「日々の心いろいろ」より(ダイモンジソウ)
最近、小学生から中学生の子供たちが起立性調節障害で来院されます。
聞くと10人に1人の割合でいるそうです。どうりで、ここにも沢山来られるはずです。
症状は、朝起きれない、頭痛、食欲不振、動悸、立ちくらみ、イライラ感、酷いと失神発作を起こします。
今日来られた男の子も、先日失神を起こして倒れました。朝はお母さんが叩いて起こしても起きないそうです。学校に行きたいのに行けない状態です。
凄い時代です。今日もその子のお母さんと、「私達の子供の頃は、ゆっくり時間が流れてましたよね~」と話し合いましたが、
小さい頃は、泥でお団子作ったり、縄跳びしたり、木登りしたり、お花を摘んだり、地べたに這いつくばってアリンコを追いかけたり、雲を見て想像膨らませて笑いあったり…こんな感じでした。平和そのもの(笑)。
今は気が急き過ぎてますね。ゲーム無くては友達と遊べない程、ゲームは重要なポジションにあるようで、覗けば、闘いのゲームばかり。。。
これでは神経過敏になって、誰でも自律神経乱れまくりますよ。
ゲーム止めて、沢山自然に触れて、運動して、食生活をキチンとすればすぐ治ります。
でも、それが出来ない環境下の様で…ホント今の子供達は大変な中生きてますね。偉いです。
「日々の心いろいろ」より
遠方からご家族といつも来られてる高校生の女の子が、今日は肩が凝って…と1人で来院されました。素敵(笑)。
彼女は先日行われた、県高等学校総合文化祭の朗読部門で初めて金賞をとられた方です。
彼女が朗読でチョイスする書の箇所は心洗われるものばかりです。今回は、橋本紡さんの「流れ星が消えないうちに」だったそうです。
恋人を事故で失った女性が新恋人や周囲の人々との交流を通して再生していく姿をつづった人間ドラマで、映画化もされたようです。
彼女が、予選で出来て本番でダメだった所と、予選では出来なくて本番で出来た所がありましたと言われたので、
何処が本番で出来たの?と聞くと、気持ちが作れて流れに乗れたんですと。。素晴らしい。
彼女を一言で表現すると「純朴な女性」です。
気持ちが作れて流れに乗れたのは、貴女の魂(深い所の心)が澄み渡っていたからでしょうね、とお伝えしました。
この鍼の世界とて全く同じです。師匠を初め、この鍼の素晴らしい効果を発揮させてる先生方は皆同じです。
こちらの魂が美しい澄んだ水の様で無くてはならないんです。
ある面、本当に厳しい厳しい世界です。そして最高に幸せな世界なんです。
「日々の心いろいろ」より(カイノキ)
今年から始めた予防医学ミニ講座も明日で5回目になります。(お知らせ欄にチラシ有り)
東洋医学での臓腑の考え方から、心と体は繋がっている事等、とにかく分かりやすく説明し、
患者さんが、自分の健康を自分で守れるよう、病の早期発見が出来るようにとの思いでスタートしました。
もうひとつの目的は、うちのスタッフ達が、如何に患者さんに臨床の中で、東洋医学を分かりやすく説明出来るかの訓練です。
患者さんにとっては「腎虚」という言葉ひとつとっても、難解な言葉です。ちんぷんかんぷん。。
さて、3人のスタッフが打ち合わせしてテーマを決め、其々自分の担当の原稿を私に持ってきます。
その原稿、毎回、私に真っ赤にされて最低3回は返されてます(笑)。
自分は分かっていても、患者さんからすれば全く意味不明では役に立ちません。
如何に患者さんの立場に立って言葉を選び、構成していくか、なかなかいい訓練です。
また、臓腑経絡にしても、中医学の基礎理論にしても、自分がしっかりした理解をしてないと簡潔に説明出来ません。
自分自身が理解出来てないところを再勉強するにもいい機会です。こちらも、何処を理解してないのかよく見えます。
何事も基礎を徹底的に固めてこそ応用がききます。焦らず地道にコツコツ頑張って欲しいです。
後は、プレゼン能力でしょう。これも、間の取り方やどう話せば相手に伝わるか、考えてこそですね。
今年最後のミニ講座、明日が楽しみです。
師匠の診療所にて。
入口から癒されます。
明日は母の祥月命日です。まる11年が経ちます。母と鍼灸師を交代して未熟な私がここ迄これました。本当に皆さんのお陰です。
母の闘病中のひとつひとつの出来事は一生忘れられませんが、
大変な中にも最終的に思い出すのは、母の逞しさ、信念の強さばかりです。
母と交代して、未熟な私が何とか頑張ってますが、母の苦労は日に日に重みを持って感じます。これからも、まだまだ感じていくと思います。
この時期になると、母の患者さんからお花を始め様々な物が届きます。もう11年も経ってるのに…今日も、80歳を越える患者さんから。。
御礼のお電話をすると、今の私があるのは和先生のお陰なんですと言われ、和先生によろしくとお電話を切られました。
また、長く母の患者さんだったYさんに、明日母の命日ですとお伝えすると、
「センセ~言わないで~悲しくなるから(笑)、命で先生の事好きだった…」と言われました。
命で好き…言葉も心も超えて、生命と生命の響き合いだったんでしょうか。母は本当に幸せ者です。
生命と生命の共鳴なら、亡くなっても通じ合うって感じます。懐かしい母と久々に繋がりたいです。
近所の公園にて
秋の散歩は美しくて…
先日、東京衛生学園という所で北辰会の勉強会があり午後から参加してきました。
午後一は、竹下有先生の『経穴解説』(藤本蓮風著)のお講義でした。
一貫して情熱溢れる講義で、経穴、経絡とは何か、先ずその基本中の基本を知らなくてプロと言えるのか(怒)、
経穴ひとつひとつの意味や理解を深く勉強せずして治せるのか(怒)、
つまり適当な勉強で、治した気分になったり、患者さんを診る事は、外科医が内蔵の事を知らずしてメスを持つのと一緒だ(怒)と喝破(笑)。本気で一生かけてやろうよという事です。
全く同感です。
東洋医学は悠久の歴史があり、先人たちの智慧の結晶です。その勉強は多岐にわたり、ちょっとやそっとの勉強では追いつきませんが、
膨大だからこそ、ある面諦めて(笑)、コツコツ地道に勉強するしかありません。
亡き母も死ぬまで勉強と言って、闘病中もベットの上で勉強してました。
竹下有先生の後半の八脈交会八穴の講義は、普段にも増して此方の妄想も(笑)掻き立てられるような内容でした。勉強したいと思わせて頂きました。
そしてメインイベント、後半の藤本新風先生の刺鍼実技は、目の前で見させて頂きましたが、凄い迫力でした。
新風先生は北辰会の副代表ですし、私がコメントするなど畏れ多くて出来ません。。。
それにしても、鍼の持って行き方、刺入時の瞬間、押し手だけで無い全身を用いての刺鍼…等々、
凄いものを見させて頂き大満足です。