昨日勉強会にて、師匠より、急性疾患等、急患さんに対する咄嗟の判断、治療の心構えについてのお話しがありました。
年頭の勉強会で、この様に、改めて、
心して普段からシュミレーションをしておきなさいと、念を押された事の意味は大きいと感じます。
確かに、昨年末、ここ鍼灸院にも遠方からの患者さんで、咄嗟の判断が迫られる場面が起こりました。
入ってこられるなり、「先生、フラフラします…」と。直ぐ横になって頂き、お話してるうちに、ドンドンろれつが回らなくなります。。。
水分補給の後、両手を握ってもらい、脈、舌、ツボ等を素早く診て、治療可能と判断。
帰りはかなり良くなり、今年もお元気で来院されましたが、色んな意味で油断大敵です。
この様に、治療院でも様々な場面に出くわします。特に、気候変動の激しい昨今です。
普段からの勉強、考えられる場面のシュミレーションは本当に大切。肝に銘じます。
西宮は、西高東低の冬型の気圧配置になると、いつも以上に六甲山からの六甲おろしが吹きつけます。
空気の乾燥がひどく、冬はお昼でも湿度は30%しかありません。
よって、インフルエンザの流行拡大は本当に速いです。加湿器は必需品ですね。
また、六甲の冷たい北風が足元を襲い、頭寒足熱の反対現象が起こります。
足が冷える事により、腎の陽気が損なわれ、肝気が上昇過多に。上に気が偏り、熱化しイライラが増します。
こうなると、寒邪により肝と脾(胃)のバランスが崩れ(肝気横逆)、胃腸の弱い人や子どもは簡単に胃腸炎になってしまいます。
また過食等で弱ってる脾(胃)に寒邪が直接襲う事もあります。
この時の下痢は、水様性で止まらなくなります。
治療法は色々有りますが、足裏井穴の胃経の多壮灸は、即効性抜群。
インフルエンザにしても、胃腸炎にしても、普通の体力の人は、鍼灸だけで素早くスッキリと治ります。
日本庭園は宇宙みたい…
昨日は、鍼灸の勉強会。同業者からは、様々触発を受けること満載です。
皆、患者さんの心身両面を見つめ治療にあたってる先生方ばかり。
一本の鍼の効果をトコトン追求してる先生方ばかり。
何気無い話の中にも、鋭いなぁと感心することしきりです。
結句、自分を見つめ、患者さんを見つめる。また、患者さんを見つめ、自分を見つめる…
日々、この繰り返しの中で、最高の治療になるのでしょう。傲慢になれない…
限りなく優しい目がいいですね~皆んな平等です。
ベランダから
え?何?爆撃?20年前の5時46分。まるで洗濯機の中で回されてる様な揺れ。全く立てません。
揺れがおさまった時の異様な静寂…ベランダから見える家々からの火の手、近所の新幹線の橋げたの落下、ガスの臭い、家の2階が道路を塞いで不通に。。。
そして何より、友人達の圧死。
どれもが昨日の事のように鮮明です。
まだまだこの震災を抱えて、悲しみを沈めてる患者さんもおられますが、今日は思い切り涙する日。
人間には、亡き人の魂の声を聞く事が出来る、そんな能力が備わってると信じます。
私も友人の声が聞こえてきました。
「大丈夫、また会えるからね」と。魂と魂の不思議な繋がり。
毎年、今日は死と生を考える日です。
空も心も清々しく
先日、書痙の患者さんが来られました。
書痙というだけあって、字を書く時のみ手が強張って震え書けなくなるという症状です。
実際に手を使う頻度と、書かないといけないとのプレッシャー等から、文筆者に多いようです。
患者さんは、既に、症状が出始めてから4年が経過。利き手は使えない状態です。デパスや震え止めの薬を使用しても効果なし。
さて、色々お聞きすると、背景には大きなショックがありました。
お身体を調べて、緊張を緩和するツボに一本。
治療から3日後に、恐る恐るペンをとると、文字が書けました(驚)との事。
本当に良かったです。心と体は繋がってる証拠です。
それにしても、鍼の効果は計り知れません。