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実千代鍼灸院 Michiyo Acupuncture Clinic

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院長のブログ 実千代院長の最新ブログ

2015年9月4日(金)

患者さんを減らすために。


「日々の心いろいろ」より(メディニラ・スペキオサ)

免疫学の権威、安保徹先生が、著書『医療が病を作る』の中で、

アメリカで評判の医師用教科書『ドクターズルール四二五』の一文を紹介されてました。

「可能なら全ての薬を中止せよ。不可能なら、できるだけ多くの薬を中止せよ」

「薬の数が増えれば副作用の可能性はネズミ算的に増える」

「四種類以上の薬を飲んでいる患者は医学知識の及ばぬ危険な領域にいる」

「高齢者のほとんどは薬を中止すると体調がよくなる」というものでした。

安保先生は薬の中でも特に、痛み止め薬の連続投与によってもたらされた交感神経緊張に警鐘を鳴らされてます。

患者さんを診ていて考えさせられる所大です。

今後、日本に於いてもこの薬の投与はどの様に変遷していくのでしょう。

ともかく、患者さんを減らすために出来る事を最優先に考えていくべきだと思います。

全ての医療関係者が、先ずは患者さん自身の治癒力を信じて。

2015年9月2日(水)

患者さんの観察力。

「日々の心いろいろ」より(ブラッシング ノックアウト)

膝に水が溜まって腫れた患者さんが、憤慨して来院されました。聞くと、整形外科の先生が、膝の一点を見て、「水抜いてからヒアルロン酸注射しましょう」と言われたようで、

「前のお父さん先生の時は、ちゃんとジッとカルテを見てから治療してくれたのに…」との事でした。

それでどうしたの?と聞くと、抜いて入れられてもプラマイ0だから(笑)断りました…と。

膝だけ見た先生に不信感でいっぱいになったのでしょう。

患者さんにとって先生は1人、先生にとって患者さんは、沢山の中の1人なのでしょうが、安易な考えは通じません。

患者さんの方が1人の先生の一挙手一投足を見つめてます。ドキッとする程に。

本当に治してくれそうかどうか、形でなく心があるかどうか、自分の辛さを把握してくれてるかどうか、その他色々(笑)

患者さんと互いに本音を話せる関係でいたいものです。

2015年9月1日(火)

厳しく楽しい世界。


「日々の心いろいろ」より

先日の日曜日は北辰会の夏季研修会でした。準備されてきた先生方に心から敬意を払います。本当に有難う御座いました。

毎年、参加してますが、今年は恐れながら上級コースで勉強させて頂きました。

同じ会派の仲間との勉強会は、自分の未熟さを知り、新たな気付きがあり、触発を受け、次のステップに向上する為のジャンプ台になります。

この世界もこれで良しなんて事は一生ありません。死ぬまで勉強してより向上したいです。

ひとえに患者さんの為、そして、鍼の素晴らしさを証明する為です。

研修会では師匠の息子さんの新風先生が講師でした。初めて間近で鍼の技を見たような…

初めて体表を触って頂いたような…それ程新鮮でした。実際に被験者になる事が最高の生きた勉強になります。

触り方、押圧の加減、診ている場所、治療ポイント等々、治療のバリエーションが大きく広がりました。

また、新風先生の気の動かし方には正直驚かされました。本当に素晴らしかったです。

こちらの心が動くとそれを使える患者さんか来られます。不思議ですが自然な事です。

厳しくも楽しい世界に合掌します。

2015年8月31日(月)

睡眠の大切さ。


「日々の心いろいろ」より(夕霧)

ALS(筋萎縮性側索硬化症)で寝たきり(植物状態)になった患者さんの往診にコツコツ行かせて頂いてます。

初めは、こちらの言葉が届いているのか家族も分からない程でしたが、今では、戦争時の手紙の朗読等をラジオで聞くと、涙を流されたり、

私の言葉に反応し、お口が動いたり、はっきりしてきました。

この患者さんは、お元気な時は、殆ど睡眠をとっていなかったと奥様が言われる程で、

寝つきは悪く、寝たと思ったら目が覚め、目が覚めたら本を読み、休日も家でゴロゴロしているのを見た事が無かったそうです。

生き物は皆、睡眠をとります。何故かと言えば、寝ている間に活動時の疲れを取って、次の日に備える為では無いでしょうか。

東洋医学的に言えば、夜という陰の時間に寝る事で身体に陰を蓄えて、お昼の陽気(興奮)を冷ます為にも大切です。

その睡眠に支障が出ると、陰が減少し、陽に傾きます。陽は活動的ですので元気に感じますが、陰が充実しててこそ、陽は伸びやかに発揮されます。

この患者さんも、長く陰不足になったために、陽過多になり、陰陽のバランスを大きく崩されました。

そのうち、陰が枯渇し陽だけが暴走してしまいます。難病の始まりです。

寝る事が如何に大切か、心して見直すべきです。

2015年8月29日(土)

バランスが分かる。


「日々の心いろいろ」より

東洋医学は何と言ってもバランスの良さを重視します。

それは、そもそも人というのは元々完成されていると考えるからです。大宇宙に対して人は小宇宙です。

宇宙の運行は、誰の操作にもよらず為され、調和そのものです。

この調和、バランスが乱れている事にいつまでも気付かずにいれば、全体のバランスが乱れ病となります。

何か身体にサインが出れば、あ、バランスが何処か乱れてるんだと思う事です。

勿論、東洋医学では、身体の全体のバランスを診ますが、バランスは全てに通じます。

食事、性格、生活、服装、娯楽…何事も中道を行くというのは簡単な様で本当に難しいものですが、

身体や心に出た何らかのサインを見逃さずに見直す事は、事前に病を防ぐ事になります。

自分のバランスの乱れを知り、バランスを調えて生きましょう。

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