師匠は、どんな時も、いつも変わらず、鍼の可能性を示して下さってます。
難病が治っていく事実を持って。
鍼の可能性は無限大だぞっ!と、昨日も確信の声が飛んできました。
先日、ある番組で、バラバラに動かしたメトロノーム100台が、開始からたった2分後、同じ動きに…(・・;)
板が微妙に動く事によって、お互いリズムが揃ってくるというのです。
それは、人が悲しむと自分も悲しくなるように、誰かがトイレに行くと行きたくなるように、
知らないうち(・_・;に、環境(相手)が、行動や心に影響を及ぼすという話。
どんな環境に身を置いてるのか、確かに重要です。そして様々な偶然が重なって、ココにいるのも事実。
鍼の可能性を、現実に見せて下さる、こんな凄い環境に身を置かせて頂き、
ただただ感謝の思いです。
久しぶりに休日診療しています。
休日は、漂う気がゆったりと、静かに落ち着いてます。
道行く人が少ない事もありますが、それだけではありませんね。
人々の体から発する気が、空間でぶつかり合って混ざり合って、
ひとつの大きな気が作られるのでしょう。
ほっとする気、幸せな気を、ココ鍼灸院から発信していきたいです。
高陽生曰,”阿阿軟若春楊柳”。此是脾家脈…「あゝ、(脈)柔らかきこと春の柳の如し。此れこそが胃の気の脈…」
高陽生という脈診の大家の言葉で、生命力に満ち溢れた脈、つまり、胃の気の脈を表現したものです。
師匠の名著『胃の気の脈診』(藤本蓮風著)の中に引用されていますが、
なんて美しい表現でしょうか。
生命力に溢れた胃の気の脈は、春の柔らかい柳の様な柔軟な脈…
胃の気の脈と反対の、ギシギシした堅い脈は、健康人の脈とは言えません。
日々、患者さんが、また自分が、どの様な脈を打っているのか、
胃の気が充実しているのか否か、刻々と変化する脈が教えてくれています。
治療の目的は、この胃の気(生命力)を益す事に有ります。
名著『胃の気の脈診』は原点の書ですね。
患者さんの春度合い(笑)を診るのが楽しいです。
春度合いとは、春になると、脈はいつもより硬く強い脈(弦)になり、
肝に関する太衝や肝俞等のツボが、張って熱を持ち(実熱)、
腹部の脇辺りが詰まり(肝之相火)、
顔の鼻の中央部が白く抜けてきます。酷ければ顔面全体、真っ白青です。
春は草木が一気に成長する時ですので、五臓でいえば、肝の気が上へと上る時。
何か異常にイライラしたり、興奮します。
結果、過食になります(^^;;
その度合いは人それぞれ。
春度合いに従って、鍼の時間や場所、色々とバリエーションを変えていきます。
春度合いを緩めるには、心も体も縛り付けないで、発散しつつ、ゆったりですよ~
「腎の精が心(しん)に入って赤く変化し、血になる」と古典にあります。
年齢を重ねると、必然的にこの腎精が不足していきますので、血も不足していきます。
血が精を養えず、精もまた血を化生出来ないという悪循環になる事を、東洋医学では、「精不化血」と言います。
精と血は、相互に補いあってるという事ですね。
この精血の大元となるのは、脾胃(胃腸)です。なので、胃腸が弱い人は、益々精血不足となります。
精と血の不足は、様々な症状を生みます。
特に、今、問題となってる認知症、精血不足が、大いに関わってます。
よって、認知症の予防のひとつは、大元の脾胃(胃腸)を傷めない事。
悩み過ぎず、食べ過ぎず(特に甘い物)、寝不足せず、が大切ですね。
100歳になった患者さんに、「元気の秘訣は何ですか?」と伺うと、「クヨクヨしない事!」と即答されました。
その方、今、105歳です!