「日々の心いろいろ」より(ニゲラクロタネソウ)
眼底出血の患者さんが、再検査に行かれ、医者は、「まぁ様子を見ましょうか」と言う事でしたが、今後どうなって行くでしょうか?と尋ねると、
「良くなるか悪くなるかは神のみぞ知る事です」と言われたそうです(笑)
冗談で言われたにしても、何か別の言い方無かったのでしょうか。気をつける事とか。
東洋医学、特に北辰会方式の治療では、病の原因を様々な角度から探っていきます。
丁寧な問診から始まり、舌、脈、ツボ、顔面、腹部等等…そして、全てを総合して判断していきますので、
病の新旧、病の浅深、不調和の軽重、また、今後の病の方向迄も察知出来やすい診断法です。
更に、生活習慣や性格上の傾向性なども含めて、ひとりひとり違った言葉かけ、養生指導を行います。
神のみぞ知ると言う医者より、こちらの方が余程、理にかなってます。間違いなく。
お盆休みが終わり、今日から診療開始です。
また患者さんの病としっかり向き合って参ります。
今年の夏は湿気が多く、30度越えの日が多かったので、この湿熱気候だけでも胃腸が弱ります。
そこへ、クーラー、冷飲過多となると、更に胃腸が弱り、様々な病を生む切っ掛けとなります。
関節や歯茎の腫れ、食欲不振、下痢、身体が怠い、お腹が張る、足が重い、発熱…今日、全ての症状の方が来院されました。
脈も舌もいつもと違います。
お盆で生活や食が乱れ、お盆前から夜の風が少し涼しくなってるのに、同じ様に一日中クーラーを付ければ、陽気が損なわれ風邪を引きやすくなります。
今から本格的に夏の疲れが出る時です。
汗を沢山かいたので、十分な睡眠をとって陰を養い、冷飲もそろそろホットに、シャワーからお湯に浸かる等、秋の準備を怠らずにお願いします。
日々の心いろいろより(大根の花)
カクテルからスタート
先日、有志が集まって食養の勉強を、食事を摂りながら我が家で行いました。
全て、その道の勉強を積んでおられる先生の手作りです。
その美味しい事といったらありません。食事に大感動です。
感動できるほど美味しい食事こそ、何よりの養生学ですね。
夏、身体に溜まった熱を取る食、秋、夏の疲れを取る食、冬、身体を温め陰分を養う食等々、皆で食べながら体感していきました。
全てが臓腑でいったら腎の蔵に染み渡る~と皆の声(笑)こんな感じでした。
夏の疲れで胃腸は確実に弱ってます。
さぁ、これから何をどんな形で摂取するか、これで秋元気に過ごせるかどうかが決まります。
胃腸が喜んでるっ!と感じれる食事をお願いします。
「日々の心いろいろ」より
男女問わずアルコール依存症の患者さんが何人か来られます。
先日、また飲んでしまったと後悔されてたので、飲んでいいですよ、楽しく飲んでね。とお伝えしました。
その方にとって、唯一の楽しみ、唯一のストレス解消ですから、それまで取り上げたら可哀想です。暴力沙汰になってませんし。
帰宅し喜んで私に言われたことを家族に話したそうです。ご家族も鍼を信頼して下さってるので大丈夫です。
アルコール依存も、拒食症も、ギャンブル依存も、⚪️⚪️依存は全てやり切れない心を安定させる為のものです。
ご家族が、口では何も言ってませんが、心で相手を責めていましたと言われました。
それも、大元を辿れば、自分に対する責めが相手に向いたという事です。
相手を思ってるからこその悪循環です。ここまで気付けば後は良くなります。
鍼は有難いです。本当に。
ある患者さんが、血液検査でNT-pro BNPという数値の異常高値を示されてました。
これは、心不全の検査で、何らかの異変で心臓が苦しいよ~と言ってるのを、他の臓器に知らせるホルモンの値だそうです。心臓の悲鳴程度を表すようです。
身体は繋がってます。心臓だけが単独に動くわけでなく、他の臓器と協力しながらバランスを保ってるのは当然です。
その患者さんは、話すのもゼイゼイと苦しそうで、数歩歩いては休まないと進めません。足もパンパンに浮腫み、ほぼ寝たきり状態でした。
何故、こんな苦しいんですか?との質問に、「実質、患者さんの腎臓がフウフウ言いながら頑張ってる所、何らかのストレス(例えば不適切な強い薬や強ストレス)が心臓に影響して起こってるものと思います。」と簡単に説明しました。
東洋医学でも心の蔵と腎の蔵は密接な協力関係がありますが、2ヶ月間、往診にて腎の蔵に関するツボにアプローチしていきました。
すると、症状はドンドン緩解し、今では外には出れないものの日常生活は普段通りに。
検査結果も2ヶ月前の3分の1まで下がってました。まだ正常数値でないので油断出来ませんが。。。
西洋医学と東洋医学は考え方の土俵は違いますが、当然ながらリンクしてる部分も沢山あります。
鍼の効果を真摯に受け止めて下さるお医者さんがおられたら、検査結果や症状を見ても、きっと驚かれると思います。
更に今の状態から、その後の養生指導もできます。
患者さんが自分の健康を自分で守り、決して人任せにしない事が、
今後の医療には何より大切だと感じます。