患者さんからのグラジオラスを私流で。
ある精神疾患の患者さんが、かなり落ち着いた時、こんな事を言われました。
「先生、鍼をしている間、過去の事が湧いてくるように思い出すんです…」と。
「多分、封印されてた様々な思いが浮いてきてるんですよ。浮いてきたら後は抜けていくだけですからね」とお伝えすると、
「私もそう感じました。じゃ、いい事ですね。」と安心された様です。
心身一如ですから充分考えられます。
この何気ない治療過程でのやり取りが、結構大事だったりします。
患者さんの様々な思いをどう受け止めて、どう返していくのか、
口先でなく、真心から出た、本当に思う事を語ってます。
いつもいつも、心持ちが試されます。
西宮は田んぼだらけで涼しい。
見落としてるだけで、体表や脈などにも、その兆しは現れている…
心を研ぎ澄まして、注意深く観察していけば
、その変化に気付き、また直感的にも感じる事が出来るのでしょう。
小さな変化を捉えて、大きな変化を知る。この連続作業…大切です。
その枠を何処に置くかで、様々な次元の事象を感じていく…東洋医学の智慧は素晴らしいです。
師匠の玄関の見事な紫陽花。
師匠の治療見学に行っても、患者さんのご相談をしても、この場合は何分間、鍼を置きなさいとの指示はされた事がありません。
時と場合、季節によっても違いますし、何より人によって違いますので、決める事が出来ないからでしょう。
私の場合を考えても、3分の人、15分の人、30分の人、置鍼しない人…様々です。
では、どうやってその時間を決めてるかと問われたら、
様々理由はありますが、先ずその患者さんの「虚実」を考えてです。
しかし、実の人でも、長く置鍼する場合と、しない場合があります。虚の人でも同様です。
その違いは、実の場合は、その方の過敏度合を考慮します。また、張り詰めてる糸を急に緩めるのも慎重さが必要です。
虚の場合は、正気の弱り具合です。
「寒熱」でも変わってきます。
色んな考えがあると思います。だからこそ、自分の臨床から得た経験が大切ですし、
虚実、寒熱などの陰陽を、問診と体表観察から正確に把握する事が大切です。
虚実寒熱といっても、様々なレベルがありますし、錯雑してます。
後は、基本を応用して加減し、臨機応変に対応していく。これが東洋医学だと思います。
今時模造紙。。。。でもウケてます。手作り感満載で。。
皆さんに分りやすく説明するのは大変です!
舌の画像に興味津々。
喋り出したら止まらない。。
先日土曜日、3回目のミニ講座が無事終わりました!
今回は、東洋医学の『心の臓』について様々な角度からお伝えしました。
先ず、吉田先生から、東洋医学の『心の臓』の形態と機能について。特に、気血を巡らすポンプ作用としての機能を説明してもらい、
次に、副島先生から二つ目の機能の精神活動としての中枢的な役割について。心と身体は密接な関係がある事を説明してもらい、
次に、平野先生より、心の臓と関係の深い舌について。正常な舌、舌の臓腑配当と病的な舌や心の臓との関連を説明してもらい、
最後に私が、心の臓の精神活動としての役割を具体例をもって説明。心神と肝魂の関係を用いて、ストレスが精神症状に出る人と、身体に出る人の違い等を説明しました。
皆、持ち時間は15分です。20人を少し超えてしまい、もうこれ以上は入れない程の盛況でした。(ここが狭いというだけの事ですが…)
皆さんの感想です。(少ししか掲載出来ずにすみません)
・いつも先生がおっしゃてるバランスが大事とか心と体が繋がっている等の意味が具体的に聞けてよく分かりました。
・毎回面白いですね~自分の体の事を照らし合わせて納得してます。具体的で分かりやすかったです。毎日舌をみるようにします。
・とても学ぶ事が多かったです。大体、いい加減がよいという事が一番分かりやすかったです。気と血との密接な繋がりが深いという事を改めて感じました。また来たいです!
・心神のバランスをとる為に無意識にしている行動には意味があることがわかりました。家に帰って家族の舌を見てみたいと思います。
・いつも東洋医学の知識を知り勉強になります。具体例や現実の生活の話しもして頂き参考になりました。全てのバランスの大切さを感じました。
・非常に興味深かったです。今まで何となく漠然と感じていたことが、繋がりをもって、ストンと自分の中に定着した気がしてスッキリしました。身体は宇宙のようにとても奥深い世界なのだと思います。また是非参加させていただきます。ありがとうございました。
・大体中間でいい…がいいと聞いてホッとしました。確かに中間ぐらいの時が一番精神も体も安定してたと思います。私は心があまり強くないので間違いなく心神と肝魂が崩れて確実に精神に出る方でなんか笑えました。分かりやすくて面白かったです。
皆さん、本当に有難うございました!次回もご期待下さい。
美味しすぎでしょー
毎週金曜日はお昼から2時間程、鍼灸の勉強会をしています。
昨日は、鍼灸師の甥っ子が、手作りの「タモリ流カレーライス」(と言っても様々なスパイスで鶏肉を煮込んだもの)を作ってきてくれました!
何時間もかけて、ホントに真心が詰まったカレー、その美味しい事!ちょっと感動しました。
同じ材料でキチンと計量して作っても、同じ味にはならない所に本当の味わいがあります。
鍼とて同じです。
どこまでも、相手に真心を尽くしてこそ、鍼の真の味わい、素晴らしさが発揮されるんでしょうね。
お陰様で勉強会も充実。タモリカレーのお陰様です。
専属シェフになって貰いたい!