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実千代鍼灸院 Michiyo Acupuncture Clinic

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院長のブログ 実千代院長の最新ブログ

2016年5月20日(金)

声を失ったカナリヤ(笑)の復活劇。


「日々の心いろいろ」より(上田桜葉)

今週水曜のお昼から声が枯れはじめ、夜の診療では「先生…声が出てない…」と患者さんに心配される始末。あー情けない。

風邪症状も全くないのに、昨日の朝は、声が完全に無くなりました(笑)

今年は元気で風邪も引かず走りまくってましたので、ここいらで来ましたね。患者さんには、元気になっても無理しないでねと言ってるのにね。

さて、周りからは喋りすぎやら静かでいいとか言われながら(怒)、夜遅くなっても改善しないこの声に焦りが出て、

困った時のお助け鍼灸師お二人に何処かいいツボ無いかーい(笑)とヘルプしました。

ただ脈、舌を知らせただけなのに、通谷の反応ミテと。。それも足通谷(膀胱経、榮水穴、第5中足指節関節の前)と、腹通谷(腎経、上脘穴の外5分)の両方。バッチリ出てました。

15分も置鍼したら、あいうえおー(笑)声が出ました!脈も落ち着き驚くばかり。

それに申脈加えてミテと。足がポカポカして朝まで心地良い眠りで今日は患者さんに心配される事なく治療できました。

早速、この通谷を『中国鍼灸穴位通鉴』で調べました。詳しい事…主治も出てくる出てくる。でも何処にも失声は書いてません。

北辰会方式は決して、この症状にはこのツボという単純な対処療法ではありません。

人間をひとつの統一体と捉えてそのバランスの崩れをみて、整えていく優れた方法だからこそ効果が抜群なんですが、その上で穴性をより深く知っていれば鬼に金棒ですね。

ですから同じ症状で同じツボを使っても改善しない場合があるのも当然ですが、失声の大体の機序は似てる所もあるので参考には充分なります。かなり勉強してないと思考出来ないかも知れませんが(笑)

臨泣等、同じ名前のツボが何箇所かありますが、これらも興味深いですね。東洋医学の発想は自由自在、柔軟が命です。

ともかく鍼の抜群の効果をまた教えて教えて頂きました。鍼灸の未来が楽しみ。

2016年5月18日(水)

弱り切ってる人は「シンドイ」のです。


「日々の心いろいろ」より(ニワウメ)

昨日、友人のお母さんのお見舞いに行ってきました。このお母さんは数年前の私の患者さんでもあります。「もう数日です」と医者から言われたらしく…遅い時間でしたがお顔を見に行きました。

行くと、病室は電気が煌々とテレビは爆音(笑)…友人はもう帰途についてました。

「お母さん、お久しぶりです。覚えてくれてますか?」と手を握り乍らお声かけすると、息絶え絶えのお母さんが、何度も私の手を握り返してくれます。

「頑張ってますね、凄いですね」と言いながら手足をさすってあげると、お母さんのお顔がどんどん元気になってきました。

暫くして友人が病院に戻ってきたので、様々アドバイスさせてもらいました。

弱り切ってる人は、とにかく私達では考えられ無いくらい「しんどい」ものです。

少しの重みや音も異常に過敏になりシンドイので、布団をタオルケットに替え、テレビも消して、部屋の灯りも直接目に入ら無いように。

本人の状況も本人が居る前では絶対言わ無いことです。もう危ないとかね(笑)生きようとされてるので。

危篤の様な状態になっても家族が出来ることは沢山あります。卵を触る様に優しく優しく手足を心臓に向かってさすったり。。ね。

帰りに、じゃまた来ますね、とお声をかけると「はい」とお返事があり友人が驚いてました。

今朝は、反応があり母が復活してました~(笑)と連絡がありました。弱り切ってる人のシンドさ…少しでも何とかしてあげたいです。

2016年5月16日(月)

鍼灸無くして人生は無い!の白熱講義。


「日々の心いろいろ」より(ユキヤナギ)

昨日は北辰会のスタンダースコース勉強会でした!

NO SINKYU , NO LIFE (笑)と掲げて情熱的に若手講師の山本克仁先生が3時間、臓腑経絡学の肺経と大腸経を講義して下さいました。

今まで何回も臓腑経絡学の講義は聞いてきましたが、私の中ではトップクラスの名講義で全てに感心してしまいました。ホント素晴らしかった!私のスタッフ達も臓腑経絡の見方が180度変わったと絶賛でした。

心の引き出しにキチンと片ずけられる様な分かり易さ、滑舌、テンポ、間合い、時間配分まで完璧でした!100枚近いバワーポイントなのに。。このパワポの完成度も…山克先生…半端ない。

内容も基礎の内容ながら大事な視点が散りばめられていて、臨床家の私にとっても考える幅が広がりました。

臓腑の位置を相対的に掴む事の大切さや、他の臓腑との共通点や相違点等々、何処にどの様な意識を置くか…いつも勉強会では気付かされます。

講義全体も、膨大な内容を一旦バラバラにして、それを分かり易く様々な角度から繋げて、更に全体が把握出来るように工夫されてました。

終わってからは、先生を囲んで乾杯しましたが、皆と話す程、共感共鳴する部分が沢山ありますし、臨床家故に分かり合えるというこの感覚が嬉しいです。

充実の一日をありがとうございました!お疲れ様でした。

2016年5月14日(土)

『医食同源』ー独活(うど)篇。


うどは皮も食べれます。是非キンピラに。


サクッサクッの切りごたえはストレス解消になります。お酢か片栗粉水であく抜きしてね。


ウドの梅干し和え。

『医食同源』大切な言葉です。

私は鍼以外なら専ら食べる事に興味は尽きませんね。ある面幸せです(笑)

春の終わりには、独活(うど)が野菜コーナーに並びます。うどは田舎育ちの母がよくお料理してくれたひとつです。

子供の頃はこんな味のないもの食べて大人って変っ、と思っていましたが、

似ますね~しっかり母と同じ物を料理してます。

この独活…独活の大木の独活ですね。食用の独活は若芽で柔らかく香りもいい物ですが、

独活は2メートル程になる様で、中はスカスカしてて建築用材にも使えない所から役立たずの人という意味で使われてますが、

ビタミンとカルシウムなどのミネラルが豊富で人の身体にはとっても役に立つお野菜です。生だと歯ごたえはシャキシャキでさっぱりしてて美味しいです。

旬の物を時期を逃さず食べる事は健康な体を作っていく大切な条件のひとつです。

是非、うどを見つけたらお料理してみてくださいね~。


ドのキンピラ。あんまり細く切らない方がいいです。


豚と一緒にお味噌で味付けて。

2016年5月10日(火)

体だけでも心だけでも根治無し。


「日々の心いろいろ」より(カラタネオガタマ)

患者さんの中に、家庭や友人関係で何かイザコザが起こるたびに身体の調子が頗る悪くなる方がおられます。

それは余りにもハッキリしていて驚く程です。が、病になるってそういう事だと教えて頂きます。

人により問題の大きさや、受け止め方の違いにより身体に受ける影響は千差万別ですが、

心の問題を抜きにして身体を診る事は出来ない程影響があります。

心が悲鳴を上げてる状態は、必ず身体にも反応として現れますので。

では、医療者としてはどう対応すべきでしょうか。。。

鍼灸師はカウンセラー専門ではありませんので、何処までも患者さんのお身体の歪みに対して、調和を測る治療を施していきます。

身体からアプローチして、心まで爽やかにしていくという治療方法ですが、

言う言わないは別として、何処までも、患者さんの苦しみや悲しみに寄り添いながらの体へのアプローチでないと、

効果は半減すると思いますし、鍼の効果は100%発揮出来ません。

どの様な患者さんに対しても同じように…。ここが一番難しく、術者としての内面が自他ともに問われるところかも知れませんが(笑)…

患者さんに接する程に深い豊かな自分になっていく…そんな風に生涯成長したいです。

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