「日々の心いろいろ」より
先日、「生脈散」という漢方薬をある鍼灸の先生が服用されてたので、皆で少しづつ舐めてみました。
漢方薬は専門ではありませんが、生脈散は、気と陰が両方虚してるような、どちらかと言えば、疲れ易く気力が出ない人や、
この夏、汗をかき過ぎて疲れるといった人、脱水症状にもいいようです。
人参、麦門冬、五味子の三味から作られてます。人参と麦門冬は甘くて少し苦味があり、五味子は酸味がありますが、
全員、味の感じ方が違いました。
私は、この苦味が不味くて飲めませんでした。
不味く感じる時は、今の自分に合ってないと思い服用しません。
漢方薬と鍼とは全く違いますが、どちらも優れた効果を発揮する時は、身体に浸透していく心地よさを感じます。
弱ってる時は尚のこと。全くもって私個人の感覚ですが。
酷い鬱の患者さんが、突然、正常な精神に戻りました。
が、良くなっても手放しでは喜べません。何故良くなったのか色々聞いたり、体表を調べます。
今回の鬱の患者さんのツボの状態は、確実に改善されてきていました。
治療戦略が功を奏したようで本当に嬉しい事です。
この様に、虚(弱り)が徐々に、日をかけて補われば、ある日スッと症状が取れる場合が多々有ります。
決して突然良くなったのではなく、その過程こそ注目すべきです。
精神状態が安定すると、患者さんご自身、様々な事が冷静に見れる様になりました。
また、まだ油断せず無理をしないでいます…等々、この辺の判断まで正常になります。
バランスがある程度調うまで、根気良く治療する事です。ある程度調えば生体側が、勝手に更にバランスをとる様になります。
鍼はそのお手伝いをキチンとしてくれる優れものです。
「日々の心いろいろ」より
患者さんが鍼を受けて下さるのと同じ数、それ以上に、患者さんから様々な事を学ばせて頂いています。
改めて感謝の心が湧いてきます。
自分は経験してない症状、東洋医学からみた解釈、それに伴うバックボーン、全てが勉強です。
患者さんから、東洋医学の見方、考え方を教えて頂き、納得することだらけです。
沢山の患者さんを診させて頂くほどに、経験を積ませて頂きます。
この事が日々どれ程、私の血肉になっているか計り知れません。
これからも、患者さんから学びながら全身全霊、ここに来て本当に良かったと感じていただける場にしていく努力を続けます。
対話が少ないと勘違いが生まれます。
勘違いの積み重ねは、次第に人間関係をこじらせます。
いい事で勘違いなら問題無いのですが、勘違いは、次第に悪い方に向かうほうが多いです。
思い込み、不信感、主観的な見方は、勘違いを生じ易くします。
特に気をつけたいのは、人の話しを鵜呑みにする事。
人の話しは伝わる程に尾ひれはひれがくっ付きます。そうなると、更に、思い込みが増し、不信感が積もります。
対話、話し合いが出来るというのは、一番人間らしくて大人の中の大人…ですね。
患者さんを北辰会方式で治療されている先生に紹介する事がよくあります。
先日も、患者さんのご家族を関東の先生にご紹介すると、
「娘が、鍼を受けて人生変わりました!と喜んでます。」と感謝の言葉。
この娘さんは、感動屋さんだと思いますが、実際、身体が良くなる事で人生は変わります。この先生の実力も当然ながら。
とにかく、ホント嬉しい事です。
こうして、ドンドン鍼の素晴らしさが広がっていく事が何よりの喜びです。
東洋医学が、立派な医学として当たり前になる時代を作るために、
何処に引っ越しても、転勤しても、北辰会方式の治療が受けれるように、
この鍼が全国に広がって欲しいです。
世界にも広がって、どんな方にもどんな国にも通用する鍼を追求していきたいです。