『淮南子 』 という道家思想の書の中に、
「耳目が音や色に惑わされれば、五臓は動揺する。
五臓が動揺すれば、血気が騒いで溢れる。
血気が溢れれば、精神を平静に保つことができず暴れ出す。
精神が暴れ出せば、あらゆる状況に対する判断力がなくなる」とあります。
何だか、今のご時世を表してるよう。
情報過多、刺激過多、神経過敏なので、惑わされること昔より大ですね。
先日、ある友人と話をしていて、改めて凄い人だなぁと感心してしまいました。
職業柄、日常茶飯事、勃発する問題…日々こんがらがった糸を見事に解決してるのです。
常識が通じない、感情をぶつける、嘘が山盛り…こんな事が多々ある中でも、絡んだ糸が解けていきます。
なぜかなと考えたら、友人の人格もあるのでしょうが、常に、丁度いい距離間を保って、人と関わってます。
その距離間は、勿論、傍観者ではないので冷たくもなく、力みが無いので熱すぎず、変な偏りが全くありません。
その上、ひとりひとりをよく観察して正確に把握してます。
自分の感情に振り回されず、物事を真っ直ぐに見ていく。このバランス…素晴らしいです。
治療者にとってもホント大切な事です。
人間の意念というのは、ホント不思議なものです。
私のいう意念は、思いより深い、ココロのエネルギーかな。
こうしよう、と思えば、環境がそれに合わせてくれます。不思議です。
でも、こうしたい、と思っても、どうしてもスムーズにいかない事もあります。
そんな時は、そっちの方向じゃないよ、と教えてくれてるんだと思います。
時に、自分のココロのエネルギーに従ってみるのもいいですね。
実際は、エネルギーというだけあって、単なる流れでは無いんですが…
その辺が、面白いです。
人と対話をするのが大好きです。
そこには発見があり、反省があり、笑いがあり、共感があるからです。
思えば、生き物の中で、対話出来るのは人間だけです。
動物は、本能に自己規制能力が備わっているので、対話がなくても調和を保っていけるのかも知れませんね。
人間は、対話しながら進歩していく生き物なのかも…
メールも便利ですが、対話の中で、思わず口にした自分の言葉に気づきがあったり、
長い話のやりとりの間に、相手の素晴らしさを発見する事は多くあります。
きっと、精神の調和は、対話から生まれるのでしょうね。
身体にイボが出来やすい患者さんがおられます。
胸や頚部、手足や背中など何処にでも出来てしまいます。
そのイボは、指で触れたら堅くて、触れた指は悪臭がします。
気が停滞するから塊になり、体質が湿熱のため膿が溜まるのです。
身体の奥に出来れば、ガンになったりします。
気の停滞を通じさせ、湿熱体質を改善すれば、当然イボは出来なくなります。
徐々に硬いイボが、柔らかくなってきます。
そして、身体の正気(元気)が充実してくれば、膿は自然と外に出て、消退します。
これが、鍼の効果です。