このような西洋医学の時流の中で、私共の使命として病める方々の迷い苦しみ、
嘆きと同苦し、治癒させていただく事にのみ力を尽くしてまいりました。
西洋医学のミクロ的分析は驚異的に人体内部の構造や仕組みを明解にいたしました。
が、東洋の見方は天人合一という宇宙と人間は一体であり、自然を離れて人間の存在は有り得ないというダイナミックな考え方です。宇宙を織り成す地水火風空は人間の生命のそのものの現象として見ていきます。
陰と陽の調和、そこに生ずる運動は命の波動として近年注目を集めて参りました。
人間の生命が如何に生命を輝かせ、より健康に、より快適に生きようと努力しているかという証を、胃之気(元気)という現象の中で捉え、脈に触れ経絡というルートの流れをみていきます。そしてその流れに点在する穴は、体内の変化を如実に伝えるセンサーとして皮膚の表面に散りばめられているのです。
身体全体が自然治癒力のスーパーマンというところでしょうか?
元気(胃之気)とは、命そのものの謂であり、ご自分の生命そのものがエネルギーを出し、良いお薬をつくり、バランスを整えようと努力している事を、もう一度確認してみてください。
医療事故や慢性疾患に対応しない医療現場から「統合医療学会」が発足しました。
アリゾナ大学のアンドリューワイル博士は「人には治ろうとする力が存在し、そのスイッチがある」(引用本名明記)と30年末自然療法の研究を続けて来られました。病気を治さない何かがある?と発足したのが統合医療です。
「自分の健康は自分で守る」といった考え方がそれぞれの中で芽生えており、
大変、悦ばしい現象です。
東洋医学は「未病を治す」予防する事を原点として
1.人間と自然との調和
2.生活の在り方(食・運動・睡眠)
3.心の持ち方
等を中心にすぐれた養生法や治療法を伝承して参りました。
その中で元気は「胃の気」ともいわれ生命力を維持する大切なエネルギーが
つくられる脾胃が重要視されております。
胃の気が全身をくまなくめぐる時血液もよくめぐり免疫力が備わってくるのです。
今回は胃の気を守るためご自身で気を付けられることを食生活を中心に列挙してみたいと思います。
ご参考になれば幸いです。