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実千代鍼灸院 Michiyo Acupuncture Clinic

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院長のブログ 実千代院長の最新ブログ

2015年2月10日(火)

胃の気(生命力)の脈。

高陽生曰,”阿阿軟若春楊柳”。此是脾家脈…「あゝ、(脈)柔らかきこと春の柳の如し。此れこそが胃の気の脈…」

高陽生という脈診の大家の言葉で、生命力に満ち溢れた脈、つまり、胃の気の脈を表現したものです。

師匠の名著『胃の気の脈診』(藤本蓮風著)の中に引用されていますが、

なんて美しい表現でしょうか。

生命力に溢れた胃の気の脈は、春の柔らかい柳の様な柔軟な脈…

胃の気の脈と反対の、ギシギシした堅い脈は、健康人の脈とは言えません。

日々、患者さんが、また自分が、どの様な脈を打っているのか、

胃の気が充実しているのか否か、刻々と変化する脈が教えてくれています。

治療の目的は、この胃の気(生命力)を益す事に有ります。

名著『胃の気の脈診』は原点の書ですね。

2015年2月9日(月)

春です春です。

患者さんの春度合い(笑)を診るのが楽しいです。

春度合いとは、春になると、脈はいつもより硬く強い脈(弦)になり、

肝に関する太衝や肝俞等のツボが、張って熱を持ち(実熱)、

腹部の脇辺りが詰まり(肝之相火)、

顔の鼻の中央部が白く抜けてきます。酷ければ顔面全体、真っ白青です。

春は草木が一気に成長する時ですので、五臓でいえば、肝の気が上へと上る時。
何か異常にイライラしたり、興奮します。

結果、過食になります(^^;;

その度合いは人それぞれ。

春度合いに従って、鍼の時間や場所、色々とバリエーションを変えていきます。

春度合いを緩めるには、心も体も縛り付けないで、発散しつつ、ゆったりですよ~

2015年2月7日(土)

認知症と精不化血。

「腎の精が心(しん)に入って赤く変化し、血になる」と古典にあります。

年齢を重ねると、必然的にこの腎精が不足していきますので、血も不足していきます。

血が精を養えず、精もまた血を化生出来ないという悪循環になる事を、東洋医学では、「精不化血」と言います。

精と血は、相互に補いあってるという事ですね。

この精血の大元となるのは、脾胃(胃腸)です。なので、胃腸が弱い人は、益々精血不足となります。

精と血の不足は、様々な症状を生みます。

特に、今、問題となってる認知症、精血不足が、大いに関わってます。

よって、認知症の予防のひとつは、大元の脾胃(胃腸)を傷めない事。

悩み過ぎず、食べ過ぎず(特に甘い物)、寝不足せず、が大切ですね。

100歳になった患者さんに、「元気の秘訣は何ですか?」と伺うと、「クヨクヨしない事!」と即答されました。

その方、今、105歳です!

2015年2月6日(金)

声は内面の現れ。

今日は「聞診」の中の「音」について。

特に、患者さんの「声」、診察上大切にしてます。

東洋医学は、バランス第一。声からもその方のバランスを診ます。

話の内容より、音声という事で。

尖ったもの、力無きもの、性急なもの、平坦なもの、震えてるもの、粘ってるもの。。虚実の参考にもなります。

私もそれに合わせて、無意識にバランスをとってます。丁度落ち着く音階に??

ともかく、声は内面の現れ、心の声が、体を通って、音となって外界に波動します。

患者さんの心の声、言葉にならない声を感じつつ、

自分の声も客観的に見つめつつ、

日々、心を磨いていきたいですね。

2015年2月4日(水)

一年の始まり「立春」

立春は、二十四節気の第一番目。一年の始まりでもあります。

二十四節気は、地球を中心にした太陽の通り道の360度(1年)を24等分して、約15日ごとに分けたものです。

その15日を、さらに約5日づつに3等分し、1年間を72等分にしたのが、七十二侯です。

もともとは、農作物の目安として、中国で用いられたんですね。何千年も前に…智恵です。

今日は、二十四節気では「立春」、七十二侯では、2月4日から8日ごろは、第一侯「東風解凍(こちこおりをとく)」と言って、

東からの温かい風が吹いて、冬の間に張った氷を少しづつ融かしていく時期です。

其々に、その季節らしい名前を付けたんですね。素敵。

身も心も、新鮮な気分になり、何かに挑戦したくなる時ですが、

足が冷えてる所に、春の陽気で頭に血が上り、何かイライラ、其れに伴っての過食、頭の辺りがボ~っとする、目が廻る等…春の症状も満開に。

東洋医学って、何て自然と一体なのでしょう。誰もが納得できますね。ホント素敵。

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