帰りに、親御さんが、「先生、(子どもは)どうですか?」と聞かれますが、
同じ言葉でも、そこに含まれるニュアンスは微妙で、「先生、いつ治るんですか?」と、やや人任せに聞こえる事があります。
そういった「先生どうですか?」には、「まだまだかかります」とお応えしています。
子どもと自分は、根底で繋がってる事に気付いて欲しいです。どんな病も、単独では発症しません。
特にデリケートで純粋な子どもは、家庭や社会の影響大でしょう。
子どもは、最善の方に向かわすために、色々な姿で「何か」を教えてくれてます。
昨日は、久々の研修でした。師匠はホントに凄い臨床家です。いつもいつも。
人間をキャッチする達人です。人の身体は勿論、人の無意識層の魂までも⁇
魂と言えば怪しく聞こえますが、意識層を心とすれば、無意識層は魂と表現できますし、
東洋医学での「気」という概念で表現しきれないのは「魂」と言いたくなります。
「魂」は、もっとダイナミックな、もっと根底で繋がっているもの…でしょう。
師匠は、身体から魂までも動かせるとしたら、ありのままの人間が映ってるからでしょうか。魂と魂の共鳴でしょうか。
「人間を信じる力」の成せる技。そう感じました。
大相撲秋場所も終盤戦です。仕事で中々リアルタイムで見れないのが残念…ですが本当に面白い。
制限時間いっぱいになってからの、東西力士の気迫と集中力はホント素晴らしいです。
邪念無く、ただ力士として一瞬に全力を注いだ時の能力。魅了されます。
鍼も同じです。作為なく、力み無く、集中した中で刺す一本の鍼の効果は絶大です。
全ては自分です。成長しましょっと。
今日、91歳のご婦人が来院。本当に綺麗な方です。和歌山の段々畑で農作業をされながら、ご自分の事は全て自分でされてます。
腰下肢の激痛で娘さんに抱えられ来られました。痛み止めも効果なく10月下旬から苦しまれてます。
簡単に問診し、体表観察してみると、何故この様な痛みが発症したのか、明らかにツボにも出ていました。
2本の細い鍼を15分置鍼して、起き上がって頂くと、あれ?痛みが無い…。ひとりで歩けました。
鍼の効果は、本当に素晴らしいです。91歳でも自然治癒力を引き出してくれますから。
鍼は単なる癒しを超えた医療だと日々感じます。
赤ちゃんの顔は、何時間見てても飽きないように、亡くなった人の顔もその様な感覚になる事があります。
共通点は、邪気が微塵も無い、まさしく「無邪気」だからでしょうか。不思議です。
先日、友人でもあり、患者さんでもある方の、お母様が亡くなられ、ご尊顔を拝見しに行きました。
白布をとってお顔を見た瞬間、涙が溢れました。悲しみの涙というより、感動といった方がいいかも。
私達は、ある面、人の「気」を感じ、その気を動かす仕事です。特に「邪気」の有無は重要です。
邪気が全く無いと言うのは、赤ちゃんと、天命を全うして悔い無く亡くなった方、だけなのかも知れませんね。
私もずっと見ていたいって言われるような顔でこの世を去りたいものですが、さて、どうなるか。。。まだまだ死ねませんね。