空も心も清々しく
先日、書痙の患者さんが来られました。
書痙というだけあって、字を書く時のみ手が強張って震え書けなくなるという症状です。
実際に手を使う頻度と、書かないといけないとのプレッシャー等から、文筆者に多いようです。
患者さんは、既に、症状が出始めてから4年が経過。利き手は使えない状態です。デパスや震え止めの薬を使用しても効果なし。
さて、色々お聞きすると、背景には大きなショックがありました。
お身体を調べて、緊張を緩和するツボに一本。
治療から3日後に、恐る恐るペンをとると、文字が書けました(驚)との事。
本当に良かったです。心と体は繋がってる証拠です。
それにしても、鍼の効果は計り知れません。
ニューヨークでバリバリ活躍している友人と6年ぶりに再会しました。
昔から個性派で味のある人…変わってません。話は尽きず、時間の経つのが速いこと。
気の合う友との交流は、最高に気が巡って元気になります。
鍼灸は、ニューヨークでもかなり人気の様です。
昨年、膝痛で地元の鍼灸院にかかったらしく…使用した鍼は4本。痛い膝周りに3本、手の合谷というツボに一本打たれ、
一回8,000円で2回の治療で完治した様です。
アメリカ人が、鍼を手に治療してる姿…ちょっと嬉しくなります。ぼやぼやしてられませんね。
有馬温泉 いいお湯でした。
お正月、海外から帰国した友人達が、とにかく日本食は塩辛くて喉が乾くと、嘆いていました。
ベースが塩、醤油、お味噌…確かに余程、意識しないと、かなり塩分摂取量は増えます。
厚生労働省では、健康な成人男性は、1日9g未満、女性は7.5未満としています。(カップラーメン一杯約11g)
因みに、WHOでは、世界の人の減塩目標は5gのようです。
減塩には賛否両論があるようですが、患者さんや自分の身体で感じる事は、肉体労働している人以外は、意識して塩分を控えるべきと思います。
胃の腑と、腎の臓を痛めます。
舌の中央がザラザラして違和感がある人、尿関係に異変のある人、腰痛持ちの人等は、一度、うす味にしてみてはどうでしょう。
お出汁がきいて、素材の味が楽しめる…本来の日本料理の良さを見直したいです。
新年早々、息つく間もなく働いて、何かこんがらがって、急かされて、意地悪されて、心身のバランスが崩れる…皆さん、悲鳴を上げて来られます。
こんな娑婆世界から、やってくる健気なる方々に、鍼を一本。
完全無防備の、子どものような無邪気な寝顔になられます。
元気を充電して、心身のバランスを調えて、また、笑顔で娑婆世界へ戻って行かれます。
いつでも、この娑婆世界と娑婆世界を繋ぐ、安らぎの場所でありたいです。
癒しを超えた世界…これが鍼の力です。
その人が発してる「全身の気」を感じながら、鍼をします。
体表を守っている「衛気」という気を感じながら、鍼をします。
抵抗感なく、無理矢理でもなく、流れのままに、鍼をツボへ持っていきます。
今年も、どのような患者さんとの出会いがあるのでしょう。
正に気を感じてここに来てくださいます。
本当に有難いことです。
鍼を持てる幸せ…今日も心から感謝です。