「日々の心いろいろ」より(白菊月)
「18世紀までは、妊娠、出産、老化、死は、医学が扱わなかったものです。(略)
最後まで近代医学が患者を診るようになってから、医師たちは死と付き合わざるをえなくなります。
そして、医師たちは、死は医療の敗北であるとして、徹底した治療を最後まで、死んでいく患者にし始めます。死は医療の対象となってしまったのです。(略)
老化も、最近はアンチエイジング(治療)で、老化は防げるとまで言いだした。
多動児も覚醒剤と類似の成分のリタリンを飲ませると、大人なら興奮するこの薬で、「逆説的に」静かになることがわかりました。薬剤が効くのだから多動症は脳の病気とされ、…云々」これは、佐藤純一氏の 「近代医学・近代医療とは何か」の抜粋です。
様々な示唆が含まれてますが、東洋医学に携わる私などは日々患者さんを診て考えていることです。
近代医療も様々素晴らしいですが、ただ、行き過ぎればどうなるか…という所の葛藤に苦しみ始めたのが今かもしれません。
もっと自然に還り、自然から学び、人は自然の一部、大いなる一部という認識が大切だと思います。
行き着くとこまで行きつつある現代だからこそ、逆に、これからは東洋医学思想を強く求める時代に益々なっていくと信じます。
ともかくも、考え方や行動の規範を為すものは、自身の環境が作っているのでしょうが、
個人も団体も根底にどの様な思想哲学を持っているのか…で決まってくるのでしょうね。考えること大です。
「日々の心いろいろ」より
日々、1本の鍼を用いて様々な病と向かい合っています。
四診合参して、何処に、どの様な鍼を使って、どの様にバランスを整えていくかを決めるわけですが、
『霊枢』の「官鍼篇」という所には、
適切な鍼を選び、的確に応用してこそ鍼の効果は発揮され、鍼の太さや細さを間違えても、鍼を浅く刺すか深く刺すかを間違えても、病気を悪化させると書かれてあります。
1本の鍼をどの様に用いるかは、術者次第です。また鍼の流派によっても様々です。
よく酷い鍼をされた患者さんが来院されますが、最近も、太い鍼で腹部を刺されて、堕胎された方。ひどく弱っているのに痛い鍼を多数刺され動けなくなった方。炎症をおこしている所に刺されて悪化した方。。。
鍼に対して恐怖しかありません…と言いつつここに来られるのですから根性座ってますね(笑)。
東洋医学は流派によっても全く鍼の用い方は違いますし、個人によっても違います。
基本的な事をしっかり踏まえて、後は、患者さんのツボの状態に合わせて、無理のない刺鍼をしていきます。
鍼とツボ…直接対面する関係。日々いろいろ教えてもらってます。
待合室の癒し…
ここ数日、珍しく甘い物を欲して食べていました。頂いたクッキーパクパク(笑)と。
普段は甘味より塩味の方を好み、ケーキ等頂いて食べる事はあっても、自分で買うことは皆無です。ホント。
大体、自分の食欲を自分でコントロールできなくなった時は要注意サインですね。
女性なら生理前。この生理前に幾ら食欲亢進しても、食べない様にね~とは決して言ってはなりません。絶対無理ですから。
こんな時は寧ろ食べていいよーと言うべきですね。人間は基本あまのじゃくですから。
多忙であったり、過剰なストレスがかかっても、疳が高ぶって、心身ともに緊張状態になります。
その緊張を緩めようとして甘い物に手がいきます。自然な事です。でも、甘い物を食べ過ぎると、今度は緩み過ぎます。胃腸に負担がかかり、体が重くなって、やる気が無くなります。
今日こられた患者さんは、糖尿の為、食欲を抑える薬というのを服用してるそうです。
それでも、甘い物だけは止められませんと医者に言うと、甘い物を止めれる薬を出されたそうです。そんな薬あるんですね~
甘い物を異常に欲したり、食欲亢進した時は、自分の心身が暴走してると思って、スローペースにする事です。
ま、いっか(笑)という諦めも時には大切です。変な薬に頼らずに、時には自分を客観的に見てコントロールできればいいですね。
梅シロップと紫蘇シロップ。
パウンドケーキ。
あっさりパンとピザパン。
昨日は今年最後の豊岡往診でした。豊岡は完全に私の故郷になってしまいました。
口ではおはようございます!といいつつ、心はただいまー(笑)ですから。
ありがたいことです。自家栽培のお野菜で毎月、お正月並みのご馳走を頂いてます。近所のスーパーで売ってるヒョロヒョロ野菜とは天地の差。生命力に溢れてます。当然元気になりますよね。
豊岡往診の帰りは篠山市という黒豆で有名な所に寄って、もう一軒往診してます。
ここのご家族も様々な意味で奇跡のご家族です。脳腫瘍で寝たきりのお母さんは、何度も生死の境を行きながらも、いつも何故か悠々と堂々とした風格ですから驚きです。
このお母さんの介護を真剣且つ喜ばれながらされてる娘さんが、これまた凄い方で、抱きつきたくなる(笑)ような女性です。
彼女の作るあらゆるお料理は、どこの料亭よりも群を抜いて美味しいんです。心の奥に染み渡る美味しさと言うのでしょうか。微妙なバランスの味付けが完璧というか。。ホントにすご技です。写真には載せきれない程今年も頂きました。
食も鍼も、心持ちの大事こそがその完璧なバランスをつくっていくのでしょうか。教えられる事大です。
ナッツの蜂蜜漬け。
朝食に頂きました。
シフォンケーキ。
大地を味方にしてますね。
立派な茎は安心感あります。
この伸び伸びした綺麗な濃緑色野菜は、中国原産のターサイという冬のお野菜です。「如月菜(きさらぎな)」とも呼ばれています。日本でも静岡県等で多く収穫されるようです。
茎が短く地面を這うように成長するところから、漢字では「塌菜」と書くようで、「塌」は土が崩れて落ちてかぶさる。。という意味なんですって。
冬が旬で霜が降りると甘みが増すようですが、何でも旬に食べるのが理にかなって体にも染み入りますね。
栄養価は、βカロテンがとっても豊富。これは、抗発ガン作用や動脈硬化の予防で知られています。
また、体内でビタミンAに変換され、髪の毛、視力、粘膜や皮膚の健康維持、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあるようです。
ビタミンCも含んでいて、風邪の予防にもいいですね。かなり魅力的なお野菜です。
青野菜が大好きなので見つけては色々お料理します。今回は、ターサイの和え物(軽く茹でて、胡麻油と少しのお塩と少しのお醤油を混ぜたものに和えるだけの超簡単料理です。)
それと、炒り卵の炒め物を作りました。定番ですが。。炒り卵は、卵に少しだけ鶏ガラを入れて作ります。一度お皿に取り出して、ターサイを胡麻油で炒めます。しんなりしたら少しお塩と胡椒を加えて、炒り卵と混ぜて出来上がり。これも超簡単です(笑)。どちらも10分もあれば出来ます。
身体に良いものは胃袋が喜んでるように感じます。胃袋は常にいつも胃の消化吸収能力を修復する為に働いてくれています。
も、いい加減にしてよ~と言われ無いような食生活を、この12月頑張りましょう!
和え物。
炒り卵炒め。