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実千代鍼灸院 Michiyo Acupuncture Clinic

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院長のブログ 実千代院長の最新ブログ

2014年12月15日(月)

58.親子の強依存を治す

「ヤマアラシ ジレンマ」という心理学の言葉があります。

寒さの中、二匹のヤマアラシが暖め合うために体を寄せ合いますが、

近づきすぎるとお互いの体の針が相手に刺さってしまい、離れると寒くなる。

二匹は近づいたり離れたりのジレンマを繰り返しながら、お互いに傷つかず、寒くも無い距離を見つける。と言うお話です。

この距離の取り方、簡単ではありません。

親子関係では尚のこと大変です。今、社会問題のモンスターペアレント、ヘリコプターペアレント…

子どもが可愛くて…が昂じて、気になって仕方がない…病的なほどにです。子離れが出来ない状態。

お互いに、同じ病気を患ったり、過剰に神経質になってぶつかる。。。患者さんの中にもたまに見られます。

さて、これを鍼でどう治すかです。

先ずは、脾胃を立て直し、湿熱邪を除いて、身体からスッキリさせるのがいいと思います。

こちらも粘り強く。

2014年12月13日(土)

57.黒苔と急性熱


春のような紅葉

舌診は、鍼灸治療の陰陽診断にかなり有効で、舌は唯一見える内臓の一部とも言われています。

ある男性患者さん、先月辺りから舌に真っ黒な苔が生えてきました。

黒苔と言えば、熱の極みか、寒の極みと言われてますが、陽体質の癌の末期の方には、殆どこの黒い苔が見られます。熱の極みです。

医療関係の方ですが、自分の舌は見たことがないと…多分、この黒い苔は、出たり消えたりしてたのでは無いでしょうか。癌ではありません。

ここ数ヶ月、かなりお仕事で御心労が重なり、熱を冷ます陰分が不足してきたのでしょう。陰が不足すれば熱化する一方です。

元々、白厚膩苔(白い苔が厚くベッタリ付いている状態)の方です。

「苔の白厚膩苔に黄黒苔があるのは、湿が熱をおさえてる処に急性熱が加わり黄黒粘苔となる。」師匠の名著『舌診アトラス』にある通りです。

連続した強烈なストレスが、ある時点から急性熱を生んだのでしょう。

陰分を照海穴で補うこと数回。徐々に黒い苔は消えてきました。先日は、百会穴で熱をとる様に治療しました。

様々な方法がありますが、1番オーソドックスな治療で調えました。

2014年12月12日(金)

56.何かあれば鍼治療

何かあれば、直ぐ飛んできて下さる患者さんがどんどん増えてきました。

かかりつけ医としての鍼灸治療院…一番嬉しいです。

特に、最近、この気温変化について行けず、体調を崩される方が多く忙しいです。

先日も患者さんが、顔が歪む程、右の頬を腫らして来院されました。

発熱、頬の痛みと腫れ…油断出来ないです。

体表観察してみて、これは鍼で治せると思い、朝と晩の2回治療に来て頂きました。

陽明経の邪熱を足の上巨虚でさばき、照海穴で陰分を補う様に置鍼しました。

一診目で痛みが取れ、腫れも引いてきました。鍼は本当に効果があります。

こんな鍼にいつも感謝してます。

そして、酷い症状にも関わらず、信じて来て下さる患者さんには、もっと感謝します。

2014年12月10日(水)

55.魂を呼び覚ます鍼

毎週火曜日、師匠の元に勉強に行かせて頂いています。もう何年経つでしょう。

本当に貴重な時間です。益々。

昨日も。短いお講義でしたが、師匠の発する気に触れ感動しました。

鍼一本で、なぜ難病が治るのか。実際の症例を引いての深い深いお話しでした。

「単に肉体を治す鍼では、難病は治せない。」

「魂を呼び覚ます鍼。」

生命の本来の有り様を体得された、師匠の歓喜…伝わってきました。文字では表現出来ない。

限りなく純粋な世界。

思い出しただけで胸が熱くなります。

何十年かかっても目指したいです。

2014年12月9日(火)

54.心と掌


西宮の紅葉はまだ綺麗です

鍼灸師にとって掌(たなごころ)は命です。

柔らかい手で、力み無く、素直な心で、ツボに触れる訓練が必要です。

私も、初めは、熱い湯呑み茶碗をひょいと持ち上げて、師匠から「熱いコップを平気で持てるような手ではイカン!」と怒られた事があります。

いつの間にか、指先も掌も敏感になりました。患者さんの身体に日々、触れさせて頂いてるお陰です。

検査機は無機質です。手で傷んでる所を、傷んでるツボに触れてあげる事の大切さを益々感じます。

臨床に入ると、冷たかった手が温かくなります。これも、訓練の賜物でしょう。

心にまで染み通っていく掌をこれからも作っていきたいです。

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