日(土)

16.病を吹き飛ばす臨床現場

先日も師匠の臨床現場に行ってきました。いつもの如く、頗るお元気で上機嫌です。

ここに来ると不思議な程、心が豊かになります。凄い場所です。

師匠の鍼に対する情熱、本当に楽しそうに爆笑されるお姿、患者さんや弟子とのやり取り等々。。。

いつも有りのままのお姿ですが、師匠が発する全ての空間には、病を吹き飛ばす勢いがあります。

みんなこの勢いに巻き込まれていくのです。楽しく、楽しく。これが、師匠の臨床現場です。

師匠は今日も、「病気を通じて人間を診てるんだ!結局、人間だぞっ」と言われました。

有言実行の師匠の一言一言にはズシッと重みがあります。

人間を理解出来なくて、人間に優しくなれなくて、真の臨床は存在しません。

人間理解は言葉を越えても通じ合います。師匠のように、何十年かかっても、人間理解の達人を目指したいですね。

人間の正常無垢な深層が動き出しますように…と願って。

2014年3月27日(木)

15.気がつけば治ってました~

約3年ぶりに、とある患者さんが、来院されました。何処か具合が悪いのですか?と問えば、体調を調えるためにまたお願いしますとのお返事。これは嬉しいです。

贅沢かも知れませんが、体調管理に鍼治療を受ける意味は大きいと言えます。

この患者さんは、鍼を受けてから、気がつけば、今まであった手の湿疹が無くなっていたり、顎関節症も治っていたんですと言われました。

今回、周りの友人が病に倒れていく姿を見て、思い出して来てくださったのです。

小さな症状の改善は、大きな病気を防ぐことになります。大事になる所を小事で済んだりもします。

鍼をしてから風邪を引かなくなった、口内炎が出来なくなった、便通が良くなった、熟睡できるようになった…等々は、何気ない一言の様ですが、とっても大切です。

気がつけば、心身共にストレスにも強くなっていきます。

鍼最高ですと、笑顔で言って下さる患者さんから、鍼の力を日々教えて頂いてます。

2014年3月18日(火)

14.「人を思う」という事

家族であれ、他人であれ、人を思うという事は、実は簡単ではありません。

思うというのは、相手を信じて、相手の立場になって、心から思いやるという事です。

幸せを、健康を、成長を、祈ってますよ。と口で言うのは簡単ですが、心の底から人を思うというのは難しいものです。

自分も人も誤魔化せないのが、この生命の響き合いです。口先では生命に響かない…。

反対に、口に出さなくても響き合う生命もあります。余りにもシビアです。時空も超えてます。

臨床現場では、鍼の理論や技術も当然大切ですが、この何ともし難い生命(心)の問題を見つめざるを得ないのです。

嫌でも自分の生命と人の生命を見つめる事の連続が、臨床です。

生命と生命の響き合いこそが臨床であり、根っこであり、闘いです。

この限りなく大きくもなり、小さくもなる生命の不思議さに合掌します。

「人を思う」この道、勇気のいる道、生命が一番喜ぶ、この道を進むのみです。

2014年3月14日(金)

13.研修から10年の節目

奈良の師匠の元に研修に行かせて頂き、今月で丁度10年になりました。

無我夢中で鍼を求めた、あっという間の10年でした。

どれほど、鍼の素晴らしさを教えて頂いたことでしょうか。

師匠は人間をありのまま感じる事の出来る、本当に卓越した臨床家です。

不可能を可能にするんだと、患者さんを救うため、今も変わらず鍼を追求し続けておられます。

この師匠の鍼を現実にみて、受けて、師匠の鍼を愛する情熱を浴びる事が、どれ程大切な事か計り知れません。

今日も研修で、大切な事をたくさん教えていただきました。少しづつ、その意味の大きさを感じることが、出来るようになってきました。

でも、まだたった10年です。いよいよ、これからが本番と思っています。

先日、4才の頃から鍼をしている男の子が、高校に進学するに当たって、「先生、将来鍼灸師になりたいです」と太い声で言ってくれました。
三世代ご家族で鍼を受けて下さっています。

毎日、こうして鍼の素晴らしさを実感してくださる人を作る喜びは、本当に、たまらなく嬉しいものです。

只々、師匠に感謝致します。

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