ENGLISH

MAIL

WEB診療予約

実千代鍼灸院 Michiyo Acupuncture Clinic

MENU

院長のブログ 実千代院長の最新ブログ

2017年11月11日(土)

「夜驚症」はクレヨン鍼で治しましょ。


M先生からの真心のお花に癒されてます。感謝。

子供達も様々な症状で来院されますが、中に「夜驚症」の女の子がいます。

夜驚症(やきょうしょう)は、3歳~7歳の子どもに発症することが多い睡眠障害の一つで、睡眠時驚愕症とも呼ばれるようです。

この子も夜中1時頃突然起き出して絶叫し、立ったり座ったり泣いたりを約10分間毎日繰り返してるようです。朝は全く覚えてないらしい。

夜中静かなので、闇を破る叫びなんて生命力満タンですね(笑)

原因は、日中のストレス、恐怖体験、不安、刺激過多、緊張などと言われていますが、

日中の緊張やストレスを夜中に発散してるのでしょう。

この子は、刺さない鍼の中でも古代鍼という先の鋭利な鍼は怖がって使用できません。

先が一番太くて丸い鍼を使っています。それも、クレヨンって呼んでます(笑)形がクレヨンそっくりなので。。

初めはこのクレヨンでも大変な騒ぎでしたから、本当に敏感な証拠ですね。

過敏な人は年齢関係なくある面鍼の効果は抜群です。今ではすっかり起こらなくなりました。

2017年11月1日(水)

死はこの世界の根底との最後の結合。


自宅の窓から。神々しい夕日。

あっという間に11月です。11月と言えば母の命日月。先日も久々に夢を見ました。

起きた時、あれ?死んで居ないんだと、暫く確認しないと(笑)分からない程リアルな夢でした。

夢といえばユングですが、ユングはお母さんが亡くなった時、遠い所に行ってて電報で死を聞いて引き返したそうです。

そして電車の中で、ものすごく悲しくなっていると、結婚式のにぎわいのダンスの音楽とか、そういう楽しげな音が心の底から聞こえてきたそうです。

この事を通して、河合隼雄先生は、「結局死というのは結婚なんですね。死というのはこの世から離れてあちらへ結合に行くわけだから、言うならばこの世界の根底との最後の結合であり得るわけです。」と言われてます。

ユングも、「死というものには非常に残忍で悲しい面と、非常にめでたい面が共存してる」とお母さんの死を通して言ってます。

そして、「死後の生命という事を考えないような現世の生き方は完結しない」とユングは警鐘を鳴らしています。

私も母の度々出てくる夢を通して、死しても尚、生命は繋がっている事を強く感じますし、今、自分が現世で存在している事の意味を考えさせられます。

感謝の気持ちでこの11月を大切に生きます。

2017年10月30日(月)

「手」が教えてくれるもの。


「日々の心いろいろ」より(レンゲショウマ)

私の母はよく「背中にその人の人生が現れてるわよ」と言ってました。

確かに。。患者さんの背中を見て泣きそうになるが時あります。

私は、もう一つ挙げるとしたら、最近特に「手」からその人を感じます。

同じ5本の手ですが、本当に様々。繊細な手、曲がった手、柔らかい手、ゴツゴツした手…その表情は触らないと分かりませんが。

先日も、お顔を見ても、お話をしてもそれ程分かりませんでしたが、手を触ったら、何て繊細な人なんでしょうと驚いた人がいます。 男性です。

体はガッチリしてるのに。。こんな手の人最近多いです。

ここ10年くらいでしょうか、男性の手が余りにも綺麗~と感じる時があります。正に白魚の手。

でも、白魚の手は繊細過ぎて精神的に辛くなる人が多いですね。良くなってくると手が微妙に変わってきます。

綺麗な中にも芯ができますね。

2017年10月24日(火)

生きる事は自身との熾烈な闘い。


「日々の心いろいろ」より(スイレン)

数年前、師匠から譲り受けたALSの患者さんが、先日誤嚥性肺炎を起こして大変な状況に。

酸素値も40%代が続き酷いチアノーゼ。台風の真っ只中、深夜にもうダメかと親戚中を呼ばれたそうです。

この患者さんは、数年前、痰が詰まり救急車で運ばれるも中々受け入れてもらえず、病院に辿り着くまで23分。呼吸が出来ない状態のまま。。。

医者から脳死してないのは奇跡中の奇跡。信じられないと言われました。

そのまま人工呼吸器と胃瘻をされました。

あれから3年程経ちます。奥さんから懇願され鍼治療を続けています。

誤嚥性肺炎の翌日往診に行くと、患者さんが真っ直ぐ私の目を見つめています。

私が、「頑張ったですね。頑張って下さらなかったら今日会えませんでしたね。会えて良かった!」と言うと、涙を浮かべられました。

喋れなくても全く体も動かない状態でも、全て聞こえ、考える力はしっかりされています。

目を動かして、お口もほんの少し動かして一生懸命話しかけて下さっていました。

私達の会話は成立してます。声は聞こえなくても話してる感覚がちゃんとあるから不思議です。

何度も生死の境を彷徨っても、生きておられるのは、患者さんに、生きたい!との強い強い意志があるからだと私は思っています。

「生き抜いて奇跡を起こしましょうよ!」と言うと、「そうだ!」と力強く言われる声が聞こえてきます。

誰よりも御自身と闘っておられる患者さんに畏敬の念でいっぱいです。

2017年10月16日(月)

「心通う対話」が自他共の成長に。


自然に咲く満開の秋桜。


なんて優しいのでしょう。

『心の声を聴く力』の著者、山根基世さんが、

『「人の話を聴くことが、自分の中の何かを変える」くらいの受け止め方をする事。そうした「傾聴」の姿勢こそが、「心通う対話」の為に最も重要だと思います』と言われてました。

難しい事ですが、とっても大切な事だと感じます。

確かに面と向かって相手の言葉を真摯に聴く事で、自分の考えが変わる事は多々あります。成長の糧になってます!

ネットでは得られない、その場の空気感、相手の眼差しや表情、相手の口調、それらを全て含めて対話って成立するのでしょうね。

私も人と話をするのが大好きです。

患者さんとの対話もそのひとつです。

患者さんは鍼治療に来られてますので、あまり長い話はしませんが、短い対話の中でも、

患者さんが本当に思ってる事、それは自分の体の事に始まり、職場の事、家庭の事、子供の事、飼い猫犬の事まで。。。それはそれは様々です。皆さん懸命に健気に毎日を生きておられます。

その言葉の根底にある喜びや不安、悲しみやるせなさ等の感情を患者さんと分かちたいと思っています。

話しを聞くだけでは解決にならないと思うかもしれませんが、実は、そこに真剣な傾聴があれば、

相手も自分も前進する事を実感しています。

記事検索

最近の記事

月別バックナンバー